2018/09/14

仕事が、チームが変わった。ファンとの「共創」が生んだ成果を語る。―― ポーラ APEX 菅千帆子氏インタビュー(2/3)

トライバルメディアハウスがこれまで出会った方々に、ファンと取り組むマーケティングの全容を“ありのまま”語ってもらう本企画。

1回目「一度は諦めかけた「顧客志向」。ファンと実現した第一歩とは? 」に続き、2回目は、皆さんが注目している「ファンを大切にしたマーケティング」の取り組みの成果について迫ります。

———これまで、「APEX LOUNGE」ではお客さまとさまざまな「共創」をしてきましたね。

LOVERS(「APEX LOUNGE」に参加する会員) の皆さまとは、本当に多岐に渡って「共創」してきました。LOVERSの声を反映したお客さま向けパンフレットやオリジナルのノベルティグッズ(ブランケット、付箋など)の制作、昨年発売した新製品などがありますね。

———2018年からは、オーナーやビューティーディレクターとも新しい取り組みをはじめました。

そうですね。これまでもオーナーやビューティーディレクター(以下、BD)向けにAPEXの研修会は行っていましたが、2018年から新たに「APEX MiRAi LAB(ミライラボ)」という研修会をスタートしました。

従来の研修会は、個人事業主としてPOLAの営業戦略や組織経営に関する学びがメインでしたが、私たちが「顧客志向」を重視しお客さまの声や思いを知ったこともあり、「これからのAPEXはどうあるべきか」「未来のお客さまとのお付き合いはどうなるのか」という未来思考・マーケティング思考のワークショップも行うことにしたんです。

もともと、「対オーナー・対BD志向」の企画やマーケティングに対する違和感から始まった「顧客志向」のプロジェクトが、オーナーやBDにも波及したわけです。販売の現場にも影響を与えることができたのは、とても大きな進歩であり、喜びでした。

———ブランドチームの仕事の進め方に何か変化はありましたか?

新商品の開発方法は、大きく変わりましたね。これまではお客さまが見えない分、データだけが頼り。「ここにターゲットがいて、こういう悩みを持っている人が何%いるから、ここに向けて商品を作ろう」というアプローチで、商品開発をしていました。

でも、昨年は、リアルなお客さまの声を聞き、「じゃあ、この商品はどうあるべきなのか」と掘り下げながら新商品を開発していきました。

これまでは、調査会社にデータを出してもらい、その結果から必死に探っていた答えが、4〜5人のLOVERSに聞くだけで解決することもあるんです。これには本当に驚きました。「APEX LOUNGE」を立ち上げたことで、お客さまの声を聞くことがいかに大切か気づいたんです。

そういう意味では、コストのかけ方も大きく変化しました。このプロジェクトを始める前は、マス広告やキャンペーンなど、新規のお客さまの獲得にコストをかけていましたが、今では「APEX LOUNGE」を通じて、お客さまによりファンになってもらうための取り組みが中心になるようシフトしています。舵を大きく切ることにはかなり勇気がいりましたが、LOVERSの皆さまが快くさまざまな「共創」に参加してくれているからこそ、思い切って踏み切れたと思っています。

———チームメンバーの仕事への取り組み方にも変化が見えたそうですね。

APEXのブランドマネージメントチームは、本社スタッフ19名と全国のセンターにいる7名のスタッフで構成しています。宣伝部や商品企画部など、部署を横断して集まったプロジェクトメンバーだったため、当初はミーティングをしていても、「それは誰の仕事?」「これを引き受けたら自分の仕事が増える」といった、ある意味共創とは反対の気持ちが見え隠れしていて、ミーティングが活性化しないこともありました。

今は目標や目指す姿が定まったことで、「自分にとって」ではなく「お客さまにとって」「ブランドにとって」を自発的に語れるようになりましたね。

その変化は、ちゃんと結果にも表れているんです。APEXチームでは半年に一度、自分自身のチームに対する貢献度を評価する機会があるのですが、2015年のチーム立ち上げ当初は平均15%だった貢献度が、2016年に「APEX LOUNGE」が始まると30%に、そして半年前(2018年のはじめ)には60%にまでアップしていました。これはブランドマネージャーとして本当に嬉しいことです!

人事異動があるので、短期間のうちにメンバーが入れ替わっていくこともあるのですが、新しいメンバーも一度イベントに参加すれば、自然とこのプロジェクトの意義を見出してくれるので、あまり心配はしていません(笑)。

———社内での評価はどうでしょうか?

LOVERSの皆さまにご協力いただいたインタビュー動画があるのですが、社内で噂が広がって、「あのインタビューDVDを見せてほしい」「研修で使わせてほしい」という声が続々と寄せられ、今もその声が増え続けています。

それまで本社部門がお客さまと直接コンタクトを取って情報を得るということはほとんどなかったので、とにかく新鮮だったようですね。また他事業部から「『APEX LOUNGE』について教えてほしい」「うちの部署でもやってみたい」と相談を受けることも増えました。そんな時はトライバルメディアハウスさんをご紹介していますが……(笑)。

とにかく今は「APEXチームは面白いことやってるね」「勢いがあるよね」と言われることも増えてきて、メンバーの仕事ぶりが評価されていると感じます。

さまざまな「共創」の成果を嬉しそうに語る菅さんですが、このプロジェクトの進行は「99%苦しい」とまさかの発言も……!? その真意はどこにあるのでしょうか?

3回目となる次回は、APEXの未来やトライバルメディアハウスとの関わりについてもお話しいただきます。

インタビュー:マーケティングデザイン事業部 松井勝彦

 

第3回「ファンとの「共創」で叶える、ブランドの未来とは?」はこちら

第1回「一度は諦めかけた「顧客志向」。ファンと実現した第一歩とは?」はこちら

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熱狂ブランドマーケティングについてはこちら

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