2015/11/02

食品・流通業界の共創マーケティング事例3選

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月刊「宣伝会議」2015年6月号でも、全国の宣伝部門責任者が選ぶ注目の手法として「共創マーケティング」が4位に入るなど、共創マーケティングがますます注目を集めています。

ただ、共創マーケティングと聞いてもなかなか具体的なイメージが湧きにくいのも確か。そこで今回は、先行して共創マーケティングに取り組む企業の多い「食品・流通業界」の中から、独断と偏見で3社の事例をピックアップしてご紹介します。

 

共創マーケティング事例3選

1.西友 「みなさまのお墨付き」

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西友が展開するプライベートブランド「みなさまのお墨付き」は、発売以来、前年比+30%の売上を継続しています。その継続成長の裏側には、生活者延べ13万人との商品テストの「共創」があります。

まず西友として商品開発を行った後、西友の主な顧客層である「全国の20~60代の女性」を対象に消費者テストを実施します。1製品につき100名以上を試食会に集めてテストを行い、70%以上の支持(味・容量・価格について、大変良い/良い/良くない/大変良くない、の4段階で評価)を獲得したものに限って商品化する、という仕組みです。

支持率が70%を下回るものはボツとなり、再開発で改善されて70%の支持を得るまで商品化できません。また、晴れて商品化された後も1年半~2年サイクルで再評価され、その際に支持率70%に達しなかった商品は再度開発工程に戻されます。

「みなさまのお墨付き」商品化の道のり

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消費者が満足いく商品が開発されるまで消費者テストを繰り返すというサイクルが、みなさまのお墨付きに対する信頼度向上と消費者の継続購入を促し、結果として前年比+30%の売上を達成しています。

 

2.Oisix 「コドモニター」

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ネットスーパー「Oisix(おいしっくす)」が提供する、主菜・副菜が20分で作れるレシピと食材がセットで定期的に届くサービス「Kit Oisix(きっと.おいしっくす)」は、そのメニュー開発を「共創」しています。

月に1度、関東圏に住むOisix会員で未就学児(3~5歳)の子供5人をオイシックス本社に集めて、試食会を開催、5人中4人以上がおいしいと評価したら「コドモニター認定商品」マークをつけて販売しています。4人以上の評価が得られなかったものは、理由を聞いて改良します。

コドモニター認定商品第一弾の「旨味そばとたっぷり野菜のビビンパ・小ネギとのり、豆腐の韓国風スープ」は、合格はしたものの、試食会で子供がエノキを噛みきれなかったり、小松菜が大きくて食べにくかったりしていたそうです。そこで、レシピに「子供には野菜を食べやすい大きさに切る」と追記しました。「子供は肉の大きさや色、食材の固さなど、ちょっとした差が食欲に与える影響が大きい」というOisixの持つノウハウと、試食会で得られた気付きの掛け合わせで可能になった改善ですね。

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これまで、未就学児を持つ「親」ではなく、未就学児本人に直接感想を聞くというアプローチはなかなか行われていませんでした。子供の意見を吸い上げることが難しいからです。それを「美味しいか、美味しくないか」というシンプルで答えやすい質問に絞ることで、子供に直接聞くことを可能にしたことは、コドモニターならではの特長だと言えます。

 

3.ザ・グレンリベット「ガーディアン・クラブ」

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イギリスのグレンリベット蒸留所で生産される「ザ・グレンリベット」は世界で2番目に売れているシングルモルト・ウイスキーです。このブランドは「グレンリベット・ガーディアンクラブ」という会員制組織を運営しています。そこではグレンリベットのファンが集まって語り合ったり、グレンリベットを扱うバーの店主などが認定試験を受けたりすることができ、合格者はブランドから正式にアンバサダーに任命されます。

アンバサダーに任命されると以下のような特典が無料で提供されます。

  • グレンリベットアンバサダーとしての名刺と、グレンリベット特製の名刺入れ
  • テイスティングキット
  • 自宅にてテイスティングを開催する権利(開催する際はグレンリベット本社からテイスティングキットが送られる)
  • 優秀なアンバサダーには毎年1回冬に本社があるスコットランドで開催されるガーディアン・アワードに招待

グレンリベットが好きなバーの店主は、アンバサダー試験に挑戦し、語るにふさわしい知識をつけた上で、彼らが自発的にグレンリベットを広げてくれます。地道な活動ではありますが、熱烈なファンがブランドの定める正しいメッセージでファンの輪を広げてくれる、という、ブランドとファンにとってWin-Winの関係を築ける工夫がなされています。

 

まとめ

モノ(機能的価値)だけで差別的な競争優位性を保つことが難しくなっている今の時代において、顧客と企業、そして顧客同士がつながり、様々な「共創」をすることによって価値を高めるという取り組みはますます増えていくことと思います。

今回ご紹介した事例が、自社で共創マーケティングを取り組むにあたってのヒントとなれば幸いです。

それでは、また次回!

  


 

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