SNSマーケティングの成功事例13選!共通点から学ぶ大手企業・中小企業の売上アップ戦略とは?

SNSが世界的な一大トレンドとなっている今、営業活動やマーケティングのためのツールとして利用するケースが増加しています。SNSは始めるのは簡単でも、効果的に運用するのは容易ではありません。そこで参考になるのが、他社の運用事例です。
この記事では、大手企業や有名中小企業を中心に、施策の異なる13のSNSマーケティング事例を紹介します。SNSマーケティングの基礎知識や、成功事例から学ぶ戦略設計のコツについてもまとめました。
公式アカウント運用によるSNSマーケティング事例

公式アカウント運用によるSNSマーケティングは、ユーザーとの関係づくりを通し、将来的な売上アップにつなげられる手法です。商品・サービスの認知度と興味・関心の向上のほか、ユーザーとの信頼関係や愛着心の醸成が可能なため、既存顧客・見込み顧客の双方にアプローチできます。適切な戦略と目標設定、定期的な効果測定に基づいて改善し、最適化していくことが大切です。
以下では、公式アカウント運用によるSNSマーケティングの成功事例を紹介します。
X(旧Twitter)運用:Duolingo, Inc.の事例
無料語学アプリ『Duolingo』を展開する「Duolingo, Inc」では、日本向けのマーケティングに注力することをきっかけにX公式アカウントの立ち上げを決定。認知度向上とユーザーからの人気獲得を目的に、Xのミーム(流行のネタ)やトレンドを意識した投稿企画や、ハッシュタグを活用したTシャツ制作キャンペーンを行いました。その結果、取り組み開始から約3年でフォロワー数2.4万人を突破。実際のレッスン画面を企画の参加条件に設定したことで、魅力の可視化やUGC(ユーザー生成コンテンツ)促進にも成功しました。
Duolingo, Inc. のX(旧Twitter)における戦略策定と運用・キャンペーンのご支援についてご紹介します。
LINE運用:株式会社ヤッホーブルーイングの事例
『株式会社ヤッホーブルーイング』ではメールマガジンの開封率低下に課題意識があったことから、その代替としてLINE公式アカウントの立ち上げに着手しました。多彩な機能に着目し、店頭販促や向上的なコミュニケーションツールとしての戦略的な使い方として、インセンティブのついた広告の出稿やユーザーの熱狂度別のメッセージを配信、年2回のアンケート調査を実行。その結果、LINE公式アカウントの有効友だち数が125倍に増加し、新たな顧客層とのつながりが生まれました。
株式会社ヤッホーブルーイングのLINE公式アカウント戦略策定および友だち獲得広告の出稿、年2回実施するアンケート調査をご支…
Instagram運用:ユニ・チャーム株式会社の事例
「ユニ・チャーム株式会社」では、自社商品『マミーポコ』の認知度向上を目指して公式Instagramを立ち上げました。商品名のハッシュタグを利用した企画やアンケートを実施し、ブランドへの理解向上に成功。双方向のコミュニケーションを活かしてコミュニティを形成し、子育て中のユーザーから多くの支持を集めています。
ユニ・チャーム株式会社のブランド『マミーポコパンツ』公式Instagramアカウントを立ち上げから運用、効果測定までトータルで…
Facebook運用:大塚製薬株式会社の事例
「大塚製薬株式会社」では、ロングセラー飲料『ポカリスエット』の公式Facebookのリニューアルにあたって、戦略設計から運用体制まで幅広く刷新。商品の誕生秘話といった裏話やFacebookでしか知れない希少性の高い情報、限定プレゼント企画を実施することで、イメージアップに成功しています。
1980年4月に大塚製薬から発売され、今も飲み継がれるロングセラー飲料「ポカリスエット」。その公式Facebookページのリニュー…
TikTok運用:江崎グリコ株式会社の事例
「江崎グリコ株式会社」では11月11日の『ポッキー&プリッツの日』を盛り上げることを目的とし、TikTokを活用した「#ポッキー何本分体操」企画を開催しました。楽曲や振り付けの制作にはインフルエンサーを起用。発信力の高い若者をターゲットにしたことで、UGC2万3600本以上、動画の累計再生回数は2730万回超を記録する大ヒット企画となりました。
2018年11月11日「ポッキー&プリッツの日」を盛り上げるTikTokプロモーション「#ポッキー何本分体操」の企画・プロデュースを…
生活者との関係をもとに、長期的な事業成長と“明日の売上づくり”につなげます。
インフルエンサーマーケティングによるSNSマーケティングの事例

インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で多くのフォロワーを抱えるユーザーに協力してもらう手法です。数多くのユーザーに情報が拡散できるうえ、インフルエンサーへの共感度や信頼性が高いことから、アクションの促進効果に優れます。また、企業や店舗が自社商品を自ら紹介するより自然に受け入れられやすいことも特徴。インフルエンサーはフォロワーとの距離感や嗜好、考え方が近く、熱狂的なファンが多いため、CV(コンバージョン)につながりやすい施策です。
以下では、インフルエンサーを起用したSNSマーケティングの成功事例を紹介します。
コーセーコスメポート株式会社の事例
「コーセーコスメポート株式会社」では、自社ブランド『BLEND BERRY』の新商品プロモーション企画としてインフルエンサーマーケティングを実施。従来の企画にくわえ、ブランドカラーと一致する髪色とコスメ好きという特徴を持つVTuberアンジュ・カトリーナ氏を起用しました。YouTubeを利用したライブ動画での商品レビュー配信やコラボ商品の発売といった“推し活” 文脈のプロモーションを実行。「Amazon」のランキングでビューティー部門1位を獲得し、商品はすべて完売するなど、多くの反響が得られました。
コーセーコスメポート株式会社のファンダムプロモーションのご支援についてご紹介します。
株式会社ヤマサキの事例
「株式会社ヤマサキ」では、自社商品『ラサーナ 海藻シルキーヘアスプレー』発売プロモーションとして独自のブランドインフルエンサーを選出。インフルエンサーによるサンプリング企画は、多くのユーザーからの共感を集め、商品に対する興味喚起と購買意向の形成に成功しました。
株式会社ヤマサキの「ラサーナ 海藻シルキーヘアスプレー」発売プロモーションとして、Instagramにてラサーナのブランドイン…
数値よりも人と人のつながりに着目し、本音のクチコミで生活者に応えます。
UGC・クチコミ対策によるSNSマーケティングの事例

UGC・クチコミマーケティングとは、ユーザーが自主的に生成したテキストや画像・映像などのコンテンツや、消費者のクチコミを利用した販売促進施策です。多くの消費者は、購買行動の際、企業と利害関係のない実際の消費者によるレビューを参考にしている割合が高い傾向にあります。つまりUGCやクチコミは、消費者の意思決定に大きな影響を及ぼすファクターだということです。顧客との中長期的な良好な関係づくりを通し、ニーズを満たす商品やサービスを提供することで、多くのUGCやクチコミを生み出す原動力となります。
以下では、UGC・クチコミ対策によるSNSマーケティングの成功事例を紹介します。
株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドの事例
「株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド」では、宿泊者増加を目的としたプロモーションとしてSNSマーケティングを実施。会社を挙げてプッシュしたいテーマである「絶景」に関するUGC促進策として、景観に関する宿泊プランの企画や、Instagramで景観に関するキャンペーンを行いました。その結果、顧客体験が向上し、メディア露出も増えてPR効果を高めることに成功しました。
株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドが展開する『新横浜プリンスホテル』について、ソーシャルリスニングによる自社・競合調査、注力ターゲットの選定、宿泊体験の設計、UGCを増やすための施策設計を行いました。
カゴメ株式会社の事例
「カゴメ株式会社」では、野菜飲料市場の低迷と野菜ジュースに対するネガティブなイメージの改善を課題として、ソーシャルリスニングによる対策を実施。ポジティブ・ネガティブなクチコミやトレンド検索の結果を参考に、SNS運用や商品開発の方向性、拡散されやすいコンテンツ設計などに活かす体制づくりを進めています。
作成日:2020年2月5日今回は、トライバルメディアハウスが提供するソーシャルリスニングツール「ブームリサーチ」を導入いた…
クチコミを通して、ファンがファンを連れてくるよい循環をつくります。
キャンペーン設計によるSNSマーケティングの事例

