LINE公式アカウントの使い方を解説! 独自の強みや幅広い特徴、おすすめの業界とは
作成日:2022年10月13日
月間アクティブユーザーは約9,400万人(2022年12月時点)と日本の人口の70%をカバーし(※1)、利用率は全年代で90%以上(※2)におよぶLINE。他のソーシャルメディアに比べても圧倒的に高い数値を誇っています。
企業や店舗がビジネスに活用しているLINE公式アカウント数は39万件以上にのぼりますが(※3)、どのような目的で運用されているのでしょうか? この数年でも、できることが大幅に充実してきたLINEの今をご紹介しながら、LINE公式アカウントの使用方法を解説します。下記にピンとくる方は、ぜひご覧ください。
- LINE公式アカウントを開設しているが、うまく活用できていない方
- LINE公式アカウントの運用や広告出稿の詳細、企業活用を知らない方
- LINE公式アカウントを開設していない、検討中の方
当社は「LINE公式アカウントをどのように運用したらいいか分からない」「アカウントの役割や効果測定に悩んでいる」企業をご支援しています。LINEをはじめとしたSNS運用にお困りの方は、お気軽にご連絡ください。
※2 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(総務省情報通信政策研究所)」p.7を参照
※3 2022年7月のアクティブアカウント(認証済アカウントのうち、月に1度以上機能を利用しているアカウント数)(LINE株式会社調べ)
LINE公式アカウントはどんな目的で運用するの?
LINE公式アカウントは、企業や店舗などのパートナーに提供されるアカウントで、友だち登録したユーザーに直接情報を提供することができるサービスです(※4)。
LINE公式アカウントの特徴として挙げられるのは、メッセージの開封のされやすさやCRM連携によって1 to 1コミュニケーションが実現できる点です。プッシュ通知によってメッセージを届けることができるため、「即時に」「届けたい情報を」「見てもらいやすい」プラットフォームです。
また、「商品認知の獲得」や「サイト誘導からのCV獲得」、店舗を持つ企業には「来店促進」などにも強く、1 to 1コミュニケーションによってお客さまの利便性を向上したり、個人に最適化した情報を届けたりすることで、商品やサービスの満足度やLTVの向上に貢献できるといった強みがあります。
以上の内容をふまえて、具体的にどのような目的をもってLINE公式アカウントが運用されているのでしょうか
ヤッホーブルーイングからみる、顧客とのコミュニケーションを目的とした企業事例
株式会社ヤッホーブルーイングは、メールマガジンに代わる新たなコミュニケーションツールとして2019年9月にLINE公式アカウントを立ち上げました。
LINE公式アカウントを立ち上げた目的は、ブランドの潜在的な顧客とつながりを持ち、友だちを大幅に増やすことでした。
そこで、当社の支援のもと、LINEアカウントの戦略策定および「LINE広告(友だち追加広告)」の出稿をスタート。広告のインセンティブを的確に選定しながら、熱狂度別でのメッセージ配信などの適正化も行っているほか、友だちを増やしていく施策として、低予算から実施が可能な従量課金制の「CPDスタンプ(※5)」も実施しました。
2022年9月時点では、他SNSと比較して幅広い年齢層かつ、まだ製品の飲用歴がないユーザーとコミュニケーションが可能になっており、クラフトビールに対する好感度も向上しています。 また、「LINE広告(友だち追加広告)」と「CPDスタンプ」の効果により、友だち数がアカウント開設時から比較すると2022年8月時点で125倍にまで大幅に増加しています。
その他の目的別企業事例
ヤッホーブルーイング以外の事例の詳細は、LINE for Business事例一覧をご覧ください。
アサヒビール株式会社
https://www.linebiz.com/jp/case-study/asahibeer_sp/
■顧客とのコミュニケーション
CJ FOODS JAPAN
https://www.linebiz.com/jp/case-study/cjfoodsjapan/
株式会社カネボウ化粧品
https://www.linebiz.com/jp/case-study/kanebo/
■利便性向上
三井住友カード株式会社
https://www.linebiz.com/jp/case-study/smcc-02/
他にも、コミュニケーションによる好意度向上・親近感の醸成などを目的とする保険会社や、1 to 1コミュニケーションを目的としたECサイトやブランドやチェーンなどの各店舗、滞在中のアクティビティを利用目的としたホテルや館内周遊施策で利用するショッピングモールなど、さまざまなケースがあります。
