得意分野

飲料・アルコール

Question

こんなお悩み
ありませんか?

  • 認知獲得や新規顧客を開拓したいものの、上手くいかない
  • 話題になるためのプロモーションを実行したい
  • さまざまな施策を行っているものの、効果測定の方法がわからない
  • SNSをもっとうまく活用したい
企業と生活者で価値をつくる
ソーシャル時代のマーケティングで、課題を解決します

飲料・アルコール業界のマーケティング分析

一般的にマーケティングに影響を与える代表的な要素と業界ならではの特性を考慮すると、飲料・アルコール業界はマーケティングにおいて以下のような押さえるべきポイントがあります。

※あくまで業界において一般的に言える特長です。ブランドによって差異はあります。

コモディティ化と価格競争

かつてはニーズに企業の技術力が追いついていなかったため、各社は技術開発に力を注いでいました。しかし現代は技術力が顧客ニーズを追い越しているため、生活者のニーズはほぼ充足しており、技術力で競合と差をつけることは難しくなっています。

そのため、あらゆる業界においてコモディティ化による価格競争が激化しており、飲料・アルコール業界においてもその傾向は顕著にあらわれています。

また、業界は小売のパワーが非常に強いため、シェアが低いメーカーやブランドは値引きや販売奨励金などで店頭の棚を確保せざるを得ない状況に陥っています。また、近年は大手ECサイトなどでの定期購入も増加し、ブランド力と価格競争力の双方が重要となってきています。

生活者が重要視するベネフィット

飲料・アルコール業界においては、生活者は購入シーンによって理性的(機能的)、情緒的(感情的)の双方あるいは一方でブランド・商品を購入します。

どの飲料やアルコールを購入するかどうかは、いつも決まっている商品を選ぶ場合もあれば、突発的に飲みたくなったものが選ばれる場合もあります。

味や爽快感、アルコールの場合はアルコール度数などの機能面で選ばれることもありますが、気分やシーンの影響を大きく受けます。また、バラエティシーキング行動(いろんな商品を試したい欲求)がとられるため、日常的にブランドスイッチが発生します。

検討・検索に費やす時間

飲料・アルコールにおいては、購入前に特定のブランド・商品が検索されることはほとんどないと考えられます。店頭によって想起・意思決定され、いつも購入するものが決まっている・あるいは店頭で衝動的に選ばれるケースがほとんどでしょう。

“想起されやすさ”と“買い求めやすさ”が与える影響

売上は、メンタルアベイラビリティ(思い出してもらいやすさ)とフィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)の2つの強さで決まります。

飲料・アルコール業界はフィジカルアベイラビリティの影響が非常に大きい特徴を持ちます。購入意思決定がほとんど店頭やECサイトで行われるため、その店やサイトで手に入るのか、目立つ位置に配置されているのかどうか、ECサイトであれば検索順位が重要となります。

店頭やECサイトでの購入時に、「◯◯といえば◯◯」「いつも飲んでいる」「一番好き」などの理由で真っ先に選ばれるポジション(第一想起)を獲得していれば購入される確率は高まりますが、市場シェアや認知率の高さによって決定づけられるケースがほとんどです。

また、一定のバラエティシーキング行動がとられるため、店頭価格やその日の心理によって「いつもはこれだけど、今日はこっちを選ぼう」というブランドスイッチも頻繁に起こります。

想起集合および第一想起の重要性

メンタルアベイラビリティを理解するために知っておくと便利なのが、以下のようなブランドカテゴライゼーションの枠組みです。

トーナメント表のような図が表す通り、すべてのブランドが左からスタートし、右上に勝ち進んだブランドが最も売上を獲得しやすくなります。

知名段階は“知っているか、知らないか”、処理段階は“商品やサービスの特徴を理解しているか、していないか”です。
そして想起集合は“ニーズが顕在化したときに純粋想起される好意的な選択肢の集合体(購入時における選択肢)”をあらわしており、第一想起は想起集合の中で最初に想起されるブランドを指します。

