インスタライブの目的とは? 特徴や3つの種類、企業事例を徹底解説
作成日:2021年8月25日
Instagram(インスタグラム)ライブ配信は、フォロワーとリアルタイム、かつ簡単コミュニケーションをとれる手段の1つである一方、どのような効果を得られるのか分からない、配信し視聴してもらうだけになってしまっている(PDCAが回せていない)などのお悩みを聞くことがあります。
そこで、SNSマーケティングを担当する方に向け、今回はインスタライブの特徴や種類、企業が実施する場合の目的、事例などを詳しくご解説します。
興味のある見出しから、ぜひご覧ください。
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インスタライブとは
インスタライブは、主にフォロワーとオンラインでつながり、コミュニケーションをとる手法の1つです。フィード画面を右にスワイプするとストーリーズのカメラが開き、画面下部の項目から「ライブ」を選択して中央のボタンをタップすると配信が始まります。ライブ配信の設定方法は以下をご覧ください。
ライブ配信の設定方法はこちら
https://business.instagram.com/blog/how-to-set-up-instagram-live?locale=ja_JP
配信が始まると、フィード上部のストーリーズ 左側にアカウントのアイコンが表示されます。自社アカウントのみで配信する場合はフォロワーによる視聴が多く、他のソーシャルメディアで紹介したりすると、フォロワー以外のユーザーの参加も増える傾向にあります。
インスタライブの機能と特徴
インスタライブの特徴は、フォロワーとリアルタイムでコミュニケーションできること。他の投稿機能(リールやストーリーズ、フィードの動画投稿)でもユーザーとコミュニケーションできますが、リアルタイムで視聴者から意見や質問を聞いたり、その場で回答することができることが大きな魅力です。
また、他のユーザーと一緒に配信(コラボ配信)できるのも特徴の1つです。他のユーザーのフォロワーによる視聴が増えることで、自社アカウントのフォロワー以外にリーチすることができます。配信者がライブ配信を始める際、または視聴者として参加する際にしっておきたい機能は以下のとおりです。
ライブ配信者が使える機能
- 招待:他のユーザーを(3名まで)招待する機能。最大3名を招待し、4名でコラボ配信をすることもできます。
- モデレーター:視聴者のリストからモデレーターとして役割を付与することができます。付与されたユーザーは、コメント管理や視聴者の強制退出などの管理が可能となります。
- エフェクト:画面にフィルターを追加する機能です。
- 画像や動画の共有:配信画面に画像や動画を表示できる機能。配信中の画面は左上に小さく、同時に表示されます。
- 保存:配信した動画を保存できる機能。
- コメントや質問、参加リスエストのオフ:リアクションなどをオフする機能
視聴者が使える機能
- いいね、コメント:ライブ配信へのリアクション機能です。
- シェア:DMや他のプラットフォームなどに動画をシェアする機能
- 質問:配信者に質問を送る機能。配信者が質問機能をオフにしている場合は使用できません。
- 参加リクエスト:ライブ動画への参加をリクエストする機能
インスタライブを企業が実施する目的
企業のマーケティングにおいて、インスタライブの目的は2つ考えられます。これらの目的に沿う場合は、インスタライブの実施を推奨しています。
目的の1つは「好意度の向上」。視聴者からの質問やコメントにその場で返答できるため、アカウントに対するエンゲージメント(好意的な感情)を築きやすくなります。
単発ではなく定期的に実施することでエンゲージメントが蓄積できる上に、配信の知見がたまり、最適な配信ができるようになります。また、定期的に行う(告知をする)と、フォロワーがライブ配信に気づきやすくなる可能性もあります。
もう1つは「購入意欲の向上」です。例えば、洋服はサイズや素材などがそれぞれ異なり、自分に合うかどうかをECサイトやフィード投稿の写真で知るのは難しいですが、ライブ配信はそれ(スカートであればどれくらい揺れるか、透けるか、身長に対する丈感など)を知る機会になります。
また、ライブ配信であれば「どんなトップスが合いますか?」「(157cmのモデルが映っている場合は)165cmの方が着ると、スカートの丈はどのくらいになりますか?」などの具体的な質問にその場で回答できるため、視聴者は不安や悩みを解消した上で検討できるという点で、購入意欲を向上させることができます。アパレルメーカーだけでなく、食品メーカーや化粧品メーカーなども同様です。
店舗で接客する機会が減っているいま、商品のディティールを伝えられるというのは、消費者にとっても貴重な機会だと言えるでしょう。
インスタライブの3つの種類
インスタライブの種類は3つあります。
① 自社アカウントによるライブ配信
1つ目は自社アカウントによる配信で、フォロワーへリーチし、エンゲージメントを獲得できることが強みです。フォロワーのメリットは、自身のコメントが読まれる(読まれて嬉しい)ことや聞きたかった質問を企業やブランド(の担当者)に回答してもらえることなどが挙げられます。
② インフルエンサーによるライブ配信
2つ目は、自社アカウントではなくインフルエンサーによるライブ配信で、アカウントのフォロワーではないユーザー(インフルエンサーのフォロワー)にリーチできるのが強みです。認知獲得やフォロワー以外への興味喚起が特徴として挙げられ、インフルエンサーのフォロワー規模によっては多くのリーチ獲得が期待できます。
また、普段からフォロワーとフィード投稿のコメントやDMでコミュニケーションをしているインフルエンサーがライブ配信することで、ライブ配信でのコミュニケーションも活発になります(普段からライブ配信をしているインフルエンサーは話し慣れている可能性も高いため、キャスティングする際に意識したいポイントです)。
