ファンマーケティングとは?考え方と成功事例、実践のための手法やポイントを解説

作成日:2019年8月27日
ファンマーケティングに対する注目度は高く、当社トライバルメディアハウスは、2015年からファンマーケティングをベースとした「熱狂ブランドマーケティング」を推進してきました。なぜこれほど「ファンを大切にするべき」と言われているのでしょうか?
それは、企業やブランドが商品・サービスの値引き、販促キャンペーンなどに頼るマーケティングから抜け出し、持続可能な競争優位を築くことにつながるからです。
この記事の前半では、ファンマーケティングの定義や概要、メリットを整理しながら、ファンマーケティングを重視するべき理由について考えをまとめています。後半では実際にファンマーケティングを実施するにあたってどのような施策がよいのか、成功のポイントや企業事例などの具体的な内容を解説します。
ファンマーケティングについての知識を深めたい方、これから実施したい方にはお役立ていただける内容です。ぜひ最後までご覧ください。
当社は「ファンマーケティングに課題がある」「ファンコミュニティの成果の測り方がわからない」企業をご支援しています。ファンマーケティングにお困りの方はお気軽にご連絡ください。
ファンマーケティングとは
ファンマーケティングとは、ファンを理解し、彼らが持つ価値を見極め、それを各マーケティング施策に活かしていく活動であり、考え方です。
ファンマーケティングを企業やブランドのファンに対して行うマーケティングの一手法と捉えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
施策として「ファンコミュニティ」やファンとの商品の共創などを行い、ファンの熱量や人数を増やすことも含まれますが、ファンマーケティングが意味するものはその狭義にはとどまりません。
ファンの資産をマーケティングファネル左側の「商品開発」〜「再購入」までにどう活かしていくかを考え、その活動の成果をコミュニケーション施策に沿って測ることで、ファンマーケティングを成功へと導くことができます。

ファンマーケティングが必要な理由
ここで、なぜいまファンマーケティングが必要とされるのか、背景を整理してみます。それは、市場の変化に伴い、企業やブランドを取り巻く環境が変化してきたことに起因します。
企業やブランドを取り巻く環境はどんどん厳しくなっている
「市場は成熟している」とよく言われますが、市場の成熟化を表すものとしては、以下のような状態が挙げられます。
- 新商品・新サービスと呼ばれる期間は短く、価格はあっという間に下がる
- 世の中で「すごい!」「新しい!」と言われる商品やサービスであっても、すぐにマネをされる
- 「そんなにいらないのに……。」と思うほどの機能がついている
- ニッチすぎる商品やサービスが生まれる
これまでに多くの企業が技術競争・発展を繰り返したことで、機能や技術による競争優位性はなくなりつつあります。新しい商品やサービスをつくっても優位性がないため、時間が経てば売れなくなるという状況に陥ります。商品ライフサイクルは短くなる一方で、次々と新しい商品やサービスが生み出されることでコモディティ化が加速し、市場が成熟する、というわけです。
皆さんも仕事や生活のなかで実感されているのではないでしょうか。
全員にとって「最高」の商品やサービスはもはや存在しない
たとえば、市場が成熟化しているなかでイヤホンを購入する場合、以下のような数多くの選択肢から商品を選ぶ必要があります。
- デザインやカラーバリエーション
- 装着方法
- 音質(低音が強調されている、クリアに音声が聞こえる、など)
- ケーブルの有無
- バッテリーの持続時間
- ノイズキャンセリング機能の有無
- 防水機能の有無
このようななかから、自分にあったイヤホンを選ぶのは至難の業ですよね。誰にとっても「最高」な商品・サービスをつくることだけに注力する状態は、すでに限界を迎えていると言っても過言ではありません。
そして、機能面やサービス面で絶対的な優位を作ることができなくなった先に直面するのは、価格競争です。
安くし続ければいいのか?
先にお伝えすると、値引きを否定したいのではありません。
企業やブランドがただやみくもに値引きをしたり、バラマキやオマケをつけたりすると「この商品は安い」「安くて当たり前」という印象をもたれ、定価で販売すればそっぽを向かれ、もっと安い商品があれば選ばれなくなってしまう恐れがあります。
そうならないために、さらに値引きやバラマキを繰り返すと、自社商品を選んでもらうために 安くし続けるという負のループに突入し、「最安」になるために利益を削り続けるしかなくなってしまうのです。このような状況を打開するためにはファンマーケティングが有効です。

