実績紹介

志願者獲得のための独自『売上の地図』、マーケティング戦略策定を支援

学校法人大阪経済大学
実績のポイント
  • 志願者獲得のため、大阪経済大学独自の『売上の地図』作成
  • カスタマージャーニーやUSP、KPIツリーなど戦略策定を実施
  • 学生のタイミングと状態をもとに、大学が学生に起こしたい変化から施策を具体化

学校法人大阪経済大学(以下、大阪経済大学)は、商都といわれ発展をし続けた大阪で約90年前から “経済” を軸にした幅広い学びを提供し続けています。

同校の入試部では、これまでもマス広告をはじめとした認知獲得施策や検討段階にある学生に向けたオープンキャンパスなどさまざまな施策を行っていましたが、各施策の評価基準をより明確化、評価し、改善につなげていく必要がありました。

国内に793もの大学があるなかで(※1)大学進学に意欲をもった学生が「大阪経済大学」を選択肢に入れる(想起集合に入る)ためには、大学を取り巻く市場を捉え、他大学にはない強みを踏まえたマーケティング戦略が不可欠です。

同校のご担当者さまには当社代表による書籍『売上の地図 3万人を指導したマーケティングの人気講師が教える「売上」を左右する20のヒント』をご覧いただき、さらに同校独自の『売上の地図』作成に関心をお持ちいただき、この度のご支援に至りました。

※1:旺文社 教育情報センター丨2023年8月17日丨https://eic.obunsha.co.jp/file/educational_info/2023/0817.pdf

※引用:大阪経済大学広報課YouTube丨【大阪経済大学 都市型キャンパス紹介】抜群のアクセス・居心地の良い学びの空間丨https://youtu.be/_flsN50_RFM?si=cPerMCt4onD_fQzA

課題ー構造的な戦略設計

18歳人口が減少傾向といわれる現代においても志願者を獲得しつづけていくために、どのようなマーケティング戦略をとるべきなのでしょうか。

まずは「大阪経済大学」が選ばれるためには何が必要で、何をするべきか(反対に何をしないか)を構造的に明らかにするべきであるとして、同校のマーケティング課題を細分化しました。

  • ターゲットニーズの解明、競合との差別化
  • 意識・態度変容のためのマーケティングコミュニケーション策定
  • 上記のためのKGI・KPI設計

これらの課題に対して、大きく2つ「強みの開発」と「強みの伝達」のステップに分け戦略策定を進めました。

取り組み―強みの開発

「強みの開発」では、はじめにデスクトップリサーチ結果をもとに大学に求める要素の仮説立てを行い、インタビュー表を作成。当社から同校に通う学生へのインタビュー調査を実施し、さらに関西圏の18~19歳を対象に定性・定量調査を行いました。

調査結果をもとに就職や自己形成、専門スキルなどのニーズを深堀し、ニーズに対するUSP(※2)を対競合の観点から整理。学生から知名度や就職率の高さが求められる中、同校では経済大学としての強みが将来の多様な選択肢を増やすことにつながる、それを実現できるという点を大阪経済大学のUSPに掲げました。

※2:自社の強みによって満たせる、競合には満たせない顧客の未充足ニーズ。

取り組みー強みの伝達

次に、開発した強みを学生に伝える(伝わる状態にする)ために、以下4点を設計しました。ここでポイントとなるのは、志願者について俯瞰し抽象化する「鳥の目」、施策のKPIを詳細に決め計測までの土台をつくる「虫の目」など、複数の視点をもつことです。

  • カスタマージャーニーマップ
  • 態度変容シート
  • 大阪経済大学の『売上の地図』(目的変数と説明変数の整理)
  • KPIツリー

カスタマージャーニー・態度変容シート

カスタマージャーニーと態度変容シートの設計では、ターゲットの認知から行動変容までの流れを踏まえたコミュニケーションの土台をつくることを目的としています。

大学のマーケティングは、消費財などの他業界のマーケティングとは異なり、大学の出願(商品の購入)タイミングがほぼ同時期、かつ一斉に行われることが特徴の1つに挙げられます。それまでの間に(高校入学から志望校への出願までの期間に)どのようなジャーニーをたどるのかを、インタビュー調査をもとに検討しました。

ここでは受験ニーズが顕在化する前後を、大きく3つの時期に分類。どのようなタイミングに、どのようなきっかけで顕在化するのかを分析した結果、さらに以下3つのタイミングにコミュニケーション施策を講じるべきであることが明らかになりました。

  • 高校1年生の1月~高校2年生の4月(受動的情報収集期)
  • 高校2年生の7月~8月(能動的情報収集期)
  • 高校3年生の4月(受動的情報収集期)

態度変容シートでは、それぞれのタイミングにおける状態(行動的・精神的)と、どのような変化を起こしたいか(アクションにつなげたいか)を具体化し、それを実現するための施策や詳細について詰めていきました。

『売上の地図』・KPIツリー

続いて、コミュニケーション施策の目的や優先度を整理するため、『売上の地図』(※3)を用いて各変数のつながりや変動する変数について検討しました。

※3:『売上の地図』は、当社 代表の池田が25年のマーケティング実務の集大成として体系化した、売上に影響を与える主要変数の構造化スキームです。

出願数を増やすことを目的に、各変数に与える施策やKPIの棚卸しを行い、前述のカスタマージャーニーにあわせてKPIツリーを作成。同校の施策で変えられる変数と変えられない変数、定常的に計測できる変数とできない変数を整理し、何をどうするとどの数値が動き、どのような影響を与えるのかを設計しました。

大阪経済大学のご担当者さまとは当社が作成した土台をもとにディスカションを重ね、志願者獲得に向けた戦略をともに設計することができました。

ご担当者さまのコメント

学校法人大阪経済大学
入試部 德光さま

本学独自の強みを明確にし、広報施策を実行することでよくも悪くも反応が見えるようになってきたことが一番の収穫です。施策ごとの細かい評価はこれからですが、狙いがあるからこそターゲットや場面に合わせた適切な施策の選択が見えるようになってきました。

トライバルメディアハウスとディスカッションを何度も行い、広報を構造的に考えることで画一的に思える受験業界のPR施策には本学独自の評価が必要だと学びました。またマーケティングに限らずSNSやDMの活用などすでに行っている施策自体への意見もあり、発信内容を思案する際に役立っています。

今後は設計したKPIツリーの計測を行い、判断に役立てていきたいです。まだ評価しにくく続けている施策もあり、判断するための計測など整備していきたいです。

※所属は2024年10月時点のものです。

スタッフリスト

PM:小島駿
コンサルタント:橋本実季、原口祐也
リサーチャー:勅使川原桂
アドバイザー:樋口宗一郎

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Overview

クライアント
学校法人大阪経済大学
業界
教育・学習支援
期間
2023年4月~2024年1月
課題
志願者獲得に向け、各施策の評価基準をより明確化、改善につなげるための構造的なマーケティング戦略
支援内容
大阪経済大学の『売上の地図』、マーケティング戦略策定
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