インフルエンサーが日ごろから行うインスタライブの延長と位置づけ、フォロワーと会話することで、フォロワーも(PRだとしても)違和感なく視聴できます。
③ 他アカウントとのコラボ配信
3つ目はコラボ配信で、主に以下の組み合わせが考えられます。
- 自社アカウント × インフルエンサー
- 自社アカウント × 企業やメディアのアカウント
- インフルエンサー × インフルエンサー
「自社アカウント × インフルエンサー」は、①のように自社アカウントのフォロワーが視聴するだけでなく、②のようにインフルエンサーのフォロワー視聴も期待できるため、①と②の効果を両方狙うことができます。また、女性誌をはじめとしたメディアのアカウントとコラボ配信するのもおすすめです。
コラボ配信は、複数画面(2~4画面)で実施する場合と、自社アカウントの画面(1画面)にインフルエンサーやメディアの担当者などが登場する場合の2パターンが考えられます。
インスタライブの適切な配信時間
自社アカウントでの配信であれば、フォロワーによる視聴が基本となるため、アカウントのインサイトを確認してフォロワーがアクティブな時間帯に始めることがおすすめです。
他アカウントによるライブ配信が多い・重なる時間帯もあるため、競合や他社がいつ実施しているのかを確認しましょう。
もしフォロワーが少ない場合は、「自社アカウントによるライブ配信」であれば、フィード投稿やストーリーズでリアクション(いいね! やコメント、保存など)を獲得できるようになったタイミングで実施しましょう。フォロワー数やエンゲージメントが少ないと視聴者数が増えづらく、ユーザーとコミュニケーションをとりづらい可能性があります。
一方で、「インフルエンサーによるライブ配信」や「他アカウントとのコラボ配信」であれば、他のアカウントのフォロワーにリーチできるため、フォロワーが少ないアカウントも有効です。
インスタライブの告知方法
インスタライブの実施前、ストーリーズによる告知を推奨しています。ストーリーズの質問機能で募集したり、カウントダウンスタンプを使ったりして、数日前・前日・当日などに分けてリマインド告知するのがおすすめです。カウントダウンスタンプを使い、そのストーリーズを見たユーザーが通知(リマインダー)をONにすると、インスタライブの配信時間に通知することができます。
フィードで告知することもできますが、フィード投稿で形成されるアカウントの世界観を意識すると告知しづらい可能性もあるため、24時間で表示されなくなるストーリーズを活用するアカウントが多いです。
インフルエンサーを起用する場合は、ストーリーズだけでなく他のソーシャルメディア(Twitterなど)での告知を依頼することもあります。
インスタライブで商品購入を促すには
商品購入を促す場合は、ライブ配信中や後にECサイトに誘導することが多く、サイトURLをアカウントのプロフィールに掲載したり、サイトURLを設置したストーリーズをハイライトにまとめたりして視聴者に紹介します。可能であれば、視聴者限定のクーポンコードを用意して、配信中に表示するのもおすすめです。
表示方法は以下が挙げられます。
- コメントでクーポンコードを固定表示する
- クーポンコードを記載したフリップを見せる
- 2)でご紹介した「画像や動画の共有」機能を使って、クーポンコードを書いた画像を画面に表示する
※ アメリカでは、InstagramやFacebookから直接商品を購入できる「チェックアウト機能」がありますが、日本にはまだ導入されていません(2021年8月時点)。
インスタライブで追うKPIとは
KPIは、ライブ配信の視聴者数、動画の再生回数、動画コメント数、配信前後の投稿のエンゲージメント数(いいね! やコメント、保存など)といった項目が挙げられます。
視聴者数はライブ配信中に画面右上に表示されるため、都度記録しておきましょう。また、ライブ配信だけでなく告知投稿や配信後のお礼投稿なども含めて評価するのがポイントです。
インスタライブの企業事例
インスタライブの事例を4つご紹介します。各インスタライブは、アカウントのIGTVタブからご覧いただけます。
🧀 Kiri® クリームチーズ(@kirijp_cp)
https://www.instagram.com/kirijp_cp/
「自社アカウントによるライブ配信」と「インフルエンサーによるライブ配信」をどちらも実施し、ライブ配信中や配信後に意識・行動変容と分かるコメントが多く寄せられました。詳細はこちらからもご覧いただけます。
💄 Cosme Kitchen/コスメキッチン Official(@cosmekitchen)
https://www.instagram.com/cosmekitchen/
店舗から「自社アカウントによるライブ配信」をしたり、メイクアップアーティストと2画面で「コラボ配信」したりなど、さまざまなインスタライブを実施しています。視聴者からは(紹介している)コスメをどのように使えばいいか、などのコメントが多く、活発なコミュニケーションが見受けられました。
👕 .st(ドットエスティ)(@dotst_official)
https://www.instagram.com/dotst_official/
店舗などから「自社アカウントによるライブ配信」を定期的に実施。人気のスタッフがスタイリングを紹介することが多く、複数ブランド・複数スタッフで実施する場合は、名前や身長などを記載したフリップなどを活用して効果的に行っています。
🏠 無印良品の家 mujihouse(@mujihouse)
https://www.instagram.com/mujihouse/
「リノベーションオンライン相談室」など、特定のテーマを設けて「自社アカウントによるライブ配信」を実施。事前にストーリーズで質問を募集したり、配信中も質問を受け付けたりして、視聴者とのコミュニケーションを重視している様子が伺えます。
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