Evoked Set調査2022の結果

トライバルメディアハウスは、2022年2月に15カテゴリーにおいてEvoked Set(想起集合)調査を実施しました。

【調査概要】

調査実施期間:2022年2月25日~2022年3月16日
調査対象:全国20歳~69歳男女で、以下それぞれの商品・サービス等を自身で購入/利用、または問い合わせをした人
対象:全15種(ビール、チューハイ、チョコレート、アイスクリーム、衣類用洗濯洗剤、歯磨き粉、マスカラ、掃除機、ドライヤー、デジタル一眼レフカメラ、クレジットカード、自動車保険、住宅、動画サブスクリプションサービス、温泉地)
※なるべく近い時期に、購入/利用したサンプルから優先的に回収
サンプルサイズ:各1000サンプル
サンプル構成:性別×年代(20~69歳)10代ごと10セル均等割り付け(マスカラは女性のみで500サンプル)

「(カテゴリー名)と聞いて思い浮かぶブランド(銘柄)は?」という質問に対して、想起集合に格納されているブランドの数(想起集合の平均値)は、温泉地が最多で2.42個、最少の歯磨き粉が1.48 個で、今回調査した15カテゴリーにおいてはすべてが3 個未満でした。

今回の調査対象である15カテゴリーのうち、飲料・アルコールに該当するビールとチューハイにおける調査結果をご紹介します。本調査では、知名集合・処理集合・想起集合のすべてにおいて、選択回答式でなく自由回答式を採用しているため、調査結果には会社名やブランド名などが混在しています。

想起順位ごとの購入率。第一想起 94.5%、第二想起 89.8%、第三想起 83.3%。

ビールはメーカー名が想起されていることが多いことから、一定の度合いでコーポレートブランドによる選好が行われていることがわかります。ビールの想起集合平均値は2.17個。プロダクトブランドに限定した場合、アサヒスーパードライ、サッポロヱビスビールまでが入り、キリン一番搾りが次点となります。第一想起から第三想起までの購入率がいずれも高いことに、「いろいろな種類を試したい」という生活者のバラエティシーキング行動が現れています。

次に、チューハイの調査結果をご紹介します。ビールとは異なり、プロダクトブランドの想起が優勢です。チューハイの想起集合平均値は1.62個と15カテゴリーの中では少なく、2位と3位の差が大きいため、氷結、ほろよいの2強と言えます。ただし、ビール同様、バラエティシーキング行動が強いため、1位~3位の間で購入率に差はほぼ見られません。

飲料・アルコール業界のマーケティング特性まとめ

以上のことから、飲料・アルコール業界におけるマーケティング活動においては以下のようなことを踏まえておく必要があります。

  • 競合商品が多く、価格競争が激しい
  • シーンによって理性的・情緒的双方で購入されるカテゴリーだが、店頭で受ける影響力がもっとも強い
  • シェアが高い商品ほど行動的ロイヤルティ(購入行動)と態度的ロイヤルティ(好意度や購入意向)の双方が高い(ダブルジョパディの法則と呼ばれています)
  • フィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)の重要度が高い
  • 購買前に検討や検索はほぼ行われない
  • 想起の高さは購入率に大きく影響はしておらず、「いろいろな種類を試したい」という生活者のバラエティシーキング行動が起こりやすい

問題を解決するためのアイデア

PESOモデルとの相性から考える

飲料とアルコールはマス商材のため、認知の向上を図るためペイド施策(広告)が重要となります。また、SNSのUGCを増加させることで認知や想起を高めるシェアード施策も有効です。

マーケティングファネルと施策マップから考える

大半の飲料やアルコールは、事前の検討がほぼ行われないため、検索対策、ブランドサイトの重要度は低くなります。また、単価が低く、購入チャネルはリアル店舗が大半のため、ポストマーケティング(買ってもらってからのマーケティング)よりも、認知向上のための広告、SNS公式アカウントによるフリークエンシーと想起を高めるためのロングエンゲージメント、バズ施策など再想起の促進による購入意欲の向上との相性がいいと言えます。ただし、ECサイトでの定期購入が増加してきているため、大手ECサイト内におけるCRM施策には力を入れる必要があります。

インフルエンサーマーケティングは、飲料やアルコールに詳しいカテゴリーインフルエンサーや、特定ブランドの大ファンを起用するより、フォロワーが多いトップインフルエンサーの効果が大きいでしょう。

売上をつくる構造から考える

トライバルメディアハウスでは売上に影響を与える主要因を分解し、その構造を『売上の地図』として図式化しています。飲料・アルコールにおいては、どういった変数が売上に影響を与えているのでしょうか。

