得意分野

音楽・映画

Question

こんなお悩み
ありませんか?

  • 認知獲得や新規顧客を開拓したいものの、上手くいかない
  • 話題になるためのプロモーションを実行したい
  • SNSをもっとうまく活用したい
  • さまざまな施策を行っているが効果測定の方法がわからない
企業と生活者で価値をつくる
ソーシャル時代のマーケティングで、課題を解決します

音楽・映画業界のマーケティング分析

一般的にマーケティングに影響を与える代表的な要素と業界ならではの特性を考慮すると、音楽・映画業界はマーケティングにおいて以下のような押さえるべきポイントがあります。

※あくまで業界において一般的に言える特長です。ブランドによって差異はあります。

音楽・映画業界を取り巻く環境

世の中には多くのエンターテインメントコンテンツで溢れていますが、生活者ひとりが持つ可処分所得や可処分時間には限りがあります。SNSやスマホの普及は“1億総せっかち化社会”を生み出し、近年は映画を早送りで視聴するという層も生まれています。

また、YouTubeおよび音楽や動画コンテンツの月額サブスクリプションサービスの台頭により、生活者が選択可能なエンターテインメントコンテンツはもはや100人分の人生を使っても全てを消費しきれないほど膨れ上がっています。認知してもらえれば一定の興味が喚起でき、そのうちの一部が購入してくれる時代は終焉を迎えつつあるのです。

生活者が重要視するベネフィット

音楽・映画コンテンツにおいて、生活者は情緒的(感情的)かつ関与度の高い状態で検討・選択・購入・消費をします。音楽や映画は生活必需品ではないため、高い情緒的ベネフィットや自己実現ベネフィットが求められると言えるでしょう。

検討・検索に費やす時間

音楽コンテンツは購入前に検討されることがほとんどありません。YouTubeや月額サブスクリプションサービスの普及によって試聴するハードルが下がっており、失敗リスクもほとんどないため、検索するより試しに聴いてみる視聴行動が一般化しています。

一方で映画は、映画館に観に行く場合は時間とお金がかかり、月額サブスクリプションサービスで視聴する際にも一定の時間を費やす意思決定が必要なため、視聴前にレビューを検索する場合があります。ただし、あまり長時間検索・検討されることはありません。

“想起されやすさ”と“買い求めやすさ”が与える影響

売上は、メンタルアベイラビリティ(思い出してもらいやすさ)とフィジカルアベイラビリティ(買い求めやすさ)の2つの強さで決まります。

フィジカルアベイラビリティとは“買い求めやすさ”を表します。生活者にニーズが生まれ、欲しいと感じたときに手に取り・購入しやすいかどうかです。音楽・映画コンテンツは、フィジカルアベイラビリティの影響を強く受けます。音楽であれば多くの場所で入手・視聴できるか、映画であれば多くの劇場・多くの時間帯で公開されているかが重要です。

一般消費財であれば「◯◯といえば◯◯」「いつも使っている」「一番好き」などの理由で真っ先に選ばれるポジション(第一想起)を獲得していれば購入される確率が高まりますが、音楽の場合は「好きなアーティスト」のポジションを獲得することが視聴される頻度や回数を増やし、ライブやグッズなどの売上につながります。

一方で、映画は一作品の賞味期限が短く、短サイクルで公開作品が変化するため、一つの作品において中長期的に想起を獲得する必要はなく、短期決戦でいかに来場につながるレベルでの強い興味喚起を促せるかが鍵となります。

想起集合および第一想起の重要性

メンタルアベイラビリティ( 思い出してもらいやすさ )を理解するために、知っておくと便利なのが以下のようなブランドカテゴライゼーションの枠組みです。

トーナメント表のような図が表す通り、すべてのブランドが左からスタートし、右上に勝ち進んだブランドが最も売上を獲得しやすくなります。

知名段階は“知っているか、知らないか”、処理段階は“商品やサービスの特徴を理解しているか、していないか”です。
そして想起集合は“ニーズが顕在化したときに純粋想起される好意的な選択肢の集合体(購入時における選択肢)”をあらわしており、第一想起は想起集合の中で最初に想起されるブランドを指します。

