Question

こんなお悩み
ありませんか?

  • 認知獲得や新規顧客を開拓したいものの、上手くいかない
  • 話題になるためのプロモーションを実行したい
  • SNSをもっとうまく活用したい
  • さまざまな施策を行っているが効果測定の方法がわからない
企業と生活者で価値をつくる
ソーシャル時代のマーケティングで、課題を解決します

化粧品業界のマーケティング分析

一般的にマーケティングに影響を与える代表的な要素と業界ならではの特性を考慮すると、化粧品業界はマーケティングにおいて以下のような押さえるべきポイントがあります。

※あくまで業界において一般的に言える特長です。ブランドによって差異はあります。

コモディティ化と価格競争

かつてはニーズに企業の技術力が追いついていなかったため、各社は技術開発に力を注いでいました。しかし現代は技術力が顧客ニーズを追い越しているため、生活者のニーズはほぼ充足しており、技術力で競合と差をつけることは難しくなっています。

そのため、あらゆる業界においてコモディティ化による価格競争が激化しており、化粧品業界においてもその傾向は顕著にあらわれています。

また、化粧品業界はインフルエンサーのオリジナルブランドやD2Cブランドの台頭など、ブランドや商品の総数が増加を続けており、生活者の選択肢は増える一方です。大手ドラッグチェーンによる安価で高品質なプライベートブランドの勢いも強まっており、業界内の競争はさらに激しさを増しています。

生活者が重要視するベネフィット

化粧品カテゴリーは、基礎化粧品は理性的(機能的ベネフィット重視)で選択・購入され、コスメは情緒的(情緒的ベネフィットや自己実現ベネフィット)によって選択・購入される傾向があります。

どちらの場合でも繰り返し使用されている商品は、何も比較・検討されずにいつもの商品が選ばれる可能性が高くなります。一方で、プチプラやドラッグコスメは価格によって需要が左右されやすいため、ブランドスイッチが起きやすくなります。

化粧品は薬機法の定めによりメーカーから効果・効能をうたうことに制限があるものの、ソーシャルメディア上のクチコミが機能面、情緒面双方の特徴の伝達を手助けしています。機能面はクチコミ・レビューサイト、情緒面はInstagramなどで共有され、どちらも売上に大きな影響を与えています。

検討・検索に費やす時間

生活者が化粧品について検討・検索に費やす時間は、ニーズによってさまざまです。プチプラやドラッグコスメは友人との会話やInstagramの話題によって購入前の体験が蓄積され、それほど長い検討時間を経ずに店頭で購入されます。一方、高額コスメや基礎化粧品はクチコミサイトやオウンドメディアで比較的長時間検討されます。

“想起されやすさ”と“買い求めやすさ”が与える影響

売上は、メンタルアベイラビリティ(思い出してもらいやすさ)とフィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)の2つの強さで決まります。

プチプラやドラッグコスメは衝動買いが多いため、フィジカルアベイラビリティの影響が大きくなります。食品や日用雑貨品と同様、購入意思決定がほとんど店頭で行われるため、店頭で取り扱われているか、目立つ位置に配置されているか、そして店頭での販売価格が重要です。一方、高級コスメや基礎化粧品の場合はブランドイメージに関わるため、やみくもにフィジカルアベイラビリティを高めればいいわけではありません。

総じて、検討・購入時に「◯◯といえばこのブランド」「いつも使っている」「◯◯が一番好き」などの理由で真っ先に選ばれるポジション(第一想起)を獲得していれば、購入される確率は高まります。

想起集合および第一想起の重要性

メンタルアベイラビリティ( 思い出してもらいやすさ )を理解するために、知っておくと便利なのが以下のようなブランドカテゴライゼーションの枠組みです。

トーナメント表のような図が表す通り、すべてのブランドが左からスタートし、右上に勝ち進んだブランドが最も売上を獲得しやすくなります。

知名段階は“知っているか、知らないか”、処理段階は“商品やサービスの特徴を理解しているか、していないか”です。
そして想起集合は“ニーズが顕在化したときに純粋想起される好意的な選択肢の集合体(購入時における選択肢)”をあらわしており、第一想起は想起集合の中で最初に想起されるブランドを指します。