このような状況を打開するためにはファンマーケティングが有効であると考えています。
クチコミが消費行動に大きな影響を与えている
ファンに着目し、ファンに対して行うマーケティング活動は、企業やブランドに持続的な競争優位・メリットをもたらします。
競争優位について、企業やブランドが「得意だと自負していること」と解釈されることがありますが、マイケル・ポーター氏は競争戦略論を語るうえで、真の競争優位を持つ企業を以下のように伝えています。
※ 引用:ジョアン・マグレッタ著「マイケル・ポーターの競争戦略」早川書房、2012年 P.92
競争優位を持つ企業は「低コストで事業を運営している」もしくは「高価格であっても商品やサービスを買いたいと思わせる価値がある」あるいはこの両方の状態です。
以下のように「愛着を感じている」商品やサービスを思い浮かべてください。それらに対するファンの行動は、次のような特徴を持っています。
- 値引きがなくても購入する
- 友人・知人に積極的にオススメする
- 新商品やサービスの情報を自ら探しに行く
- 企業やブランドに直接フィードバックを伝える
このようなファンが増えることで、企業は売上向上とコスト削減の両方を実現できます。具体的には、高い価格でも購入してもらえることで利益率が向上し、ファンによる口コミが新規顧客を生み、結果的に広告費や販促費の削減にもつながるのです。
さらに、ファンの形成には時間がかかるため、競合がすぐに模倣することは困難です。だからこそ、ファンを育成し、熱量を高めるマーケティング活動が、企業の持続的な競争優位につながるのです。
ファンマーケティングのメリット
ファンマーケティングは、売上増や利益率の向上 につながる長期的な戦略です。ファンの口コミやSNS発信が新規顧客を獲得し、広告費などのコスト削減 に貢献します。
また、ファンの意見を商品開発に活かすことで競争優位性を強化 し、模倣されにくいブランドの独自性を確立できます。これにより、持続的な競争優位性を獲得し、安定した成長を実現 できます。

ファンマーケティングの注意点
ファンを対象としたマーケティングには多くのメリットがありますが、実施にあたって重要な注意点があります。それは、ファンは顧客全体の一部であり、施策を行ったからといって短期間で売上や利益が劇的に向上したり、企業やブランドの成長に直結したりするわけではないということです。
だからこそ、ファンに対する施策は「費用」ではなく「投資」として捉えることが重要です。実際にファンマーケティングで成功している企業の多くは、短期的な利益ではなく、中長期的な視点で施策を継続しています。また、ファンのLTV(顧客生涯価値)向上だけを目的とせず、ブランドの価値向上やロイヤルティの強化といった広い視点を持っているのも特徴です。
ファンマーケティングは、時間をかけて売上の安定化やコスト削減(広告宣伝費・販売促進費の削減)といった成果を生み出すものです。短期的な効果を求めるのではなく、戦略的な「投資」として取り組むことで、持続的な成長につながります。
ファンマーケティングは単なるマーケティング手法の一つと捉えられがちですが、私たちは 「自社ブランドに対するファンの価値を見極め、それを各マーケティング施策に組み込む考え方」 だと考えています。
ファンマーケティングを「ファンコミュニティの運営」と考える人も多く、実際にコミュニティを立ち上げた企業からは 「メンバーが積極的にイベントに参加したり投稿をしたりしているが、それがマーケティングや事業の成果にどのようにつながっているか分からない」 という悩みがよく聞かれます。
この状態に陥ると、「新規顧客獲得に予算を投じたほうが売上につながるのではないか」 という考えが強まり、結果として 「ファンマーケティングはうまくいかない」「失敗だった」 という判断を下してしまうケースも少なくありません。
ファンマーケティングの成功には「交流の場」と「成果の可視化」が不可欠です。
ファンマーケティングが失敗する原因
ファンマーケティングの失敗とは、「施策の範囲を狭く捉え、成果を可視化できないこと」 です。成功させるためには、ファンとの関係性を単なる「ファンコミュニティの運営」として終わらせるのではなく、「ファンとの関係を活かし、企業の成長につなげる」 という視点を持つことが重要です。
そのためには、ファンを “野放しにする” のではなく、ブランドとファン、さらにはファン同士が交流しやすい場を設けることが鍵となります。例えば、企業が主導するファンイベントや専用のオンラインプラットフォームを活用し、ブランドが提供したい価値とファンの熱量を結びつける仕組みを作る ことで、エンゲージメントを高めながら成果を生み出すことができます。
ファンと一緒につくるマーケティングとは、ファンの資産をあらゆる施策に活かしていくことです。ファンの資産をマーケティングファネル左側の「商品開発」〜「再購入」までにどう活かしていくかが、ファンマーケティングの醍醐味と言えます。