※詳しくはこちらの書籍をご覧ください(Amazonのページが開きます)。

飲料やアルコールの売上はストアカバレッジ(ある特定の地域で取引できる店舗のうち、自社製品が取り扱われている店舗の割合)やインストアシェア(特定の店舗において、自社商品が売上に占める割合)に大きく依存します。また、価格の変動に需要が左右されやすいため、売上は店頭販促や値引きなどに大きく影響を受けますが、それらは事業部や営業管轄のためここでは割愛します。

『売上の地図』で見ても、飲料やアルコールの売上に大きな影響を与えている変数は広告による認知や好意の向上や、SNS公式アカウントによるロングエンゲージメント、SNSのUGCによる再想起、インフルエンサーによる紹介や推奨が想起に影響を与え、売上につながることがわかります。

クチコミの重要度から考える

クチコミには4つの種類があり、それぞれ商品の購入前と購入後に発生しています。すべてのクチコミは生活者のZMOTを生み出し、生活者の認知・興味喚起・意向形成に貢献しています。

※Zero Moment Of Truthの略。Googleが提唱した概念で、顧客が商品やサービスを評価する瞬間=Moment Of Truth(真実の瞬間)が商品の購入前に訪れているということを説いた考え方。ZMOT/FMOT/SMOT/TMOTについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

飲料やアルコールは関与度の低さ、購入頻度の多さ、価格の安さによる失敗リスクの低さなどからクチコミサイトなどにレビューが書かれることはほとんどありません。

そのかわり、「今度発売された○○(ブランド)の○○(商品)、めっちゃおいしそう!(期待)、絶対買う!(意向)」といった前評判がX(旧Twitter)に投稿されることはよくあります。こうした投稿が商品認知、興味喚起、購入意向向上に与える効果は無視できません。

生活者同士の会話を促進するソーシャル時代のプロモーションを実施し、期待・意向型のクチコミを発生させ、認知、興味喚起、購入意向向上を図ることが飲料・アルコール業界の得策と言えます。

相性のいいプラットフォーム

トライバルメディアハウスにできること

公式アカウント運用による中長期なコミュニケーション

店頭で真っ先に思い出してもらえ、手にとってもらえるブランドになるために、ソーシャルメディアを活用したコミュニケーションは有効な手段の1つです。

アカウント運用を通じてエンゲージメントを獲得することで、ブランドや商品の想起率が向上することがわかっています。

公式アカウント運用

生活者との関係をもとに、長期的な事業成長と“明日の売上づくり”につなげます。

“世の中ごと化”を狙うバズキャンペーン

ソーシャルメディア上でのクチコミが増えることで、売上の増加に貢献することが研究でも明らかになっています。しかし、やみくもにキャンペーンを行ってクチコミをただ増やせばいいわけではなく、クチコミを見た生活者に購入意向が形成されるような状態を目指さなければなりません。私たちは徹底したソーシャルリスニングを行って生活者理解を行い、生活者が思わず好意的かつ意向につながるリアクションができる企画を検討・実行します。

キャンペーン

ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かすキャンペーンを設計します。

※参考:消費者行動の実証研究|中央経済社出版(2018年12月27日)|守口 剛(編集)、上田 雅夫(編集)、奥瀬 喜之(編集)、鶴見 裕之(編集)

数値よりも、人と人のつながりに着目した
インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーの力を借りて、生活者同士の情報伝達を促します。「フォロワーが多い人に頼もう」「売れればそれでいい」という短絡的な計画をもとに投稿やイベントを行うのではなく、ブランドや会社とインフルエンサーの関係、インフルエンサーとフォロワーの関係など、人と人のコミュニケーションに重点を置いて施策を設計します。

また、フォロワー数だけを重視するのではなく、トライバルメディアハウス独自の考え方にもとづいて選定や効果測定を行い、成果の出るインフルエンサーマーケティングを提供します。

インフルエンサーマーケティング

数値よりも人と人のつながりに着目し、本音のクチコミで生活者に応えます。

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「こんなことできますか?」「ずっと同じ課題で悩んでいます」など、要件が固まっていない段階でのお問い合わせでも構いません。目的の整理から最適な手段の選択まで当社が並走いたしますので、お気軽にご相談ください。

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