Evoked Set調査2022の結果

トライバルメディアハウスは、2022年2月に15カテゴリーにおいてEvoked Set(想起集合)調査を実施しました。

【調査概要】

調査実施期間:2022年2月25日~2022年3月16日
調査対象:全国20歳~69歳男女で、以下それぞれの商品・サービス等を自身で購入/利用、または問い合わせをした人
対象:全15種(ビール、チューハイ、チョコレート、アイスクリーム、衣類用洗濯洗剤、歯磨き粉、マスカラ、掃除機、ドライヤー、デジタル一眼レフカメラ、クレジットカード、自動車保険、住宅、動画サブスクリプションサービス、温泉地)
※なるべく近い時期に、購入/利用したサンプルから優先的に回収
サンプルサイズ:各1000サンプル
サンプル構成:性別×年代(20~69歳)10代ごと10セル均等割り付け(マスカラは女性のみで500サンプル)

「(カテゴリー名)と聞いて思い浮かぶブランド(銘柄)は?」という質問に対して、想起集合に格納されているブランドの数(想起集合の平均値)は、温泉地が最多で2.42個、最少の歯磨き粉が1.48 個で、回調査した15カテゴリーにおいてはすべてが3 個未満でした。

今回の調査対象である15カテゴリーのうち、化粧品に該当するマスカラにおける調査結果をご紹介します。本調査では、知名集合・処理集合・想起集合のすべてにおいて、選択回答式でなく自由回答式を採用しているため、調査結果には会社名やブランド名などが混在しています。

想起順位ごとの購入率。第一想起 89.2%、第二想起 76.8%、第三想起 68.2%。

マスカラの想起集合平均値は1.81個で、購入率は想起されている順に右肩下がりです。商品の特性上、メーカー名が想起されています。想起集合に入ること、また、想起順位が高いほど売上を上げる可能性も高まることがわかります。

化粧品業界のマーケティング特性まとめ

以上のことから、化粧品業界におけるマーケティング活動においては以下のようなことを踏まえておく必要があります。

  • 競合商品が多く、価格競争が激しい
  • プチプラやドラッグコスメは店頭で受ける影響力がもっとも強い
  • 高額コスメや基礎化粧品はビューティーアドバイザーの影響が大きい
  • フィジカルアベイラビリティ(リアル店舗、EC)の重要度が高い
  • 基礎化粧品は機能的ベネフィットの検討、プチプラやドラッグコスメは情緒的および自己実現ベネフィットの検討(InstagramやTikTokなど)、高額コスメは両方検討、という特徴を持つ
  • 最初に思い出す商品を購入する確率が高いためロングエンゲージメントでフリークエンシーを高めておくことによる第一想起ポジションが有利になりやすい

問題を解決するためのアイデア

PESOモデルとの相性から考える

化粧品はペイド、オウンド、シェアードが重要です。特に化粧品は知人や詳しい人(インフルエンサーなど)の投稿や、レビューサイトのクチコミで実際の使用感・効果・効能をチェックされやすい商材であり、シェアード施策は非常に有効です。

マーケティングファネルと施策マップから考える

化粧品は、機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、自己実現ベネフィットすべてのベネフィットが求められるカテゴリー特性を持ちます。ブランドの認知を高める広告だけでなく、パーセプション(認識)や世界観(ブランドディング)を伝えるブランドキャンペーン、ユーザーレビューの促進による知覚品質の向上、さらに高額コスメや基礎化粧品の場合は熱狂プログラムによるLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)最大化や推奨プログラムによる新規顧客開拓などが重要になります。

マーケティングファネルにプロットされるほぼ全ての施策が有効だからこそ、総花的にならず、自ブランドが持つ課題解決に集中した施策を実行しましょう。

高額コスメや基礎化粧品は、いままで美容部員によるカウンセリング販売が重要な役割を果たしてきました。しかしコロナ禍以降はオンライン接客やチャットボットなど、顧客ニーズに合わせた接客チャネルの充実が求められています。また、プチプラやドラッグコスメはライブコマースやチャットコマースによる販売も増加することが見込まれます。

