WebマーケティングとSNSマーケティングとは?関係性と5つの視点からみる違いを解説
最終更新日:2025-06-23作成日:2025-06-24
デジタルマーケティングにおいてよく耳にする「Webマーケティング」と「SNSマーケティング」。よく似た言葉で共通する部分もありますが、両者はまったくの同一ではありません。
今回の記事では、WebマーケティングとSNSマーケティングの違いを「媒体」「メリット」「施策」「広告」「効果測定」の5つの視点から徹底解説。Web対策とSNS運用それぞれの強みが活かせる戦略設計のポイントも紹介します。
Webマーケティングとは

Webマーケティングとは、インターネットを利用した商品・サービスの認知度向上や購買の導線づくりです。ユーザーの興味を引き、サイトに集めることで、CVの達成を目指します。
SNSマーケティングとは

SNSマーケティングとは、SNS運用を通した商品・サービスの宣伝活動です。ユーザーの共感や愛着形成を促し、想起しやすい状態にさせることで、最終的にCVへつながる仕組みをつくります。
WebマーケティングとSNSマーケティングの関係性

SNSマーケティングは、数あるWebマーケティングの一手法です。つまり両者は相関関係にあり、効果を互いに補完し合うことで、より効果的なマーケティング戦略が完成します。
WebマーケティングとSNSマーケティングが異なるポイント