ファンマーケティング実施の手法
ファンマーケティングを成功させるためには、ファンの資産を明確にし、それをマーケティング施策に適切に活かしていくことが重要です。新たな施策を一から考えるのではなく、現在の取り組みを「知識」「愛着」「関係性」「行動」「影響力」を活かす視点でアップデートすることがポイントです。
ファンマーケティングは、以下の流れで進めるのが理想的です。
- ファンの資産を明らかにする「調査」
- ファンの価値を施策に活かすための「戦略立案」
- 戦略を基に各施策を「実行」

ファンマーケティングの効果は、ブランドの成熟度やファンの熱量、マーケット環境によって異なりますが、一般的に 「ファンのエンゲージメント向上」→「購買・推奨行動の促進」→「ブランド成長・持続的な関係構築」 という流れを意識することで、より効果的な施策となります。具体的な手法を有効性が高い順に記載します。
ファンコミュニティ
- ブランドや商品に関する意見交換の場を提供
- ファン同士の交流を活性化し、ロイヤルティを高める
- ファンマーケティングの基盤となり、持続的なエンゲージメントを促進する最も重要な施策
ファンミーティング
- 企業とファンが直接交流する場を提供
- 商品開発の意見交換やブランド理解の深化につなげる
- ファンのブランド愛を深め、熱量の高いファンとの関係を強化する施策
競争型商品開発
- ファンの意見を取り入れながら商品開発を行う
- 共創によるブランドロイヤルティの向上
- ファンがブランドの意思決定に関与することで、強い愛着と帰属意識を生む化する施策
サンプリング体験会
- 新商品やサービスをファンに試してもらい、フィードバックを得る
- 口コミやSNS拡散を促進
- 新規顧客獲得にもつながる施策で、特にSNS時代において影響力が大きい
商品デモンストレーション
- 店舗やオンラインで商品・サービスの使い方を実演
- ファンがブランドの魅力を深く理解し、購買意欲を高める
- 特に実物を体験することで価値が伝わりやすい商品に有効な施策
メルマガ配信
- ファンに向けて特別な情報や限定コンテンツを提供
- 継続的なエンゲージメントを確保
- 定期的な接触を通じてファンの関心を維持し、ブランドとの関係を強化
限定キャンペーン
- ファン向けの割引や特典、限定商品を提供
- 特別感を演出し、リピート購入を促進
- 短期的な売上向上に貢献しやすい施策である一方、持続的なロイヤルティ向上には補助的な施策
サブスクリプション型サービス
- 定期購入プランを提供し、長期的な関係を構築
- 継続的な収益確保と顧客満足度向上
- 長期的な関係を築く施策である一方、ファンマーケティングとしての導入ハードルが高いため、ブランドの成熟度に応じて検討
ファンが各施策にもたらす6つの価値
広義のファンマーケティングは、あらゆる施策と連動して行い、ファンが持つ価値を活かしながら各施策の目的を達成していくことにメリットがあります。では、ファンが持つ価値とは、企業やブランドにとってどのようなものでしょうか。

別の記事「熱狂的なファンの「6つの価値」とは何か」では、ファンが企業やブランドにもたらす価値として、以下の6つを挙げています。
②調査による商品開発やサービス改善の示唆を与える「顧客理解価値」
③ディスカッションや協働による新しい価値の発見、商品やサービスを共同開発する「共創価値」
④口頭およびソーシャルメディア上における、見込み客への「影響価値」
⑤ファンを理解することで、効率の良いマーケティング施策の検討につながる「コミュニケーションリデザイン価値」
⑥ファンを知ることによって自社社員に対する営業のサポートや、開発のヒントにつながる「支援価値」
熱狂的なファンは「知識」「スキル」「経験」「行動」「意向」の5つに大別される資産を持っています。商品やサービスを購入し続けるなかで培った知識や経験、意向は、企業やブランド、各マーケティング施策に影響を与える貴重なものと言えます。
資産や価値を活かすべく、まずはファンを「消費者」ではなく「パートナー」として捉えてみましょう。ファンとともに企業やブランドを盛り上げていく考え方が重要です。
※関連記事:熱狂的なファンの「6つの価値」とは何か
ファンマーケティング実施の流れ
- 顧客理解を深める(調査)
- ファンの価値観や行動を分析し、ブランドとの関係性を把握する。
- 顧客に愛されているものを特定(戦略立案)
- ファンが魅力を感じる要素を明確にし、施策の方向性を決める。
- ファンが喜ぶ顧客体験を設計(施策実施)
- 期待を超える体験を提供し、ブランドへの愛着を深める。
- 思い出を共有しやすい環境を作る(継続・強化)
- SNSやイベントを活用し、ファンがブランド体験を発信・共有しやすい仕組みを整える。
ファンマーケティングのあるべき姿
ファンマーケティングを考えるときにまず押さえておきたいのは、ファンを資産としてとらえるために、その資産を具体化することです。ファンの資産は「知識」「行動」「スキル」「経験」「意向」などに大別されます。
これらをSNSやインフルエンサー施策などの各施策に活かしていくことが、ファンマーケティングのあるべき姿です。

