Facebook運用を集客につなげるには?企業公式ページの強みを活かした効果的な使い方

国内でLINEやX(旧:Twitter)、Instagramがトレンドのいま、Facebookはもはや古いと思っている方もいるかもしれません。しかし実は、Facebookはほかにはない魅力が詰まったSNSです。大きな宣伝効果を持つため、企業の営業活動の一環として活用すれば、集客につなげられるでしょう。
今回の記事では、Facebookページの強みと、効果的な使い方について解説します。
企業のFacebookページ運用について

まずは、Facebookページの概要を説明します。
Facebookページとは
Facebook(フェイスブック)は、アメリカに拠点を置くMeta社が運営するSNSです。大きく分けて、次の2種類があります。
- Facebookページ:企業向けビジネスアカウント
- Facebookアカウント:個人用アカウント
「Facebookページ」は、企業・組織名や商品・サービス、ブランドなどの名称で利用できるビジネスユースなアカウントです。自社商品・サービスの宣伝・PRのほか、顧客および一般ユーザーとのコミュニケーションなどに活用できます。
Facebookページでできること
Facebookページには、次のような機能が搭載されています。
Facebookページの機能 | 機能の概要 |
タイムライン | 自社の投稿が時系列に並んだ画面 |
ニュースフィード | 自社に関連する複数のユーザーの投稿リスト |
ショップ | 商品の掲載および販売ができるオンライン店舗 |
こうした基本的な機能は、すべて無料で利用可能です。専門的な知識やテクニックがなくても手軽に始められるため、Webサイトの代わりとして活用している企業もめずらしくありません。
Facebook運用の強み

Facebookには、以下3つの独自の強みがあります。
- 信頼性が高い
- 表現の幅が広い
- 上位表示されやすい
信頼性が高い
Facebookは、SNSの中でも高い信頼性を誇るサービスです。信頼性に優れる理由は、Facebookの実名利用率の高さにあります。総務省の調査によると、2015年時点で全体の84.8%が実名登録です。実名利用率が3割に満たないX(旧Twitter)といったSNSと比べ、情報やコメントの信ぴょう性が高い傾向にあります。

出典:SNSの利用率総務省|平成27年版 情報通信白書|総務省
表現の幅が広い
Facebookでは、情報量の多い投稿が作成できます。文字数制限は6万字以上といわれており、ほかのSNSのようにテキストのボリュームを気にする必要がありません。画像・動画などの多彩なコンテンツと組み合わせることで、自由度の高い表現やサービス提供が実現するでしょう。
上位表示されやすい
Facebookページは、ほかのSNSと比べ、インターネット検索で上位表示されやすい傾向にあります。対して、X(旧Twitter)やInstagramは、公式アカウントであっても検索上位に食い込むのは容易ではありません。FacebookならSEO効果が現れやすく、検索上位が目指しやすいため、多くの集客につなげられます。
企業がFacebookを運用するメリット

企業がFacebookページを運用することで、次の3つの効果が得られます。
- 世界中のユーザーに発信できる
- 顧客と直に交流できる
- 拡散が期待できる
世界中のユーザーに発信できる
Facebookの2022年時点での月間アクティブユーザー数は、世界最大となる約29億人です(出典:令和4年版情報通信白書|総務省)。企業がFacebookページを運用すれば、幅広いユーザーに情報が発信できます。またFacebookは、メインのユーザー層が30代以上です。年齢的に企業の決裁権者やそれに近い立場のユーザーも多いと考えられるため、よい反応が引き出せれば新たなビジネスチャンスがつかめる可能性があります。
顧客と直接が交流できる
企業のFacebookページは、ユーザーとの交流の場となります。運用を継続するうち、徐々に閲覧者やユーザーからの反応が増え、カジュアルなコミュニケーションが生まれるでしょう。ユーザーと積極的に交流することで、信頼関係が深まるほか、ダイレクトな反応やコメントなどから新たなビジネスのヒントが得られるかもしれません。
拡散が期待できる
ユーザーの目に留まったFacebookにページの投稿は、いいねボタンやコメントなどを通し、不特定多数へ拡散されます。拡散された投稿はユーザー間で波及するように広がるため、うまくいけば宣伝の手間や費用をかけずとも全世界へ自社の存在がアピールできるでしょう。
Facebook集客は古い?運用のデメリットも把握しましょう

Facebookには企業にとって魅力的なメリットがある一方で、次のようなデメリットも存在します。
- ユーザー数が減少傾向にある
- 新規ユーザーへの影響力が低い
- 短期では成果が得られにくい
ユーザー数が減少傾向にある
近年SNSが多様化し、ユーザーの選択肢が増えたことで、国内におけるFacebookの利用者が減少傾向にあります。とはいえ、依然として国内第4位のシェアを維持しており、世界的には最も多くのアクティブユーザーを抱えています。ビジネスとの相性もよく、運用による集客効果は抜群です。

