継続的な購入機会の創出とブランドの新たな可能性。「ファンを大切にする」施策で実現したファンダムマーケティング支援
株式会社ファイントゥデイ「Personal Body Care」領域で革新的な商品を提供する株式会社ファイントゥデイのボディケアブランド『SEA BREEZE(シーブリーズ)』は、「売上目標の達成」と「新規性のあるマーケティング施策によるブランドイメージの刷新」という、二つの大きな課題を抱えていました。その解決策として注目されたのが、コアなファン(ファンダム)との関係性を深め、熱量を起点にムーブメントを生み出す「ファンダムマーケティング」です。
本記事では、人気IPアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』とのコラボレーション施策をしたファイントゥデイ広域営業支社 第1営業統括部 伊藤 颯さまに、プロジェクトに参加した晒名(プロデューサー)、西澤(PM)とともに施策の全貌を伺いました。
背景:購入層の拡大と継続顧客の創出
―― 今回の施策を検討された背景にある、ブランドが抱えていた課題をお聞かせください。
伊藤さま:『SEA BREEZE』は、長年のプロモーションの結果、中高生が部活動などで使用する習慣を確立することに成功しました。一方、卒業とともに『SEA BREEZE』からも卒業してしまうというケースも多く、購入層が拡大しない状況が続いておりました。これがブランド全体の課題です。
また別の課題もありました。私が担当するドラッグストア(株式会社マツキヨココカラ&カンパニー)では毎年IPコラボを実施しており、一時的な売上は確保できていました。しかし、翌年コラボ先が変わると購入層も変わり、商品を継続的に使っていただけるようなプロモーションはできていませんでした。一過性の売上ではなく、使用シーンもしっかり訴求することで、継続的に購入してもらえるような状況をつくりたく、ファンダムマーケティングに取り組むことを決めました。
取り組み: ライセンス連携によるネクストブレイク作品の戦略的選定と「ファン目線」の追求
―― 今回の施策では、高校生の青春を描いたアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』というIPを起用されましたが、どのような点が決め手になったのでしょうか?
伊藤さま:ブランドが掲げる「暑さをアセごと楽しんでもらう」というテーマと、ライブや学生生活で汗をかくシーンが想起できる『ぼっち・ざ・ろっく!』との間に親和性があったため選定しました。また御社から、単に「この作品とコラボしました!」というかたちにするのではなく「夏フェス」という要素をかけ合わせることにより「夏フェスには『SEA BREEZE』を持っていこう」という使用シーンを訴求し、今回のコラボに、より強い理由づけを加えようと提案いただきました。
―― 起用IPを決定するにあたり、御社での議論はスムーズに進んだのでしょうか?
伊藤さま:誰もが知っている人気アニメと比べると、本作品はネクストブレイクの段階にあり、上司や役員層における作品の理解度をより高め、この企画の意図や成功イメージを理解してもらうのに時間を要しました。その際、御社からの作品情報が説得の鍵となりました。
晒名:ファンの規模や特性、購買意向、過去のコラボ実績、作品における今後の展開予定などの情報を収集し、起用における納得度を高めていただけるような材料をお届けしました。当社はライセンス側と直接コネクションがあるため、より精度の高いデータをいち早く手に入れることができます。
伊藤さま:また私自身も作品のファンで、作中で主人公が所属する「結束バンド」が実際に出演したフェス『JAPAN JAM 2025』(※1)に足を運び、ファンの年代層や、どのようなグッズで推し活を楽しんでいるのか、などの現場ならではの情報を得たからこそ、解像度高く説得することができました。
西澤:社内説得やプロジェクトの推進において、伊藤さんの熱量が非常に心強かったです。その熱が我々にも伝わってきたため、良い施策になるようさらに頑張ることができました。

