得意分野

飲食店・カフェ

Question

こんなお悩み
ありませんか?

  • 認知獲得や新規顧客を開拓したいものの、上手くいかない
  • 話題になるためのプロモーションを実行したい
  • SNSをもっとうまく活用したい
  • さまざまな施策を行っているが効果測定の方法がわからない
企業と生活者で価値をつくる
ソーシャル時代のマーケティングで、課題を解決します

飲食店・カフェ業界のマーケティング分析

一般的にマーケティングに影響を与える代表的な要素と業界ならではの特性を考慮すると、飲食店・カフェ業界はマーケティングにおいて以下のような押さえるべきポイントがあります。

※あくまで業界において一般的に言える特長です。ブランドによって差異はあります。

競争激化とコロナによる客数減

飲食店・カフェは以前から熾烈な異業態間競争に巻き込まれていましたが、2020年以降のコロナウイルス蔓延による客数減が経営に甚大な影響を与えています。どこかが獲ればどこかが獲られるゼロサムゲームの中で、値引きやクーポンなどに頼らない足腰の強い集客力を持った企業・店舗だけが生き残ることができる状態となっています。

生活者が重要視するベネフィット

飲食店・カフェ業界において、生活者は利用目的やシーンによってお店を選択します。ビジネスパーソンが1人で手早くランチを済ませたいときは理性的(機能的ベネフィット)で、大切な人やお客様との会食をする場合は情緒的(情緒的ベネフィット)で選択されることが多くなります。

検討・検索に費やす時間

利用目的やシーンによって、検索・検討に費やす時間はさまざまです。サッと1人で空腹を満たしたい場合は、特に検討・検索をせずにいつものお店が選択されたり、頭に思い浮かんだ想起集合の中から選択されます。一方で、会食やデートなど、お店選びに失敗できないようなときは一定の時間を費やして検索・検討されます。

しっかり時間をかけて検討する場合にも、機能面(品揃え、味、メニューの豊富さ、価格帯など)と情緒面(お店の雰囲気、イメージなど)のどちらが重視されるかで、Google、食べログ、Instagramなど検索場所が変わります。そのため、自社のブランド・店舗はどのようなシーンで選択されるのか、してほしいのか、あるいはしてもらえるのかを見極めることが重要です。

“想起されやすさ”と“買い求めやすさ”が与える影響

売上は、メンタルアベイラビリティ(思い出してもらいやすさ)とフィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)の2つの強さで決まります。

飲食店・カフェ業界はフィジカルアベイラビリティの影響がとても大きいです。どれだけ他のブランドや店舗と比較して自社が好意的に思われていたとしても、行きたいときにすぐに行ける場所に店舗がない限り、来店してもらうことはできません。高級料理店やUSP(Unique Selling Proposition:特徴的な強み)が大きい店舗の場合は商圏が広くなりますが、一般的な飲食店やカフェの場合、売上はフィジカルアベイラビリティに比例すると考えたほうがいいでしょう。

ニーズが発生した時に、「◯◯といえば◯◯」「いつも行っている」「一番好き」「いつか行きたいと思っている」などの理由で真っ先に思い出されるブランドポジション(第一想起)を獲得していれば、来店される確率は高まります。

想起集合および第一想起の重要性

メンタルアベイラビリティ( 思い出してもらいやすさ )を理解するために、知っておくと便利なのが以下のようなブランドカテゴライゼーションの枠組みです。

トーナメント表のような図が表す通り、すべてのブランドが左からスタートし、右上に勝ち進んだブランドが最も売上を獲得しやすくなります。

知名段階は“知っているか、知らないか”、処理段階は“商品やサービスの特徴を理解しているか、していないか”です。
そして想起集合は“ニーズが顕在化したときに純粋想起される好意的な選択肢の集合体(購入時における選択肢)”をあらわしており、第一想起は想起集合の中で最初に想起されるブランドを指します。

Evoked Set調査2022の結果

トライバルメディアハウスは、2022年2月に15カテゴリーにおいてEvoked Set(想起集合)調査を実施しました。

【調査概要】

調査実施期間:2022年2月25日~2022年3月16日
調査対象:全国20歳~69歳男女で、以下それぞれの商品・サービス等を自身で購入/利用、または問い合わせをした人
対象:全15種(ビール、チューハイ、チョコレート、アイスクリーム、衣類用洗濯洗剤、歯磨き粉、マスカラ、掃除機、ドライヤー、デジタル一眼レフカメラ、クレジットカード、自動車保険、住宅、動画サブスクリプションサービス、温泉地)
※なるべく近い時期に、購入/利用したサンプルから優先的に回収
サンプルサイズ:各1000サンプル
サンプル構成:性別×年代(20~69歳)10代ごと10セル均等割り付け(マスカラは女性のみで500サンプル)

