UGCを創出させる5つの方法とは?活用の流れやポイントも解説
SNSや口コミサイトでのユーザー投稿が購買行動に大きな影響を与える今、UGC(User Generated Content)の活用はマーケティング戦略において欠かせない要素となっています。しかし、「どのようにUGCを増やせばいいのか?」「効果的に活用する方法は?」と悩む企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、UGCを創出させるための5つの具体的な手法と、収集・活用までの流れやポイントを詳しく解説します。成功事例も交えながら実践的なノウハウを紹介していますので、UGC活用を検討している企業はぜひ参考にしてください。
UGC創出を成功させる5つの方法

UGC創出を成功させるための代表的な方法を5つ紹介します。
- ユーザーとの積極的なコミュニケーション
- インフルエンサー施策
- SNSハッシュタグキャンペーン
- コンテストの実施
- 商品モニター・サンプリング
1. ユーザーとの積極的なコミュニケーション
UGCを増やすためには、ユーザーとの関係性を築き、双方向のコミュニケーションを活発にすることが重要です。
具体的には、SNS上でコメントやメッセージに迅速・丁寧に対応する、ユーザー投稿を公式アカウントでシェアするなどの方法があります。たとえば、FrancfrancはInstagramでユーザー投稿を紹介する専用アカウントを開設し、1億件を超えるUGCを生み出し、ブランド認知度を大幅に向上させました。
一方的な情報発信ではなく、対話を重ねることで、自然とUGCが生まれやすい環境を作れます。
出典元:最高益更新のFrancfrancインスタマーケ術 1億超の良質UGC生む秘訣|日経クロストレンド
2. インフルエンサー施策
インフルエンサー施策は、UGCの創出を促進する効果的な手法の一つです。自社の商品やサービスと親和性の高いインフルエンサーに依頼し、実際に体験した感想をSNSに投稿してもらうことで、ユーザーのUGC創出を後押しできます。
たとえば、ジョンソンヴィルは、インフルエンサーのリロ氏が投稿した動画付きのUGCを引用RTしたことで、多くのユーザーが真似した投稿を自発的に行うようになり、ホットサンドメーカーでジョンソンヴィルを焼くUGCが次々と投稿される流れを生み出しました。
ただし、インフルエンサー施策を行う際は、ステルスマーケティング(ステマ)とならないよう「#PR」などの表記を明確にし、広告であると示すことが重要です。透明性を確保することで、消費者の信頼を維持しながら、効果的にUGCを創出できます。
出典元:ジョンソンヴィルが取り組んだインフルエンサーマーケティング。成功のカギはインフルエンサーとブランドの「共創」|ホットリンク
3. SNSハッシュタグキャンペーン

SNSハッシュタグキャンペーンは、ユーザーの投稿を促し、UGCを効果的に集めるための有効な手法です。企業が特定のハッシュタグを設定し、ユーザーにそのタグをつけて投稿してもらうことで、ブランドの認知度を自然に高められます。
たとえば、ミスタードーナツは「#推しド総選挙2023」というキャンペーンを実施し、ユーザーが好きなドーナツチームを選び、そのハッシュタグをつけて投稿する仕組みを採用しました。この取り組みは318,918票もの投票を集め、多くのUGCを生み出すことに成功。SNS上で大きな話題となり、消費者のエンゲージメントを向上させました。
ハッシュタグキャンペーンを成功させるには、ユーザーが参加しやすいテーマ設定と、魅力的な特典の提供が欠かせません。話題性のあるハッシュタグを用意し、参加のハードルを下げることで、多くのユーザーを巻き込み、UGCの拡散につなげられます。
出典元:【ミスタードーナツ】総勢318,918票の投票から決定!『#推しド総選挙2023 1位決定!』 | PRTIMES
4. コンテストの実施
コンテストの開催は、ユーザーの創作意欲を刺激し、質の高いUGCを集める効果的な方法です。企業が特定のテーマを設定し、写真・動画・イラストなどのUGCを募集、優れた作品を表彰して賞品を授与することで、参加意欲を高められます。
たとえば、GoProは「#GoProAwards」というキャンペーンを展開し、ユーザーが撮影した映像を募集して優秀作品を表彰しました。この取り組みにより、参加者のモチベーションを向上させるとともに、ブランドの魅力を世界中に広めることに成功しています。
コンテストを成功させるには、明確なテーマの設定と、ユーザーが魅力を感じる賞品の提供が欠かせません。また、受賞作品を公式サイトやSNSで紹介することで、さらなる参加意欲の向上やUGCの拡散も期待できます。
参照元:Digging into GoPro’s User Generated Content Strategy for YouTube | RightMetric
5. 商品モニター・サンプリング
商品モニターやサンプリングは、ユーザーに自社製品を試用してもらい、リアルな感想やレビューを収集する効果的な手法です。実際に体験したユーザーの投稿は、企業の広告よりも信頼されやすく、自然なUGCの創出につながります。
たとえば、ユニクロは商品モニターを募集し、当選者に新商品の試用とアンケート回答を依頼。実際のユーザーのフィードバックを収集し、商品改良やマーケティング戦略の強化に役立てています。
また、モニター参加者への謝礼として、現金・商品券・ポイントなどを提供するケースもあり、ユーザーの参加意欲を高める効果があります。ただし、企業がレビュー内容をコントロールせず、ユーザーの率直な感想を反映させることが重要です。透明性の確保により、消費者の信頼を維持し、より価値のあるUGCを生み出せます。
UGCを活用する際の流れとそれぞれのポイント