企業や商品・サービス、ブランドの周知や購買行動の促進を図りたいときは、定期的なキャンペーンの実施をおすすめします。キャンペーンとは、参加したユーザーに特典やその抽選権を与えることでアクションを促すマーケティング手法です。瞬間的な話題づくりに最適であり、既存顧客・新規顧客のいずれにもリーチ可能で、適切に設計すればアクションのきっかけになります。SNSのプラットフォームごとの特性やユーザーのニーズを踏まえ、興味・関心を引くキャンペーンが設計できれば、効果が最大化できるでしょう。
以下では、キャンペーン設計によるSNSマーケティングの成功事例を紹介します。
株式会社マンダムの事例
「株式会社マンダム」では、新商品『ギャツビー マイクロスパークリング泡洗顔』のプロモーションとして、Xアカウントを通したキャンペーン企画を実施。若年層をターゲットする商品であることを踏まえ、人気声優を起用したフォロー&投稿キャンペーンを行いました。視覚・聴覚にも訴えかける企画設計で、若年層に刺さるコンテンツ制作に成功しています。
株式会社マンダムのプロモーション支援についてご紹介します。
ベル ジャポン株式会社の事例
デジタルコンテンツ全体のクオリティ向上を課題としていた「ベル ジャポン株式会社」。InstagramやXなど複数のSNS連動型のキャンペーンを実施し、ハッシュタグによる投稿企画と、公式やインフルエンサーによるライブ配信などを行いました。結果として、従来の2.5倍以上となる合計36,723件のクチコミ(ハッシュタグ投稿数)を創出することに成功。ユーザーオリジナルのレシピ投稿も増え、態度変容に貢献しています。
ベル ジャポン株式会社(以下、ベル ジャポン)のブランド『キリ』における、プロモーション「おもいっキリご自愛キャンペー…
ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かすキャンペーンを設計します。
SNS広告出稿・運用による事例

SNS広告とは、その名のとおりSNS内に広告を配信するマーケティング手法です。あらかじめ上限額を設定し、落札した広告がユーザーに配信される入札式の配信システムとなっています。費用や内容、ターゲットなどをいつでも自由に変更でき、広告運用で蓄積されたデータを基に、手法を改善しながら自社に最適化していける運用型広告です。
以下では、SNS広告出稿・運用によるSNSマーケティングの成功事例を紹介します。
三井住友カード株式会社の事例
「三井住友カード株式会社」では、新サービス『三井住友カード ナンバーレス』のプロモーションとして、Spotifyでの広告出稿を実施。インフルエンサーによる音声プロモーションのコンテンツと組み合わせた企画を行ったことで、広告認知度・広告熟知度の向上に成功しています。
三井住友カード株式会社の「三井住友カード ナンバーレス」の音声プロモーションのコンテンツ企画・制作からSpotifyでの広告…
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の事例
「ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社」では、自社ブランド『アキュビュー®』のプロモーションであるXでのフォロー&ポストキャンペーンを実施。ターゲティング精度の高いSNS広告を利用し、幅広く宣伝したことで、多くの参加者を獲得することに成功しました。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のブランド『アキュビュー®』にて、若年層をターゲットにした「#わたしの気分がアガ…
効果を最大化する配信プランやターゲティングを提案します。
SNSマーケティングとは