ファンマーケティングの各施策の成功ポイント
ファンマーケティングとして行う各施策には、それぞれポイントがあります。
企業サイトのコンテンツ制作「体験価値が伝わること」
企業が運営するWebサイトやメディアは、ユーザーにとって信頼できる情報発信の場です。そこで、ファンマーケティングにおいては、商品の機能や特徴におけるユーザーの理解促進を促すといった従来の役割に加えて、購入後の体験価値をわかりやすく伝え購入意向を高めることが重要です。
ファンの「行動」や「経験」をコンテンツ化し、本来の役割と掛け合わせることで、他の企業やブランドとの差別化を図り、Webサイトに訪れた方の買いたい気持ちを刺激することができます。継続的に実施するためにも、制作したコンテンツのKPIを定め、成果を明確にすることをおすすめします。
PRによる話題化「ファンを起点とすること」
近年、ファンを起点としたPR事例が多く見られます。ファンマーケティングにおけるPR施策では、まずファンが行動したくなるような仕掛けを用意し、そのファンの行動が話題となってメディアで報道される、という流れで話題化を狙います。
PRにおいて重視される新規性や独自性を、ファンへの仕掛けにも設けることがポイントです。
SNS運用・キャンペーン「ファンによるUGCを増やすこと」
興味のある商品について、SNSでハッシュタグやキーワードを検索し、情報収集や比較・検討の材料を探す方は多いです。その時に、ファンが投稿するUGCが多ければ多いほど、それを見たユーザーのブランドに対する好意度および想起率、購入意向を高めることにつながります。
ファンマーケティングにおけるSNS施策では、ファンの方々が投稿したくなるようなハッシュタグを設けたり、キャンペーンなどを実施したりして、ファンによるUGCを増やしていきます。企画段階で、以下の3つのポイントをクリアしているかを確認するとよいでしょう。
- ファンにどのような投稿をしてもらいたいか、理想とするUGCをイメージできているか
- ファンが継続して投稿したいと思う企画になっているか
- 投稿やハッシュタグを見た時に、内容をすぐに理解できるかどうか
※関連記事:Instagramで実現するファンマーケティング。ファンの価値を重視する運用とは?
インフルエンサー施策「ブランドが好きなインフルエンサーと協働すること」
ファンマーケティングにおけるインフルエンサー施策を行う目的は、インフルエンサーに「好き」を発信してもらうことで、共通の興味・関心を持つフォロワーに効率よく情報を届け、その影響力によって意識変容や行動変容、態度変容を促すことです。
起用するインフルエンサーは、リーチ力(フォロワー数を基準とする)だけでなく、インフルエンサーの「ファン度」や「インフルエンス度」で見極めることが重要になります。
ビジネスとして企業側が実現したいこととインフルエンサーの実現したいことをすり合わせながら、良好なコミュニケーションを取っていくことが大切です。
顧客体験設計「WHYを紐解くこと」
最後は、ファンマーティングを踏まえた顧客体験(CX)の設計についてです。ブランドとの出会いから現在までのファンの「行動」や「経験」を紐解いていくことで、理想的な顧客体験を設計、または改善することができます。
ファンから聞けるのはブランドとどのように出会い、どのような体験をしたかという「HOW」ですが、それを元になぜ熱狂したのかという「WHY」を考えるのが大切です。そしてファンにも多様性があるので、顧客体験をいくつかのタイプに分類し、それぞれの熱狂プロセスに対応した施策を計画していくことも必要になります。