この記事でご紹介するとおり、LINE公式アカウントでは以前よりも友だち獲得手段や配信でできることが大幅に増えてきています。
LINE公式アカウント活用をご検討中の方、顧客との新しいコミュニケーション方法を検討中の方、上述の事例を見てご興味のある方は、以下でご紹介する具体的なコミュニケーション方法や機能活用についてもご覧いただき、ぜひお試しください。
LINE公式アカウントの使い方(コミュニケーション方法)
基本のメッセージ配信
ユーザーとのコミュニケーション方法の基本は、メッセージ配信です。メッセージは次に挙げるような属性やアクションによって出し分けて送信することができます。
また、これらの機能を組み合わせることで、以下のように配信効率を最大化することが可能です。
- 特定の年代に届けたいメッセージを、特定の年代だけに配信する
- 直近1週間以内に友だちになった人に一斉に配信する
- クリックやタップした人に絞って配信する など
配信できるメッセージは、テキストや画像、動画のほか、リッチメッセージ(画像をタップしたら指定のURLに誘導できる)、カードタイプメッセージ(カルーセル形式のメッセージ)など幅広く用意されています。
LINE公式アカウントだからこそできる! 複数の配信方法
メッセージ配信にもLINE公式アカウントならではの機能があり、それらを活用することで、よりエンゲージメントを高めることが可能です。
①自動応答
指定したテキストの受信によって、メッセージを自動配信することができます。
また、受信したテキストの内容をカテゴリーで判別し、自動で返信するAI応答メッセージ機能もあります。たとえば「やあ」「おっす」「おはよう」などを「挨拶」と判別し、あらかじめ作成したメッセージを自動返信できます。
キャラクターを設定しているブランドであれば、キャラクターと会話しているような設計にすることも可能です。
②ステップ配信
友だち追加後の経過日数や設定した条件に応じてメッセージを自動配信することができる、比較的新しい機能です(2021年2月リリース)。この機能を使うと、複数のメッセージを自動で送ることができます。
たとえば、開封率の高いメッセージやクーポンなどがあれば、友だち追加後のステップに予め設定しておくことでメッセージ配信を効率化することもできます。
また、オーディエンスデータを作成(ウェブトラフィックや保有するメールアドレス、電話番号などをインポートしたり、配信したメッセージをクリックした人でリストを作成したり)することもでき、細かいターゲティングが可能です。
他にも、トーク画面に固定表示され視認性を高めるリッチメニューや動画・画像を投稿できるLINE VOOM(旧タイムライン)のほか、問い合わせ対応に便利なLINEチャット、実店舗の集客にも活用できるショップカードやクーポンなど、以下にご紹介するような機能が充実しています。
LINEのメッセージ配信、メールマガジンと比べて良いの? 悪いの?
次に、メッセージの到達率や反応率などについて、メールマガジンなどの他施策と比べてみましょう。
メッセージが受信者にどのくらい届いたかを表す到達率は、LINEの特性上ほぼ100%です。メールマガジンの到達率は受信ボックスに届くことを指しますが、迷惑メールボックスに届いてしまったり、自動でフォルダに振り分けられてしまったりすることがあるためLINEに比べて低くなります。
また、LINE社が発表する「LINE公式アカウントに関するエンドユーザー向け調査(2021年7月21~22日実施)(※6)」によると、LINE公式アカウントからの情報が見られる割合はおよそ59.1%、メルマガの33.6%やアプリ通知の17.0%という数値を大きく上回ります。先にもご紹介したヤッホーブルーイングでは、メッセージの開封率が高い時は70%ほどの実績もあるため、その差は大きいと言えるでしょう。
また、同調査結果によれば、購入につながる割合についてもLINE公式アカウントは42.6%という数値に対し、メルマガは28.6%、アプリ通知は9.9%でした。
到達率や反応率(情報が見られる割合・購入につながる割合)は、いずれもLINE公式アカウントからのメッセージの方が高いことが分かります。
LINE公式アカウントの使い方(広告運用)
掲載箇所やターゲティング方法などが充実し、活用の幅が広がっているLINE広告。日々のメッセージ配信だけでなく、「商品認知の獲得」「サイト誘導からのCV獲得」「来店促進」などを強化するために広告を活用する企業も多いです。
LINE広告の目的には
- Webサイトへのアクセス数を増やす
- Webサイトのコンバージョン数を増やす
- アプリのインストール数を増やす
- アプリ利用者のアプリ起動数を増やす
- 動画の再生数を増やす
- LINE公式アカウントの友だち数を増やす
などがあります。