出典:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省情報通信政策研究所
新規ユーザーへの影響力が低い
Facebookページの投稿は、新規ユーザーに届きにくい仕様になっています。ニュースフィードに上位表示されるのは、友達や知り合いの可能性があるユーザーによる投稿やアクションがメインです。新規ユーザーに表示されるには、投稿にキーワードを含めたり、有料広告を活用したりするなど、拡散力を高める工夫が求められます。
短期では成果が得られにくい
Facebookでは、ユーザー間の交流が重視されているため、ページ開設後すぐには効果が出ません。中長期的にコツコツ投稿を続け、徐々にフォロワーを増やしていくことで運用効果が出始めます。効率的にフォロワーを増やすためには、Facebookページの存在をWebサイトやほかのSNSを通して宣伝し、流入を促すことが必要です。
Facebook運用の5ステップ

続いて、企業がFacebookページの運用を始めるプロセスを、5つのステップに分けて解説します。
1.目標を設定する
Facebook運用プロジェクトにおいてはじめにやるべきことは、目標設定です。あらかじめ運用の目標を立てておくことで、方向性がブレにくくなります。まずKGI(Key Goal Indicator:最終目標)を決め、そこから逆算してKPI(Key Performance Indicator:中間目標の指標)を定めましょう。
2.投稿の方針を決める
目標が定まったら、次のステップは投稿方針の策定です。ブランディングの方向性を考慮しつつ、投稿内容のやトーン&マナー、投稿頻度などの細かいルールを具体的に決めておきましょう。方針を途中で大幅に変更すると、ユーザー離れを招くため、慎重に検討してください。
3.Facebookページを作成する
投稿の方針が決まれば、以下の手順でFacebookのページを開設します。
- facebook.com/pages/createへ移動する
- ページカテゴリを選択する
- 登録情報やプロフィールを設定してページをカスタマイズする
なお、Facebookページを作成する際は、個人アカウントへのログインが必要です。またプロフィールには、企業の概要やどのような内容を投稿していくのかなどを記載し、一目で方向性が分かるようにするとよいでしょう。
4.投稿する
Facebookページの初期設定が完了したら、投稿を始めます。投稿は、事前に定めた方針を基に、ターゲット層の役に立つ情報を盛り込みましょう。また、Webサイトにプラグインを埋め込んだり、ほかのユーザーの投稿にいいねを押したりなど、関心を引く工夫も必要です。
5.効果を測定・分析する
Facebookの運用中は、定期的に効果を測定・分析することが大切です。効果測定の際は、Facebookにあらかじめ備わっている「ページインサイト」機能を活用しましょう。Facebookのインサイトでは、ページの閲覧者が100人以上いれば、より詳細な利用者データが測定できます。ただし、コミュニティページに分類されるページでは、インサイト機能が使えないので注意してください。
測定したデータを分析し、改善策を考えるというPDCAサイクルを構築することで、Facebookページ運用を最適化していけるでしょう。
SNSマーケティングにおける分析のやり方を徹底解説。おすすめの無料・有料ツールや分析レポートの活用術をお伝えします。正確な分析結果に基づく戦略設計・改善でPDCAサイクルを回し、運用の最適化を測りましょう。
企業の営業活動におけるFacebookの活用法

Facebookを活用した企業の営業活動を成功させるには、次の7つのポイントを心がけてください。
- ターゲットを明確化する
- 運用の担当者を任命する
- タイムリーに更新する
- 投稿ごとの情報量を増やす
- ユーザーとの信頼関係を深める
- 有料広告を出稿する
- ルールやモラルを遵守する
ターゲットを明確化する
企業がFacebookを運用する際は、まずターゲットを明確にしましょう。ターゲティングのコツは、詳細なペルソナ(ターゲットとする架空のユーザー像)の設定です。年齢・性別のほか、その層の興味・関心およびライフスタイルを踏まえて投稿の内容やタイミングを決めることで、投稿がユーザーへ効果的に届けられます。
運用の担当者を任命する
Facebook運用の最適化および効率化のためには、担当者を任命することが推奨されます。作業内容が多岐に渡り、幅広いノウハウが求められるからです。Facebook運用に関する専門性や適性をチェックして選定したうえ、ある程度の裁量権を与えることで、投稿内容の質や方向性が維持できます。
タイムリーに更新する
FacebookなどのSNSに載せる情報は、鮮度が大切です。最新情報やトレンドなどをタイムリーに発信することで、多くのユーザーの注目が集められます。ただし、投稿のスパンが早すぎるとユーザーからうとましく思われる恐れがあるため、1日に1〜2回までに留めましょう。
投稿ごとの情報量を増やす
FacebookはほかのSNSと比べ1つの投稿に盛り込める文字数が多い分、たくさんの情報が盛り込めます。情報の濃度や視認性が高いと、たとえ投稿頻度が多少低くても、ページ全体の充実度が高まります。商品・サービスの詳細な説明を掲載したり、希少性の高い情報を記載したりなど、ボリューム面の強みを活かした投稿を作成しましょう。
ユーザーとの信頼関係を深める
Facebookページでは、顧客との信頼関係を深めるアクションを積極的にとることが重要です。商品・サービスの宣伝ばかりでは、顧客の心はつかめません。顧客の満足感や信頼感を高める投稿を続けるほか、ユーザーからのコメントにはすみやかに反応するよう心がけましょう。交流の活発度は、アルゴリズムによる評価ポイントの一つなので、それを高めればニュースフィードに表示されやすくなります。より詳細に知りたい方は以下の記事もあわせて読んでみてください。
コミュニケーション戦略とは、企業が目標を達成するために「誰に」「何を」「どのように」伝えるかを計画することです。本記事では、コミュニケーション戦略の基本から主な手法、立案方法を解説しています。
有料広告を出稿する
Facebookは基本的に無料で利用できますが、有料広告を組み合わせることで、集客効果が格段にアップするでしょう。ターゲットの属性が細かく設定でき、精度の高い宣伝が可能なほか、Facebookを利用していないユーザーにもアプローチできます。なお、現在利用できるFacebook広告の種類は以下のとおりです。
- 写真広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
広告出稿にかかる費用は、数百円といった低料金から設定できます。自社の目的や課題、商品・サービスとの相性、予算などに応じて最適な広告を選択することで、宣伝効果を最大化できるはずです。
ルールやモラルを遵守する
Facebookを始めとするSNSは、ルールやモラルを守って運用してください。匿名性の高いX(旧Twitter)やInstagramと比べると炎上のリスクは低いものの、投稿内容は慎重に審議しなければなりません。企業全体および担当者のインターネットリテラシー向上やチェック体制の強化、クレーム対応のマニュアル化を徹底しましょう。
SNS運用にあたって、企業が押さえておくべき社内・社外ルールの策定について徹底解説。ガイドラインの作成方法や、策定する際の注意点も紹介します。運用方針のマニュアル化がまだ済んでいない方は、ぜひ参考にしてください。
企業がFacebookを最大限に活用したいなら運用のプロに相談しよう!

