2014/08/28

【後編】「コミュニティマネージャーの仕事」出版記念セミナーレポート:複数社のコミュニティマネージャー経験から見えてきた、運用のポイント

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2014年8月1日に「『コミュニティマネージャーの仕事』出版記念セミナー」(翔泳社主催)を開催いたしました。

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セミナーでは、著者である当社コミュニティマネージャーの中山領が、これまで企業の内と外からソーシャルメディア公式アカウントの運用に携わってきた経験より学んだことをお話しましたが、今回はその後編として、複数社のコミュニティマネージャー経験から見えてきた、運用のポイントについて講演した内容を要約してお送りします。

<レポート前編はこちら>
http://www.tribalmedia.co.jp/blog/?p=6592

企業のFacebookページやTwitterアカウントを運用されている方にとっては必見の内容です。ぜひ読んでみてください!


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<講演者>
株式会社トライバルメディアハウス
デジタルマーケティングコンサルティング部
コミュニティマネージャー
中山領(なかやま りょう)

イケア・ジャパンにて公式Twitter アカウント、@IKEA_jp_Anna(アンナ)の運用およびIKEAウェブサイトのコンテンツマネジメント、アクセス解析等を手がける。
2012年にトライバルメディアハウス参画。現在は数多くのナショナルクライアントのソーシャルメディアアカウントにおけるコミュニティマネージャーとして、戦略策定、コンテンツカレンダーの作成、コンテンツの企画・制作、運用、KGI/KPI分析などの業務を担当。
著書に『コミュニティマネージャーの仕事』(翔泳社)。


 

複数社のコミュニティマネージャー経験から見えてきた、運用のポイント

複数社のコミュニティマネージャー経験から見えてきた運用のポイントは、大きく分けて、「常に広い視野で!」、「足元はきちんと!」、「どうすればファンが喜ぶかを必死で考える!」の3つ。

この学びは、私が前職(IKEA)で公式アカウントを運用していた際に学び、現在複数社のコミュニティマネージャーを担当していて改めて確信している点でもある。

 

1.常に広い視野で!

1つ目の「常に広い視野で!」については、「引き出しの多さ」と「常識」。この2つはコミュニティマネージャーとして必ず意識しておいてほしい。

引き出しの多さ

「世の中ゴト」へのアンテナの感度を上げていくということ。周りで起きていることをなんとなく聞き流すのではなく、「それって、自社のアカウントと紐付けたらどういう化学変化が起こるかな」という点を常に意識する。

なお、世の中ゴトには、お正月やエイプリルフール、クリスマスなどの「毎年起こる世の中ゴト」と、スポーツの世界大会やその時の流行語など「アドホック(その場限りの)の世の中ゴト」の2種類がある。アドホック型のほうが盛り上がるが、事件や事故などネガティブなネタは扱わないほうがいい。

常識

ここで言いたいのは「世間の常識を常に意識する」つまり「内輪だけの盛り上がりにならないように気をつける」ということ。「これって面白いじゃん!」と企画会議の中で盛り上がることは、往々にして、一歩会議室を出ると、「それって何が面白いの?」となってしまうこともよくある。そこで、常に「この企画は一般の消費者から見ても分かりやすいかな?ウケるのかな?」という視点を必ず持つ、ということが非常に重要。

例えば、通勤時間にスマホでニュースを見ている時でも「これは一般消費者にとって面白いニュースなのかな」という視点で常に考えるようにすると、一般消費者の視点が身につきやすい。

 

2.足元はきちんと!