ここで、SNSマーケティングの基礎知識をおさらいしておきましょう。
SNSマーケティングの定義
SNSマーケティングとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)を活用したマーケティング手法です。施策によって生まれたユーザーとの中長期的なつながりを介して、商品・サービスの宣伝・PRや購入への導線づくりが可能になります。
SNSマーケティングが注目されるようになった背景
SNSマーケティングが注目されるようになった背景には、ICTの発達やSNSのトレンド化のほか「Always On」という概念の浸透によります。Always OnとはCMといった一時的かつ一方通行の手段ではなく、消費者との日常的なコミュニケーショを増やして接点を多く保つという考え方です。ユーザーとリアルタイムに双方向のやり取りができるSNSは、このAlways Onに有効な手段であり、中長期的な関係づくりにつながります。
企業がSNSマーケティングに取り組むメリット
SNSマーケティングには、次のようなメリットがあります。
- 認知度がアップする
- ブランディングが図れる
- 顧客エンゲージメントが高まる
SNSは拡散力が非常に高いツールであり、シェア機能を通して情報が話題になれば自然と広範囲へ波及します。どのような理念や思いを伝えるかによって、ブランドイメージが操作できるでしょう。また双方向のコミュニケーションが可能なため、ユーザーとの信頼関係が築けることもSNSの利点です。
SNSマーケティングのデメリット
SNSマーケティングはたくさんのメリットがある反面、以下のようなデメリットも存在します。
- 成果が得られるまでに時間がかかる
- 炎上やクレームなどのトラブルのリスクがある
中長期的な視点で戦略や予算を立てるとともに、明確な社内ルールを定め、担当者のリテラシーを高めることが大切です。
SNSマーケティングの始め方
一般的に、SNSマーケティングの実施・運用は以下の手順で進めます。
- 目標・ターゲットの設定
- プラットフォームの選定
- 戦略立案
- 運用ルールの策定
- 実施
- 効果測定・改善
一連の流れを業務フローとして確立し、実行・改善のサイクルを回して戦略を最適化していくことが求められます。
SNS運用にあたってやるべきことを7つの手順に分けて解説。媒体ごとの特性や社内ルール策定といったベ基礎的な内容から、効果的な企画・運用のコツまで網羅的にまとめています。これからSNS運用を始める企業のマニュアルとして、ぜひお役立てください。
SNSマーケティングの成功事例に共通する5つのポイント

SNSマーケティングの成功事例を参照すると、ある共通したポイントがあることが分かります。ここでは、SNSマーケティングの事例から学ぶ成功のポイントをみていきましょう。
目的やターゲットに合わせてプラットフォームを使い分けている
SNSにはさまざまなプラットフォームがあり、成功事例では自社の目的やターゲット層の好みやニーズに合わせてうまく使い分けています。つまり、自社のターゲット層や伝えたい内容やメッセージに合うプラットフォームを選ぶことが、SNSマーケティングを成功へ導く第一歩です。複数のSNS運用を併用しているケースも多く、相互連携を深めることも求められます。
ファネルを基に指針を定めている
SNSマーケティングの要となるのは「ファネル」です。ファネルとは、消費者の商品・サービス購入の流れを図式化したものを指します。SNSマーケティングでファネルが重要となる理由は、自社のターゲット層が現在どのフェーズにいるのかを把握することが必要だからです。購買行動のフェーズによって消費者が求める情報が異なりますが、SNSの分析結果をファネルに落とし込めば、見込み顧客のニーズや今後の課題の検証がスムーズになります。また、ファネルの各段階における目標をマーケティングのKPIに設定すれば、達成に大きく近づけます。
投稿に動画を活用している
一部を除き、SNSの多くが短文テキストによる発信が中心です。また長文テキストに抵抗感を覚えるユーザーも多いことから、多くの成功事例では動画を組み込んだコンテンツ制作が行われています。動画は盛り込める情報量が多く、意図が伝わりやすくなるほか、コンテンツの視認性の向上にも貢献する要素です。動画を効果的に用いることで、多くのユーザーの心に刺さる投稿となり、クリック率やコンバージョン率の向上につながります。
トレンドや季節感を取り入れている
多くの成功事例で、トレンドや季節感を取り入れたSNSマーケティングを行い、話題づくりに成功しています。トレンドや、季節ならではの要素を盛り込んだイベントは、ユーザーの心に刺さりやすいからです。SNSではトレンドの把握が容易なので、定期的にリサーチし、最新情報を反映させましょう。
オーガニック流入の対策と併用している
オーガニック流入(自然検索流入)とは、インターネット検索によるサイトやページへのアクセスのことです。近年はSNSによる検索が増加しているものの、インターネットにも膨大なユーザーが存在します。またFacebookなど、インターネットと同様にSEO対策が有効なプラットフォームもあり、SNSと連携した戦略設計で相乗効果が狙えるでしょう。
SNSマーケティングで売上アップを目指そう
現在、各社のオリジナリティを活かしたSNSマーケティングで成功を収めている事例が豊富にあります。大切なことは、実際の事例を参考にした戦略のフィッティングです。成功事例を基に、自社の実態や特性に合わせた戦略を設計することで、多くの反響が得られます。
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