ここでは、WebマーケティングとSNSマーケティングの違いを、次の5つのポイントから確認していきましょう。
- 違い①運用するプラットフォーム
- 違い②得られるメリット
- 違い③施策の種類
- 違い④広告の形式と出稿の流れ
- 違い⑤効果測定の方法
違い①運用するプラットフォーム
WebマーケティングとSNSマーケティングでは、メインで利用するプラットフォーム(媒体)が異なります。
Webマーケティングのプラットフォーム
Webマーケティングの主なプラットフォームは、公式WebサイトやECサイト、オウンドメディアなどです。サブとしてSNSや広告を運用することで、顧客との接点とサイトへの導線をつくり、相乗効果を生み出します。
SNSマーケティングのプラットフォーム
SNSマーケティングのメインのプラットフォームとなるのはソーシャルメディアです。目的やターゲットに合わせてFacebookやX(旧Twitter)、InstagramといったSNSを使い分け、もしくは連携して運用します。
違い②得られるメリット
WebマーケティングとSNSマーケティングの違いは、運用によって得られるメリットにもあります。
Webマーケティングのメリット
Webマーケティングのメリットは、インターネットを利用するすべての人へ向けて情報発信ができることです。総務省の調べによると、2023年時点の国内におけるインターネット利用率は86.2%。個人では10〜60代のすべての階層で9割超えでした(出典:令和6年版 情報通信白書|総務省)。国内のほとんどの人が何らかの形でインターネットを利用していることから、Webマーケティングの効果の高さが伺えます。また、Web上に存在する幅広い手段と施策を組み合わせて展開するため、直接CVへつなげられる戦略を練りやすく、売上アップに直接的な効果が期待できるでしょう。
SNSマーケティングのメリット
SNSマーケティングのメリットは、拡散性の高さです。一人のユーザーから複数、さらに多数へというように、どんどん情報が波及していきます。SNSの拡散性の高さを支えているのが「シェア機能」です。適切な運用で口コミやUGC(ユーザー生成コンテンツ)が生まれ、それが不特定多数へ拡散されていきます。SNSの拡散力をうまく利用すれば、通常であればリーチが難しい潜在顧客層にまで情報が効果的に届けられるでしょう。また、SNSの基本的な機能はすべて無料で利用できるのもポイントです。Webマーケティングのほかの手法と比べ、営業コストが抑えられます。
違い③施策の種類
続いて、WebマーケティングとSNSマーケティングの違いを実施する施策という点からみていきましょう。
Webマーケティングの施策
Webマーケティングの最もポピュラーな施策はSEO対策です。「SEO(Search Engine Optimization)」とは「検索エンジン最適化」を指し、内部対策と外部対策の2種類があります。主にGoogle検索エンジンのアルゴリズムから評価されやすいコンテンツを制作し、特定のキーワードでの検索結果の上位表示を目指す施策です。上位表示されるWebサイトには多くの検索流入が期待できるため、認知度向上や売上・成約率アップなどのCVにつながります。
また、メールマガジンやDMを用いた営業活動を実施したり、SNSとの連携・連動した戦略を立てたりなど、施策の内容は多種多様です。
SNSマーケティングの施策
SNSマーケティングでは、主にソーシャルメディアの公式アカウント開設・運用と、それに関連する施策を行います。SNSを通して顧客や大勢のユーザーと双方向にやり取りし、エンゲージメントを高めることが目的です。またSNSを活用すればユーザーの声をリアルタイムで集められるため、ニーズの把握や行動分析といったソーシャルリスニングのツールとしても使えます。
そのほか、SNS上で開催するキャンペーン・イベントの開催や、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーを起用したプロモーションなどもよく用いられる手法です。
違い④広告の形式と出稿の流れ
一口に広告といっても、その手法はWebとSNSで大きく異なります。
Webマーケティングの広告
Webマーケティングの広告は、Web上に掲載する広告の総称です。運用型広告と純広告の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
Web広告の種類 | 概要 |
運用型広告 | 広告クリエイティブの内容や予算、掲載期間を自由に設定・運用してプロモーションを行う |
純広告 | 特定のメディアの広告枠をオークション形式で買い取って掲載する |
運用型広告には、検索結果の上位に掲載されるリスティング広告や、Webサイト・アプリのバナーのように表示されるディスプレイ広告など、さまざまな種類があります。設定の自由度が高く、その時々のフェーズに応じた運用が可能です。
一方、純広告は別名「予約型広告」とも呼ばれ、掲載する場所や期間、費用などをあらかじめ決めておかなければなりません。運用型広告に比べ柔軟性が低く、価格も高い傾向にありますが、費用さえ支払えば必ず利用できるため、専門的な知識やノウハウは基本的に不要です。
SNSマーケティングの広告
SNSマーケティングの広告は、ソーシャルメディアのプラットフォーム上のみで表示される広告です。運用型のWeb広告の一種であり、媒体ごとに異なる広告サービスが存在します。
SNS広告の特徴は、インターネット上に掲載するWeb広告より範囲が狭く、細かいターゲティングが可能なことです。プラットフォーム上に蓄積された膨大なユーザーデータを利用し、特定のターゲットへ精度の高いプロモーションが実現します。また、クイズ形式や投票形式など、ユーザーがアクションを起こしやすい仕様になっているほか、クリエイティブのデザイン性も柔軟です。
違い⑤効果測定の方法
運用効果の測定において、WebマーケティングとSNSマーケティングはそれぞれ異なる指標が用いられます。
Webマーケティングの効果測定
Webマーケティングでは、主に次の3つの指標を基に効果を測定します。
- Webサイトへの訪問数
- 検索エンジンにおけるランキング
- CVR(コンバージョン率)
それぞれが単独で目標となり得る要素であり、施策が効果へ直に影響を及ぼす部分が大きいため、比較的簡単に測定することが可能です。
SNSマーケティングの効果測定
SNS運用の効果は、主に次の指標を用いて総合的に判断します。
- フォロワー数
- インプレッション
- エンゲージメント率
上記は売上に間接的に関わる部分が大きいため、運用や各種施策の前後に生じた変化の度合いから判断しなければなりません。専用ツールの活用やフォロワーへのアンケート実施、口コミを調査するソーシャルリスニングなど、Webマーケティングと比べテクニカルな工程が必要です。
マーケティングにはWeb×SNSによる戦略が必要

企業のマーケティング戦略では、WebとSNSのかけ合わせが重要です。WebマーケティングとSNSマーケティングを同時進行することで、複数チャネル同士がシームレスに連携できます。それぞれを独立したものとして別途に戦略を練るのではなく、うまくかけ合わせることで、幅広い消費者との接点や購買行動の導線があらゆる場所につくれるでしょう。
WebとSNSを活用したマーケティングの最適解を導き出そう
WebマーケティングとSNSマーケティングは、いずれもインターネットを活用する手法です。しかし、その目的やアプローチ、運用戦略には明確な違いがあります。両者の違いと強みを理解し、うまくかけ合わせることで、違いに相乗効果を発揮し、運用を最適化していけるでしょう。
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