コミュニティの安定運用に欠かせないものは、安定した組織。ここでのポイントは「チームの組成」と「社内の理解」の2つ。

チームの組成

会社によって運用の体制はそれぞれ違うと思う。体制のサンプルは本の中でもいくつか紹介しているので参考にして欲しい。

※書籍「コミュニティマネージャーの仕事」では、運用チーム体制のパターンと、それぞれの長所・短所をご紹介しています。

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社内の理解

日頃からの社内への啓蒙活動が非常に重要。運用が始まれば、ファン/フォロワーの声は自然と集まってくるので、まずはその声を社内で紹介してほしい。それだけで十分啓蒙活動になる。

私は、IKEAの運用担当者の時に、所属していた店舗のスタッフ全員が集まるミーティングで、パワーポイントを使ってアカウントの運用状況を発表するなどして、社内告知に努めた。

また、(前編で話した)公式アカウントのキャラクター作りのために作成した履歴書を、イントラネットで一番アクセス数の多い人事告知のページに掲載したりもした。

会社によってイントラネットや社内報、ニュースレターなどがあると思うので、各種のツールを駆使して告知に努めてほしい。

 

3.どうすればファンが喜ぶのかを必死で考える!

どうやってファンが喜ぶネタを考えるかについては、内と外、2つの視点がある。1つはファン/フォロワーからの反応を見るということ、もう1つは他のページやアカウントの投稿例から学ぶ、ということ。

ファン/フォロワーからの反応

必ず投稿した後の反響を数値で見て、人気・不人気の投稿を把握し、それぞれの理由を考えた。そして不人気の投稿を減らし、人気の投稿を増やす、というPDCAを回していく。

測定方法については、投稿を「商品紹介」「キャンペーン」などいくつかのカテゴリに分けて行うと分かりやすい。Facebookインサイトなどで色々なデータは取れるが、カテゴリ別で見る機能はない。少し面倒でも、事前にカテゴリを決めて、そのカテゴリごとに効果検証していくことをおすすめする。

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他ページ/他アカウントからの投稿例

他社のアカウントを見ることはとても学びが多い。そのまま丸ごと真似してはダメだが、そのエッセンスを取り入れて自社の投稿に活かすことはできるので、ぜひ他社の投稿を参考にしたい。

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例えば、東京ディズニーランドの例では、空に虹がかかった際に、すぐにその写真を撮ってその日のうちに投稿するという「タイミングを逃さず素早く対応する」という点が学びになる。

また、日本航空(JAL)の例も、うまく機転を利かせた例。Facebookページのファン数が、JALがまだ90万人くらいで、全日本空輸(ANA)が100万人を突破した、つまり「ANAに先を越された」時の投稿。先を越された悔しさを、先にANA機が離陸している写真と結びつけて自社の投稿に活かした例。

JR東日本の例は、バレンタインデーの期間に京葉線の全車両のうちたった1組だけハート型のつり革になっていますよ、という内容の投稿。これは自社が実施しているキャンペーンやイベントを常に把握してるからこそできること。自社のイベントに対してしっかりアンテナを張っているという点を参考にしたい。

 

おわりに

最後に言いたいのは、コミュニティマネージャーとは本当に面白い仕事だということ。なぜかというと、ファン/フォロワーとおしゃべりしてればいいから(笑)まあ「おしゃべり」というのは少し語弊があるが、会話をすることによって、商品や会社のファンになっていってくれるというのは事実。実際にやってみると、もちろん苦労も多いが、全体としてはとても楽しい。

コミュニティマネージャーは、運用担当者としても楽しいし、ファン/フォロワーも楽しい、かつ上手くいけばそれが売上にもつながっていくという、Win-Winの関係を築ける仕事。非常にやりがいのある仕事なので、コミュニティマネージャーという仕事をもっと多くの人に知ってほしいし、興味のある人はぜひチャレンジしてほしい。

 


 

以上、セミナーレポートの後編をお送りしましたが、いかがでしたでしょうか。

後編では、「社内」と「社外」両方に対して情報感度を高く持つ大切さを語っていたことが印象的でした。企業のコミュニティ運営に日々取り組まれている方にとって、今回のセミナーレポートが参考になれば幸いです。

それでは、また次回!

 


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トライバルメディアハウスの資料ダウンロードページでは、今回ご紹介した「コミュニティマネージャーの仕事」出版記念セミナーの講演資料を無料で公開中ですので、ご興味のある方はぜひご一読ください。


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