UGCを活用する際の流れは次のとおりです。
- UGCの創出
- UGCの収集
- UGCの活用
各段階でのポイントとともに解説します。
1. UGCの創出
UGCはユーザーが自発的に作成するコンテンツであり、企業が直接コントロールすることはできません。そのため、まずはUGCが生まれやすい環境を整えることが重要です。前章で紹介した5つの方法を活用し、ユーザーが自然に投稿したくなる仕掛けを考えましょう。
また、魅力的な商品やサービスを提供するだけでなく、SNSでのコミュニケーションを活発にし、ユーザーが気軽にUGCを投稿できる雰囲気を作ることも大切です。企業が積極的に関与することで、ユーザーとの関係が深まり、結果として質の高いUGCが生まれやすくなります。
2. UGCの収集
UGCが生まれやすい環境が整ったら、マーケティング目的に合ったUGCを効率的に収集しましょう。ただし、闇雲に集めるのではなく、ブランドイメージに合うか、ターゲット層に響く内容かを考慮して取捨選択することが重要です。
UGCを収集する方法として、メールでのレビュー依頼、サイト上の口コミ活用、SNSでのハッシュタグ検索などがあります。また、UGC収集専用ツールを活用すれば、ブランド関連の投稿を自動的に整理でき、マーケティングへの活用がスムーズになります。適切なUGCを選び、戦略的に活用することで、より高いマーケティング効果が期待できます。
3. UGCの活用
収集したUGCは、適切に活用することでブランドの認知度向上や購買促進に大きく貢献します。UGCの活用例を以下にまとめました。
【UGCの活用例】 ・WebサイトやECサイトに掲載する:商品ページにUGCを掲載することで、商品の信頼性を高め、購入を後押しする ・SNSでシェアする:企業の公式アカウントでUGCをシェアして、フォロワーとのエンゲージメントを高める ・広告に利用する:広告にUGCを使用することで、広告への抵抗感を軽減し、クリック率やコンバージョン率の向上につなげるUGCを分析して ・商品開発やサービス改善に活かす:UGCに寄せられた意見や感想を分析し、商品の改善点や新たなニーズを発見する |
UGCを積極的に取り入れ、効果的なマーケティング施策に活かしていきましょう。
商品・サービスに合った方法でUGCを生み出そう
UGCを取り入れることで、ユーザーのリアルな声をマーケティングに活かし、ブランドの信頼性や認知度を高められます。ただし、UGCは単に数を増やすだけでなく、適切に収集し、自社のマーケティング戦略に沿って活用することが重要です。「どの手法が自社に合うのか」「どのようにマーケティングに組み込むべきか」と悩んでいる場合は、まずは本記事で紹介した方法を試してみてください。
また、UGCの戦略設計やSNSマーケティングに関するサポートが必要な方は、当社の「SNS統合コンサルティング」をご活用ください。ブランドやターゲットに合わせた最適な施策を提案し、UGCの創出・活用を強力に支援します。無料相談も受け付けていますので、SNSマーケティングをさらに強化したい方はお気軽にお問い合わせください。
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