実績紹介

『ピュアナチュラルボタニカル』リニューアルの戦略ご支援

株式会社b-ex

ブランドリニューアルの背景・経緯

ーーまずは今回リニューアルに着手された背景からお聞かせください。

東條さま:当社にはサロン専売のプロフェッショナルブランドと、一般流通向けのリテールブランドがあります。ここ数年、リテール側は廃盤ブランドも多く、もう一度立て直す必要がありました。そこで、25年の間、ユーザーの方から愛され、「復活してほしい」という声も根強かった『ピュアナチュラル』を“令和版”へアップデートするプロジェクトを立ち上げました。それがリニューアルブランド『ピュアナチュラルボタニカル』です。

今井さま:加えて、当社のEC事業が急伸していること、また過剰在庫リスクも低減したいという背景から、「EC専売品」として挑戦する判断をしました。

パートナーにトライバルメディアハウスを選定した理由

ーー外部パートナーに当社をお選びいただいた経緯を教えてください。

今井さま:EC専売の新製品開発は当社にとって“未知の領域”。成功確率を高めるには、ロジカルに伴走してくれるプロが必要と考えました。『ピュアナチュラルボタニカル』を中長期のb-exの成長エンジンにしていくためにしっかりとマーケティング戦略を練る必要がありました。何社かコンペをさせていただいた中で一番ロジカルにご提案をしていただき、中長期の成長エンジンとして、もっとも“先の絵”まで描き切ってくれたのがトライバルメディアハウスさんでした。実は数年前、(当社代表の)池田さんのセミナーを受講した際に「いつかご一緒したい」と思っていたご縁も後押ししました。

東條さま:提案段階からSTP設計やソーシャルリスニングの仮説まで示され、「発注後に分かります」ではなく、「完成イメージ」が共有できた点が決め手でした。

狙いと課題|「無添加・低刺激」から次の価値へ

ーーリニューアルで解決したかった課題は何でしょうか。

東條さま:『ピュアナチュラル』は「無添加・低刺激」を武器にしたロングセラーブランドでしたが、価格帯やパッケージ等の変更は行っておりませんでした。そのため現在の市場トレンドから取り残され、「新規のお客さまを獲得」するための施策展開が難しい状況でした。そこで愛され続けてきた“無添加・低刺激”の特徴はそのまま残しつつ、ボタニカル要素を強化し、成分もパワーアップさせました。ニュートラルで今っぽいデザインへ刷新、コミュニケーション活性化を狙いました。

今井さま:無添加を謳うアイテムは今や数多く存在します。スペックを誇るより「使うと暮らしがどう変わるか」という情緒価値へ舵を切りました。

コンセプトメイク|POP・PODの設計思想

ーー注力すべき強みと他社との差別化がとても大切になりますが、POP・POD設計で重視したポイントをお聞かせください。

今井さま:POP(同質化ポイント)は“成分品質の高さ”で十分戦えると確認できたので、そこを土台にしました。POD(差別化ポイント)は、25年の販売実績や多数のレビューといった「既存ファンのストーリー」です。さらにライフスタイル軸でセグメントを再定義し、共感が生まれる情緒価値を重ねました。

ーーリサーチで得たインサイト、市場・消費者分析で印象的だった声はなんでしょうか?

東條さま:Instagramで「#シャンプーマニア」「#シャンプー難民」が上位にあるほど、ユーザーの方が迷子になっていらっしゃることを知りました。ソーシャルメディアが当たり前になっている中で、「SNSで推しをストック」し「ECモールのキャンペーンでまとめ買いする」という購買行動が主流でした。「店頭で探す」前提自体を見直す必要があると痛感、SNSの重要性をあらためて認識しました。

プロジェクト推進|“スパイラル型”で磨き上げ

ーー進行面で意識されたことを教えてください。

松井(当社):最初に工程を細かく区切り、フェーズごとに意見交換会を設定しました。要望も多く、打ち合わせは毎回白熱、「成果に直結することは全部取り組む」と決めて対応をすすめました。

東條さま:EC運用部とマーケティング部という社内2部署合同のプロジェクトは当社初の試みでした。トライバルメディアハウスさんが間に入って共通言語を作ってくれたおかげで、部門間のコミュニケーションが劇的に円滑になりました。

今井さま:販売はこれからですが(注:2025年5月20日に発売済みです。記事の情報は取材当時のものです)、核となるマーケティング戦略が明確になったことで「次に何をすべきか」が社内で共有され、経営層への説得力も増しました。ブランドサイト、LP、Instagramなど各タッチポイントの役割もブレずに決まり、制作パートナーとの連携もスムーズです。

しっかりとした伴走力がもたらしたもの

東條さま:最初の提案で「ここまで見せるの?」と驚くほどゴールイメージを提示していただきました。 提案書にはSTP案だけでなく、ペルソナ起点のカスタマージャーニー、タッチポイントごとのKPI、SNS・LPのクリエイティブサンプルまで盛り込まれており、社内説明が一気にラクになりました。
また要望へのレスポンスが迅速かつフレキシブルでした。 「キャッチコピーもほしい」「定点会議を増やしたい」など途中で増えたタスクにも即座にプランを出して対応をしていただきました。毎回の打ち合わせ議事録も当日中に共有され、PJ全体のスピードが落ちませんでした。
この他にも、市場データや他社成功事例だけでなく、プロジェクトに参加したメンバーが実際にサンプルを使い込み「男性目線の香り評価」「家族使用時のクチコミのされ方」など、“生活者の生声”を持ち寄ってくださったのが印象的でした。

今井さま:部門横断での初プロジェクトでしたが、トライバルメディアハウスさんがファシリテーターとなり、マーケとECの施策を1枚のマーケティングカレンダーに統合してくれました。おかげで「誰が・いつ・何を」の迷子が激減し、社内MTGの時間も短縮できました。

またプロセスの考え方や分析テンプレートを惜しみなく共有してもらったことで、社内にナレッジが蓄積できました。次のブランドでも同じフレームを活用できる“再現可能な型”を得られたのは大きい収穫です。

今後の展望

今井さま:まずは発売3か月・6か月でKPIを確認し、スケール判定を行います。伸びが見えたら、あらかじめ組んでいる追加施策を実行する予定です。今回の『ピュアナチュラルボタニカル』と相性の良いライフスタイル層や相性の良いエリアというのも(当社と)一緒に定めたので、エリア集中型のPOP UPやイベント開催などもテストマーケティング的に実施できればと思っています。

東條さま:SNS運用も本格化させ、EC起点でブランドを育てるモデルを確立したいと考えています。将来的には今回の成功パターンを横展開し、また新たなEC専売ブランドを立ち上げるのがビジョンです。

左から株式会社b-ex東條さま、田中さま、今井さま

スタッフリスト

PM:松井 勝彦
ディレクター:竹澤 祥太

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Overview

クライアント
株式会社b-ex
業界
化粧品・美容
期間
2024年12月
支援内容
SNSおよびマーケティング戦略策定のコンサルティング
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