売上をつくる構造から考える

トライバルメディアハウスでは売上に影響を与える主要因を分解し、その構造を『売上の地図』として図式化しています。化粧品においては、どういった変数が売上に影響を与えているのでしょうか。

※詳しくはこちらの書籍をご覧ください(Amazonのページが開きます)。

プチプラやドラッグコスメの売上はストアカバレッジ(ある特定の地域で取引できる店舗のうち、自社製品が取り扱われている店舗の割合)とインストアシェア(特定の店舗において、自社商品が売上に占める割合)に大きく依存します。また価格弾力性が大きいため、売上は店頭販促や値引きなどに大きく影響を受けますが、それらは事業部や営業管轄のためここでは割愛します。

『売上の地図』で見ても、売上に大きな影響を与えている変数は広告による認知や好意の向上、SNS公式アカウントによるロングエンゲージメント、SNSのUGCによる再想起やベネフィット伝達、インフルエンサーによる紹介や推奨が想起に影響を与え、売上につながることがわかります。

高額コスメや基礎化粧品は販売員によるカウンセリングが重要となるため、コロナ禍以降はオフラインだけでなく、オンラインでの接客機会の提供が求められます。

クチコミの重要度から考える

クチコミには4つの種類があり、それぞれ商品の購入前と購入後に発生しています。すべてのクチコミは生活者のZMOTを生み出し、生活者の認知・興味喚起・意向形成に貢献しています。

※Zero Moment Of Truthの略。Googleが提唱した概念で、顧客が商品やサービスを評価する瞬間=Moment Of Truth(真実の瞬間)が商品の購入前に訪れているということを説いた考え方。ZMOT/FMOT/SMOT/TMOTについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

化粧品はレビューとレコメンド型のクチコミが発生しやすい商材であり、かつそれらが多くの生活者の購買意思決定に大きな影響を与えます。

SNS上での公式アカウントを起点にしたUGC増加活動やインフルエンサーマーケティング。熱狂ブランドマーケティングによるファン化と、ファンによるUGC創出。これらが新規顧客のZMOTを形成し新規顧客獲得に直結するため、広告やオウンドメディアだけでなく、SNSやソーシャルメディアの徹底活用が重要となります。

相性のいいプラットフォーム

トライバルメディアハウスにできること

公式アカウント運用による中長期なコミュニケーション

店頭で真っ先に思い出し、手にとってもらえるブランドになるために、ソーシャルメディアを活用したコミュニケーションは有効な手段の1つです。アカウント運用を通じてエンゲージメントを獲得することで、ブランドや商品の想起率向上を目指します。

公式アカウント運用

生活者との関係をもとに、長期的な事業成長と“明日の売上づくり”につなげます。

数値よりも、人と人のつながりに着目した
インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーの力を借りて、生活者同士の情報伝達を促します。「売れればそれでいい」という短絡的な計画をもとに投稿やイベントを行うのではなく、ブランドや会社とインフルエンサーの関係、インフルエンサーとフォロワーの関係など、人と人のコミュニケーションに重点を置いて施策を設計します。

また、フォロワー数だけを重視するのではなく、トライバルメディアハウス独自の考え方にもとづいて選定や効果測定を行い、成果の出るインフルエンサーマーケティングを提供します。

インフルエンサーマーケティング

数値よりも人と人のつながりに着目し、本音のクチコミで生活者に応えます。

ファンを増やし、買う理由や情報の拡散力を高める
熱狂ブランドマーケティング

熱狂ブランドマーケティングとは、顧客がブランドに対して抱く愛情を軸にしたマーケティング手法です。買ってくれた顧客にただ満足してもらうだけでなく、熱狂的なファンになって周囲におすすめしてもらうことで新規顧客を狙います。

熱狂ブランドマーケティング

ブランドに熱狂するファンを増やし、買う理由や情報の拡散力を高めます。

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「こんなことできますか?」「ずっと同じ課題で悩んでいます」など、要件が固まっていない段階でのお問い合わせでも構いません。目的の整理から最適な手段の選択まで当社が並走いたしますので、お気軽にご相談ください。

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