―― これまで実施したプロモーションと今回の施策を比較して、特に変化を感じた点はありましたか?
伊藤さま:売上の結果はもちろんですが、今回はより一層「ファンをどのように大切にするか」を考えることができました。一緒にお仕事をしたいと思ったきっかけでもありますが、「ファン目線だとこっちがいいよね」を御社から度々提案いただきました。
ノベルティの描き起こしイラストひとつとっても、「ファン目線だとこっちがいいよね」というこだわりを持って物作りを徹底しました。
―― 当社が特にこだわった点や工夫した点はありますか?
晒名:作品自体の購買促進力に任せるだけではなく、どのようなかたちであればファンと作品から「ありがとう」「わかってるね」と言ってもらえるコラボになるかを考えました。
西澤:例えば作中で登場する要素を差し込んだり、夏フェスを想起できるようなノベルティのデザインを設計したりしました。
※1 アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』作中に登場するバンド「結束バンド」のキャストが実際に『JAPAN JAM 2025』に出演しました。


成果:社内へのポジティブな波及とファンダムマーケティングの可能性
―― 今回のキャンペーン実施後の具体的な効果や反響についてお聞かせいただけますか?
伊藤さま:ノベルティのデザイン(夏フェス仕様の描き起こしイラスト)が可愛いといった反響はもちろん、SNS上で特に印象的だったのは、「夏フェスには『SEA BREEZE』を持っていこう」といった投稿が多数見られたことです。我々が叶えたかった「新しい使用シーンの定着」を感じられたことが印象に残っています。
―― 社内の反響などはどうでしたか?
伊藤さま:数値目標以外の成果として、今回の企画が我々営業チームだけでなく、社内マーケティングの起点にもなりました。営業チームでは夏フェス会場付近の店頭展開を強化するなどの工夫もしていましたが、この動きが横展開し、夏フェスだけでなく花火大会や地域のお祭りなど、屋外イベントに合わせた店頭での取り組みが社内全体でも実施できたのは良かったです。
―― 今回のプロジェクトを通じて、ファンダムマーケティングという手法の可能性についてどう感じられましたか?
伊藤さま:ファンダムマーケティングは、新規顧客との接点づくりの段階から高い熱量を生み出すことで、通常のマーケティングプロセスを飛び越えて購入までを実現する、可能性のある手法だと感じました。
また目先の売上だけでなく、ブランドへの愛着や自発的なクチコミを生み、長期的な顧客の創出にもつながっていることが実感できたので、今後は「夏フェスといえば『SEA BREEZE』」という文化を確立できるよう、ブランド全体で継続して取り組んでいきたい次第です。
まとめ:課題解決を実現する、当社の専門性と提供価値
本プロジェクトは、単に「人気のあるIPとコラボレーションを実施する」という一過性の施策に留まらず、クライアントが抱える「学生の卒業に伴う顧客離れ」や「一過性の売上からの脱却」という課題を根本的に解決することを目的として立案されました。
当社が提供した専門性は、以下の3点です。
・作品とファンへの解像度の高い理解: 現場の熱量やコミュニティ分析を通じて、ノベルティデザインやメッセージングなど、ファンの期待値を超えるコンテンツを戦略的に設計
・施策の強度を高める企画立案:ブランドとIPをつなぐ「新たな切り口」を設定し、コラボレーションの必然性や生活者の使用シーンに結びつく訴求軸を確立することで、施策効果を最大化
この結果、前年比165%の売上達成と「夏フェスには『SEA BREEZE』」という新しい使用シーンの創出という2つの大きな成果を実現しました。当社は、深いファン理解とデータに基づく戦略実行を通じて、クライアントのブランド成長に貢献する専門性の高いパートナーであり続けます。

スタッフリスト
PM:西澤 遥
ディレクター:薦田 果聖、柴田 賢人
プランナー:髙橋 秀明
プロデューサー:晒名 駿
サービスのご案内
エンターテインメント・ファンダムの力を活かし、購買・店舗送客を促進、ブランドに対する好意度と購入意向を高めます。
Overview
- クライアント
- 株式会社ファイントゥデイ
- 業界
- 日用雑貨品
- 期間
- 2025年7~8月
- 課題
- 「中高生の卒業」に伴う顧客離れを背景とした、継続的な購入機会の創出、売上目標の達成、新規性のあるマーケティング施策によるブランドイメージの刷新
- 支援内容
- ライセンス連携によるネクストブレイク作品の戦略的選定と「ファン目線」を追求したファンダムマーケティング支援
- 成果
- 前年比165%の売上達成と「夏フェスには『SEA BREEZE』」という新しい使用シーンの創出
これまでの実績
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