「(カテゴリー名)と聞いて思い浮かぶブランド(銘柄)は?」という質問に対して、想起集合に格納されているブランドの数(想起集合の平均値)は、温泉地が最多で2.42個、最少の歯磨き粉が1.48 個で、今回調査した15カテゴリーにおいてはすべてが3 個未満でした。

今回のEvoked Set調査では飲食店・カフェ業界は対象に入っていませんが、カテゴリーとしては近い温泉地のデータをご紹介します。本調査では、知名集合・処理集合・想起集合のすべてにおいて、選択回答式でなく自由回答式を採用しているため、調査結果には会社名やブランド名などが混在しています。

想起順位ごとの購入率。第一想起 81.7%、第二想起 79.1%、第三想起 74.6%。

近くの温泉地における想起順位は、草津温泉、箱根温泉、別府温泉郷の順となりました。温泉地の場合、居住地からの近さが大きく影響するため、実際はエリア(商圏)内での想起順位が重要となります。想起集合平均値は2.42個と15カテゴリーの中で最も多いものの、第一想起~第三想起で購入率(来訪率)にさほど差が生じない結果となりました。2〜3カ所の選択肢(想起集合)の中から横並びで比較検討がされるため、旅行地を検討する際、ほぼ確実に行われる旅行地情報検索、観光地や旅館などのクチコミ検索、Instagramのハッシュタグ検索が重要な役割を果たしていると言えそうです。

上記の結果同様、飲食店・カフェ業界も他業界と比べると想起集合平均値が多いことが推察されます。必ずしも第一想起が取れなくても、ニーズが顕在化したときに確実に検討してもらえ、場所が近ければ来店してもらえるメンタルアベイラブルな状態をつくっておくことが、売上獲得のポイントとなりそうです。

飲食店・カフェ業界のマーケティング特性まとめ

以上のことから、飲食店・カフェ業界におけるマーケティング活動においては以下のようなことを踏まえておく必要があります。

  • フィジカルアベイラビリティ(店舗の多さ・地理的な利便性の高さ)の影響がとても大きい
  • シーンによって機能的・情緒的な価値のどちらが重要視されるかが変わる
  • 同様にシーンによって検討・検索にかける時間が変化し、機能面・情緒面のどちらを重視して検索するかが異なる
  • そのため、自社のブランドや店舗はどのようなシーンのときに選ばれるのか、選ばれたいのか(選んでもらえるのか)を見極めることが非常に重要
  • フリークエンシーを獲得することで想起性を高め、ニーズが顕在化したときに思い出してもらえる想起集合に入っておくことが肝要

問題を解決するためのアイデア

PESOモデルとの相性から考える

飲食店・カフェの売上はフィジカルアベイラビリティの影響を大きく受けるため、店舗の存在そのものが一番のコミュニケーションツールと言えます。マーケティングコミュニケーションに絞れば、もちろんマスPRによる露出が取れれば来店客数の増加に大きく寄与する可能性は高いですが、一般的な店舗の場合は必ずしも豊富なニュースバリューがあるとは限りません。従って、ペイドとシェアードに注力するのが適切です。

なお、飲食店やカフェを検討・選択する際は、食べログやGoogleマップが利用されるケースが大半のため、オウンドメディアの重要性はさほど高くありません。ただし、継続利用してもらうリピート顧客を獲得するために、アプリインストール、LINEの友達登録などのCRM施策は有効です。

マーケティングファネルと施策マップから考える

飲食店やカフェは大きなマーケティング予算を投じることが少ないため、展開できる施策は限定的です。SNSに対する精度の高いターゲティング広告によるフェアやキャンペーンの告知、レビューサイト(特にGoogleマップ)へのクチコミ促進施策、ソーシャルメディア公式アカウントによるオールウェイズオン(常時接続型)コミュニケーションによる想起性の向上、スマホ会員アプリやメルマガ、LINEなどによるクーポン配信などが有効です。

魔法の杖は存在しないため、当たり前のことを、当たり前じゃないレベルでやり切る運用力が勝敗を分けるポイントになりそうです。

売上をつくる構造から考える

トライバルメディアハウスでは売上に影響を与える主要因を分解し、その構造を『売上の地図』として図式化しています。飲食店・カフェにおいては、どういった変数が売上に影響を与えているのでしょうか。