Facebookページの効果を最大限に発揮するには、専門的な知識やノウハウが不可欠です。成果をスピーディーに出したい場合は、Facebook運用サービスの利用をおすすめします。ここからは、Facebook運用サービスのメリットや料金、選び方をみていきましょう。
Facebook運用・代行サービスとは
Facebook運用・代行サービスとは、ページのプランニングや投稿管理およびそのコンサルティングなどを提供するサービスです。専門知識・ノウハウを基に、課題や目的、ターゲットに合わせて運用を最適化するアドバイスを行います。また、より詳細なデータ測定や競合分析、有料広告の出稿など、運用に関わるあらゆる工程の管理が可能です。
Facebookの運用をプロに任せるべき理由
Facebookページの運用をプロのコンサルティングに任せることが推奨される理由は、以下のとおりです。
- 自社にリソースがなくてもページや投稿内容が最適化できる
- 運用効果が得られるまでの時間やコストが削減できる
- トラブルが回避できる
- プロのノウハウが蓄積できる
Facebook運用サービスでは、プロとしての実績に基づく専門的な知識を駆使してページを最適化します。ユーザー視点を踏まえた戦略立案や分析を行うため、炎上といったリスクを抑えつつ運用を最適化することが可能です。またコンサルティングによって得たノウハウは、自社資産として蓄積されるため、将来的なリソース拡充につながります。
Facebook運用サービスの利用料金
Facebook運用サービスを利用する費用は、月に数万〜50万円程度が相場です。依頼する業務内容や投稿頻度などによって、料金が上下します。Facebook運用サービスのコストパフォーマンスを高めるには、自社のニーズや課題に合わせて必要な支援内容を検討することが必要です。
Facebookページの運用を任せる業者の選び方
Facebook運用を任せる会社を選定するときは、次のポイントを比較・検討するとよいでしょう。
- 専門性
- 料金
- 対応可能な業務の範囲
- 実績
一口にFacebook運用といっても、サービスによって得意分野や料金はさまざまです。専門性と自社が求める業務の範囲、支援実績を確認のうえ、コストパフォーマンスを踏まえて検討すれば、自社に最適なサービスが選べます。
企業のFacebook運用およびコンサルティングは「トライバルメディアハウス」へ
Facebookページには、信頼性の高さや表現の幅広さ、検索流入の多さといった強みがあり、それを活かして運用すれば大きな集客が見込めます。ただ、ページ開設自体は簡単でも、効果的に運用するには専門的な知識・ノウハウが必要です。自社リソースがない場合は、Facebook運用サービスによるコンサルティングを検討してみてください。
Facebookの特性を踏まえ、戦略立案から実施、効果測定まで行います。
Facebook運用およびコンサルティングなら「トライバルメディアハウス」へおまかせください。Facebookの特性を踏まえ、戦略立案から運用、効果測定・分析までワンストップで支援します。
「認知度は高いのに売上につながらない」「施策を実施しても成果が出ない」などのお悩みはありませんか? 経験豊富なコンサルタントが貴社の課題を分析し、最適な解決策をご提案します。 まずはお気軽にお問い合わせください。