Evoked Set調査2022の結果

トライバルメディアハウスは、2022年2月に15カテゴリーにおいてEvoked Set(想起集合)調査を実施しました。

【調査概要】

調査実施期間:2022年2月25日~2022年3月16日
調査対象:全国20歳~69歳男女で、以下それぞれの商品・サービス等を自身で購入/利用、または問い合わせをした人
対象:全15種(ビール、チューハイ、チョコレート、アイスクリーム、衣類用洗濯洗剤、歯磨き粉、マスカラ、掃除機、ドライヤー、デジタル一眼レフカメラ、クレジットカード、自動車保険、住宅、動画サブスクリプションサービス、温泉地)
※なるべく近い時期に、購入/利用したサンプルから優先的に回収
サンプルサイズ:各1000サンプル
サンプル構成:性別×年代(20~69歳)10代ごと10セル均等割り付け(マスカラは女性のみで500サンプル)

「(カテゴリー名)と聞いて思い浮かぶブランド(銘柄)は?」という質問に対して、想起集合に格納されているブランドの数(想起集合の平均値)は、温泉地が最多で2.42個、最少の歯磨き粉が1.48 個で、今回調査した15カテゴリーにおいてはすべてが3 個未満でした。

今回の調査対象である15カテゴリーのうち、厳密には音楽・映画ではありませんが、関連するサービスとして動画サブスクリプションサービスの調査結果をご紹介します。本調査では、知名集合・処理集合・想起集合のすべてにおいて、選択回答式でなく自由回答式を採用しているため、調査結果には会社名やブランド名などが混在しています。

想起順位ごとの購入率。第一想起 87.1%、第二想起 54.3%、第三想起 44.5%。

想起順位はAmazonプライム・ビデオ、Netflix、huluの順となりました。想起集合平均値は1.62個で、第一想起ブランドの契約率が高くなっています。Amazonプライム・ビデオはECサイト利用者特典の色彩が強いため、Netflixとhuluが善戦していると言えるでしょう。

音楽・映画業界のマーケティング特性まとめ

以上のことから、音楽・映画業界におけるマーケティング活動においては以下のようなことを踏まえておく必要があります。

  • エンターテインメントコンテンツは超高度な飽和状態にあり、視聴方法や視聴態度も多様化を極めている
  • 生活必需品ではないため、高い関与や強い動機づけが必要である
  • フィジカルアベイラビリティ(視聴のしやすさ)が重要
  • 音楽(楽曲)は視聴前に検討されないが、映画は視聴者のクチコミ(レビュー)が視聴(来場)意思決定に影響を与える
  • 映画は中長期的なメンタルアベイラビリティを獲得するより、超短期決戦で興味喚起をする必要がある。そのため、特にX(旧Twitter)における前評判(前バズ)が重要となる

問題を解決するためのアイデア

PESOモデルとの相性から考える

音楽および映画コンテンツは、PESOすべてが有効です。

  • ペイドによる認知の向上
  • アーンド(記事やインフルエンサー)による興味喚起
  • オウンドによるコンテンツの特徴理解
  • シェアードによる前評判(興味喚起)やレビューによる意向向上

マーケティングファネルと施策マップから考える

音楽コンテンツは、多くの場合あまり潤沢な予算がなく、かつ事前に検討行動がとられないため、検索対策やオウンドメディアの重要性はさほど高くありません。SNS広告によるターゲット顧客への認知向上、SNS公式アカウントによるオールウェイズオン(常時接続)での想起率向上、そしてフィジカルアベイラブルな視聴環境確保に注力しましょう。

一方で「すごくいい曲だから聴いて!」「MVがすっごいからみんな見てほしい!」といったファンのおすすめやSNS投稿は新規顧客獲得につながります。熱狂プログラムによるファン化の促進、推奨プログラムによるクチコミ促進、ファンイベントによる熱狂度向上などの施策が有効です。