最低出稿金額はなく、予算の上限や入札単価を自分で設定する運用型広告なので、希望予算とタイミングで運用が可能です。月額料金が数万円からでも効果が出ているアカウントもあります。
配信箇所は、トークリストやLINE NEWSなど最大14種類ありますが、配信画面は指定できず、配信効率の良い掲載面に自動最適化され配信となります。
LINE公式アカウントの使い方(友だちを増やす3つの方法)
LINE公式アカウントの友だちを増やす際、以前は店頭でQRコードを読み込むか、数千万円のLINEプロモーションスタンプが主流でしたが、現在は比較的安価に開始できる以下のような方法もよく用いられています。
LINE公式アカウントの友だち獲得を目的とした、LINEアプリ内に掲載することのできる広告です。認証済のLINE公式アカウントが利用でき、Twitterのフォロワー獲得広告のような運用型広告として用意されています。
2. ダウンロード課金型のLINEスタンプ(CPDスタンプ)
LINEプロモーションスタンプの一つで、200万円から運用することができます。ダウンロード数に上限がありますが、「ダウンロード数×ダウンロード単価」で実施できる従量課金制で、希望のダウンロード数を指定することも可能です(ただし、LINEスタンプの画像制作費用や代理店への手数料は別途かかります)。
3. LINEポイントAD
友だち追加や動画視聴など、特定の条件をクリアしたユーザーにLINEポイントを付与できるサービスです。こちらも200万円~実施でき、1ポイントを2円で購入するため100万円で50万ポイントの在庫を入手できます。
当社が支援する企業のLINE公式アカウントでは、LINEスタンプ(CPDスタンプ)、LINEポイントADよりも友だち追加広告のほうがブロック率を抑えることができているという実績もあります。それは、商品やブランドに対して関⼼度の⾼い方が友だち追加されやすいためだと考えられます。また、友だち追加広告は(代理店経由で実施する場合)月額数万円から出稿できるという点も特徴として挙げられます。
友だち追加広告はブロック率が低い! その理由は?
ブロック率を抑えられる理由は、細かくターゲティングした上で広告配信することができる、という点にあります。ターゲティングの軸は以下3つあります。
(1)LINE上の属性/興味関心軸
LINEに登録されている年代性別や興味関心でターゲットを絞ることができます。
(2)既存の友だち軸
今友だちになっているユーザーと似ているユーザー(類似拡張1%~15%)をターゲットに広告を配信することもできます。今いる友だちに似たユーザーを集めることができるので、商品やブランドに対する関心が高い人にアプローチしやすくなります。
(3)オーディエンス情報軸
以下のようなさまざまな項目に沿ったオーディエンスデータに基づき、さらに詳細なターゲティングをすることができます。
- LINEのユーザーID
- 過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザー
- 過去に配信したメッセージを開封したユーザー
- 特定の経路で友だち追加したユーザー
- LINE Tagのトラッキング情報 など
友だちを効率よく獲得するには、広告と他のアプローチを組み合わせることが有効です。
たとえば、実店舗とECを両方持っている業態であれば、実店舗の店頭にてQRコードスキャンで友だちを獲得しながら、その友だちと似た人をターゲティングした友だち追加広告を出稿するといった方法をとることができます。
友だち追加広告はブロック率が低く、すでにいる友だちと親和性の高い人を集めやすいメリットがある一方、友だち獲得単価はLINEスタンプ(CPDスタンプ)やLINEポイントADと比較すると高い場合があるため(当社支援実績より)、運用戦略や計画次第でどちらから着手するのがよいか、ぜひご検討ください。
LINE公式アカウントはこの業界・業種におすすめ!
以下のような業界・業種は、特にLINEの特性や機能を活かして運用することができると考えられます。まだ導入していない場合は、検討してみてはいかがでしょうか。
- 会員登録などを行えるECサイトなどを持っているアパレルなど
- 情報を受け取った後すぐにアクションを起こしてもらいやすい飲食店やカフェ、小売店など
- 最新情報を受け取りたいと考える熱心なファン層を抱えているブランド、エンタメなど
これ以外の業界・業種の方も活用の余地は十分にありますので、本記事でご紹介したコミュニケーション方法や広告などを組み合わせて、ぜひ活用してみてください!
当社はLINE公式アカウントの戦略策定や運用、広告出稿などをサポートしています。興味のある方は以下よりお問い合わせください。
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