ファンマーケティングの企業事例
ファンマーケティングに取り組む企業の成功事例を一部ご紹介します。事例の詳細は「ファンマーケティングに取り組む企業事例を紹介! 成功の鍵はどこに?」にて解説していますので、あわせてご覧ください。
企業事例:ヤッホーブルーイング
クラフトビールの製造・販売を行っている株式会社ヤッホーブルーイングは、ファンを中心としたマーケティング活動を行っています。
コロナ禍には延べ1万人が参加した大型オンラインファンイベントを開催し、「ファンとの交流」がメインとなる施策を幅広く展開。新商品発売の際は、新商品を最も早く味わえる限定のBARをオープンしたり、ファンにSNS投稿を促したりなど、ファンの行動を促す仕掛けが多く展開され、メディアにも報道されました。
企業事例:スノーピーク
アウトドアやアパレル製品の開発・製造・販売を行う株式会社スノーピークは、ファンとのコミュニケーションに注力しています。店舗スタッフや管理、企画部門などのスタッフが参加するというキャンプイベントを開催したり、スノーピーク公式コミュニティアプリを運営し、ファン同士の交流の場を設けたりしています。
企業事例:Anyca
株式会社DeNA SOMPO Mobilityが展開する、個人間のカーシェアサービス『Anyca(エニカ)』は、コミュニティマーケティングを実施。
コミュニティのファンのメッセージを「Anyca STORIES」で発信するほか、PR活動にも活かしています。
企業事例:丸亀製麺
讃岐うどん専門店『丸亀製麺』は、X(旧Twitter)アカウント(@UdonMarugame)でファンのツイートをRTするなど(引用RTを含む)、アクティブコミュニケーションを活発に行っています。また、プロモーション時にファンミーティングを実施した際は、そこで生まれた「新しい食べ方」をプレスリリースで発信し、メディア露出と売上に貢献しています。
企業事例:ママリ
妊活中女性・プレママ・ママが集まるQ&Aサービス(アプリ・Web)『ママリ』では、ファンの声を商品開発やPR活動に活かしています。ファンへのアンケート結果をプレスリリースで発信したり、メディア露出にあわせてハッシュタグを活用したりなど、ファンの声が多くの施策に影響を与えています。
※関連記事:ファンマーケティングに取り組む企業事例を紹介! 成功の鍵はどこに?
また、ファンを重視した取り組みを行っている株式会社ポーラ『APEX』については、過去にインタビュー記事を公開していますので、あわせてご覧ください。
「ファンを大切にしたマーケティングをしよう」という考え方が、多くの企業で急速に広まっています。トライバルも、ファン(…
トライバルがこれまで出会った方々に、ファンと取り組むマーケティングの全容を“ありのまま”語ってもらう本企画。今回はマー…
トライバルメディアハウス(以下、トライバル)がこれまで出会った方々に、ファンと取り組むマーケティングの全容を “ありの…
ファンマーケティングのポイントまとめ
本記事で解説したポイントをまとめてみましょう。
- ファンマーケティングとは、ファンが持つ価値を見極め、それを各マーケティング施策に活かしていく活動であり、考え方である
- 市場の成熟化に伴い変化した環境の中で、最高 or 最安のマーケティングには限界がある
- ファンに向けたマーケティングのメリットは持続的な競争優位につながることだが、投資的観点で中長期的に取り組む必要がある
- ファンは5つの資産を持っており、企業やブランドに「6つの価値」をもたらす
- ファンは「消費者」ではなく「パートナー」。企業やブランドを一緒に盛り上げていく存在である
- ファンマーケティングは、企業のWebサイトやPR、SNS、インフルエンサーなどの既存の施策を、ファンの資産を活かしながらアップデートしていくことである
この記事を通して、ファンマーケティングに対する理解が少しでも深まれば幸いです。ファンが持つ価値を見極め、それを各マーケティング施策に活かしていくファンマーケティングに取り組みたいという方は、ぜひ以下よりお問い合わせください。
「認知度は高いのに売上につながらない」「施策を実施しても成果が出ない」などのお悩みはありませんか? 経験豊富なコンサルタントが貴社の課題を分析し、最適な解決策をご提案します。 まずはお気軽にお問い合わせください。
ファンマーケティングの関連記事
この記事では、熱狂的なファンが企業やブランドに対してどのような価値をもたらすのかについて紹介します。熱狂的なファンが持つ資産と「6つの価値」とは? ぜひご覧ください。
ファンマーケティングに取り組む企業事例をご紹介します。熱量の高いファンを育成している事例や、熱量の高いファンとともに施策を行っている事例など、ファンマーケティングに取り組みたい方や他社事例を参考にしたい方はぜひお役立てください!
Instagram(インスタグラム)でファンを軸に運用していくことをテーマに、考え方や事例をご紹介します。また、記事の後半ではユニ・チャーム株式会社『マミーポコパンツ』のInstagramアカウントについてご説明します。ぜひ最後までご覧ください。