映画は短サイクルかつ固定ファンの育成などが難しいため、SNS広告による認知拡大、映画評論家などカテゴリーインフルエンサーのコメント、公式サイトやYouTubeでのトレーラー視聴促進、レビューの充実などが重要です。なお、映画は超短期での話題化が最重要なため、中長期的に想起率向上を狙うSNS公式アカウントの運用は施策としてあまり適さないと言えます。

売上をつくる構造から考える

トライバルメディアハウスでは売上に影響を与える主要因を分解し、その構造を『売上の地図』として図式化しています。音楽・映画においては、どういった変数が売上に影響を与えているのでしょうか。

※詳しくはこちらの書籍をご覧ください(Amazonのページが開きます)。

『売上の地図』で見ても、音楽や映画の売上に大きな影響を与えている変数は広告による認知や好意の向上や、SNSのUGCによる興味喚起、インフルエンサーによる紹介や推奨が想起に影響を与え、売上につながることがわかります。また、映画はレビューも重要となります。

クチコミの重要度から考える

クチコミには4つの種類があり、それぞれ商品の購入前と購入後に発生しています。すべてのクチコミは生活者のZMOTを生み出し、認知・興味喚起・意向形成に貢献しています。

※Zero Moment Of Truthの略。Googleが提唱した概念で、顧客が商品やサービスを評価する瞬間=Moment Of Truth(真実の瞬間)が商品の購入前に訪れているということを説いた考え方。ZMOT/FMOT/SMOT/TMOTについて詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。

映画・音楽でよく投稿されるクチコミが、「今度リリースされる新曲めっちゃ楽しみ!」「今度上映される作品絶対見る!」といった期待や意向です。こうした前評判が商品認知、興味喚起、購入意向向上に与える効果は無視できません。

また、映画は視聴後のレビューやレコメンドが新規検討層の視聴意向に大きな影響を与えます。

そこで、生活者同士の会話を促進するソーシャル時代のプロモーションを実施し、期待・意向型のクチコミを発生させ、認知、興味喚起、購入意向向上を図ることが音楽・映画業界の得策と言えます。

相性のいいプラットフォーム

トライバルメディアハウスにできること

プロによるエンターテインメントマーケティング

トライバルメディアハウスには音楽や映画などを含むエンタメ業界のマーケティング活動全般を得意とするマーケティングレーベル、Modern Age/モダンエイジ(以下、モダンエイジ)が所属しています。エンタメ業界の慣習やルールも把握しているエンタメのプロとして、貴社に最適なマーケティングをご提案可能です。

エンターテインメントマーケティング

エンタメ業界人目線とファン目線をあわせもったマーケティングを提案します。

ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かした
バズキャンペーン

ソーシャルメディア上でのクチコミ発生は売上の増加に貢献することが研究でも明らかになっています。しかし、やみくもにキャンペーンを行ってクチコミをただ増やせばいいわけではなく、クチコミを見た生活者に購入意向が形成されるような状態を目指さなければなりません。

そこで、私たちは徹底したソーシャルリスニングで生活者理解を深めたうえで、生活者が思わず好意的かつ意向につながるリアクションができる企画を検討・実行します。

キャンペーン

ソーシャルメディアやSNSの特性を最大限活かすキャンペーンを設計します。

※参考:消費者行動の実証研究|中央経済社出版(2018年12月27日)|守口 剛(編集)、上田 雅夫(編集)、奥瀬 喜之(編集)、鶴見 裕之(編集)

数値よりも、人と人のつながりに着目した
インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーの力を借りて、生活者同士の情報伝達を促します。「売れればそれでいい」という短絡的な計画をもとに投稿やイベントを行うのではなく、ブランドや会社とインフルエンサーの関係、インフルエンサーとフォロワーの関係など、人と人のコミュニケーションに重点を置いて施策を設計します。

また、フォロワー数だけを重視するのではなく、トライバルメディアハウス独自の考え方にもとづいて選定や効果測定を行い、成果の出るインフルエンサーマーケティングを提供します。

インフルエンサーマーケティング

数値よりも人と人のつながりに着目し、本音のクチコミで生活者に応えます。

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