※詳しくはこちらの書籍をご覧ください(Amazonのページが開きます)。

飲食店・カフェの売上はフィジカルアベイラビリティ(店舗数や立地)に大きく影響を受けます。また、天気、気温、感染症の状況など、外部環境要因にも左右されます。

『売上の地図』で見ても、飲食店・カフェの売上に大きな影響を与えている変数は店舗そのもののパフォーマンスによるリピート購入の増加(ロイヤルカスタマーの獲得)と、満足度の高いクチコミ(UGC、レビュー)がクチコミサイトに蓄積されていること、そして公式アカウントによるオールウェイズオンコミュニケーションが重要であることがわかります。広告による想起率向上は、あくまでそれらを補完する役割を担っていると考えたほうがいいでしょう。

クチコミの重要度から考える

クチコミには4つの種類があり、それぞれ商品の購入前と購入後に発生しています。すべてのクチコミは生活者のZMOTを生み出し、生活者の認知・興味喚起・意向形成に貢献しています。

※Zero Moment Of Truthの略。Googleが提唱した概念で、顧客が商品やサービスを評価する瞬間=Moment Of Truth(真実の瞬間)が商品の購入前に訪れているということを説いた考え方。ZMOT/FMOT/SMOT/TMOTについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

飲食店やカフェはレビューやレコメンドのクチコミが発生しやすいという特徴を持ち、そのすべてが新規顧客のZMOTにつながり、来店意思決定に大きな影響を与えます。

しばらく食べログ一強の時代が続きましたが、昨今ではGoogleマップのレビューの影響力が強まっています。飲食店やカフェはGoogleマイビジネスにマーケティング予算を投下し、早い段階で多くのレビューを獲得することが最重要事項と言えます。

もちろん、Googleマイビジネスに書き込まれるレビューやレコメンドは好意的なものばかりではありません。だからこそ、表面的なマーケティングコミュニケーションによる持続的な集客は難しく、従業員エンゲージメントやサービス品質の向上にこそ経営資源を集中させましょう。

マーケティングコミュニケーションの観点では、既存顧客の好意的なクチコミの総量をいかに増やすかが重要であるため、ファンを育成する熱狂ブランドマーケティングや、すでに自社ブランドに愛着を持ってくれているファンと取り組むブランドインフルエンサーリレーションズ、SNSの公式アカウントを起点としたオールウェイズオンコミュニケーションおよびUGC創出活動が効果的です。

相性のいいプラットフォーム

トライバルメディアハウスにできること

公式アカウント運用による中長期なコミュニケーション

真っ先に思い出し、来店してもらえるブランドになるために、ソーシャルメディアを活用したコミュニケーションは有効な手段の1つです。アカウント運用を通じてエンゲージメントを獲得することで、ブランドや商品の想起率向上を目指します。

公式アカウント運用

生活者との関係をもとに、長期的な事業成長と“明日の売上づくり”につなげます。

ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かした
バズキャンペーン

ソーシャルメディア上でのクチコミ発生は売上の増加に貢献することが研究でも明らかになっています。しかし、やみくもにキャンペーンを行ってクチコミをただ増やせばいいわけではなく、クチコミを見た生活者に購入意向が形成されるような状態を目指さなければなりません。

そこで、私たちは徹底したソーシャルリスニングで生活者理解を深めたうえで、生活者が思わず好意的かつ意向につながるリアクションができる企画を検討・実行します。

キャンペーン

ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かすキャンペーンを設計します。

※参考:消費者行動の実証研究|中央経済社出版(2018年12月27日)|守口 剛(編集)、上田 雅夫(編集)、奥瀬 喜之(編集)、鶴見 裕之(編集)

数値よりも、人と人のつながりに着目した
インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーの力を借りて、生活者同士の情報伝達を促します。「売れればそれでいい」という短絡的な計画をもとに投稿やイベントを行うのではなく、ブランドや会社とインフルエンサーの関係、インフルエンサーとフォロワーの関係など、人と人のコミュニケーションに重点を置いて施策を設計します。

また、フォロワー数だけを重視するのではなく、トライバルメディアハウス独自の考え方にもとづいて選定や効果測定を行い、成果の出るインフルエンサーマーケティングを提供します。

インフルエンサーマーケティング

数値よりも人と人のつながりに着目し、本音のクチコミで生活者に応えます。

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「こんなことできますか?」「ずっと同じ課題で悩んでいます」など、要件が固まっていない段階でのお問い合わせでも構いません。目的の整理から最適な手段の選択まで当社が並走いたしますので、お気軽にご相談ください。

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