2014/07/03

マーケターは要チェック!国内の共創マーケティング事例5選

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今改めて注目されはじめている共創マーケティング、日本でも少しずつ事例が増えてきました。

2014年1月に出版した、当社代表池田と山崎晴生氏(株式会社インデックス・アイ取締役副社長)の共著による書籍「次世代共創マーケティング」でも、キリン「カンパイ会議」の事例や良品計画「くらしの良品研究所」などの事例をご紹介しましたが、今回はそれ以外の事例を5つピックアップしてみました。

 

共創マーケティング事例5選

 

1.サッポロビール、ファンと共同開発したビール「百人のキセキ」を店頭で販売

 

サッポロビールは、ファンと共同開発したビール「百人のキセキ 至福のブラウンエール」を、2014年8月5日より、全国主要コンビニエンスストアで、数量限定で販売することになりました。

この「百人のキセキ」は、サッポロビールと12,000人のビール愛好家による2012年からの共同プロジェクト「百人ビール・ラボ」によって開発されたビールです。

百人ビール・ラボは、サッポロビールの担当者が、2011年当時、ビール市場で地ビール=クラフトビールが盛り上がってきていることに着目し、そこに新しいビールを生み出すヒントがあると考え、ビール愛好家と対話できるコミュニティが形成できなかという発想から立ち上がりました。

専用のFacebookページ上で毎週1回LIVEディスカッションを行い、半年かけてビール愛好家の声を生かしたビール「百人のキセキ」を開発。2013年3月にサッポロビールのECサイトでびん商品を限定販売したところ、大変好評だったために、今回はじめて、缶商品となり全国のコンビニエンスストアで店頭販売されることになりました。

百人ビール・ラボの参加者は、思い入れもあるためこの商品を購入する可能性は高いと思いますが、缶ビールを全国販売するとなると、それ以上の販売量が求められるはずです。共創の取り組みを通して、実際に“売れる”ビールを作ることができたのか?期待を込めて注目したいですね。

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 2.マルイ、ユーザーと一緒に靴の商品開発に取り組む「シューズLABO」を開設

 

マルイは、自社の通販サイト「マルイウェブチャンネル」内に、靴のプライベートブランド「ラクチン」シリーズの商品開発に参加することができる「シューズLABO」を2014年5月に開設しました。

ラクチンシリーズは2010年にスタートをしてから累計49アイテムを展開。従来、座談会やモニター会を通してユーザーの意見を反映してきましたが、より多くのユーザーの参加を促すため、オンライン上に「シューズLABO」を開設。すでにアンケートを2回実施し、累計で32,000人が参加しています。

シューズLABOは登録不要の選択式アンケートであるため、気軽に参加することができるのも特徴です。サイトでは商品ごとにアンケート実施時期と商品決定時期のスケジュールが掲載されており、アンケート結果に基づいて次々に商品が決定・発売される予定です。

ユーザーは消費の専門家ですが、モノづくりの専門家ではないため、かわいい靴のデザインをゼロから考えるのは得意ではありません。それをふまえた上で、いくつかの選択肢から好みの色やデザインを選んでもらう形式にしたり、「ラクチン=履き心地がいいかどうか」に絞って体験レビューを募るなどの工夫をしているのが、この事例のポイントですね。

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3.ドコモ「みんレポ」、ユーザーと企画したデザートのアイデアがレストランで採用

 

ドコモ・インサイトマーケティングは、同社が提供するスマートフォンアプリ「みんレポ」ユーザーとの共創マーケティングイベント 「第三回みんレポ未来会議~夢のデザート編」において、参加者が企画したデザートのアイデアが、「俺のハンバーグ山本 赤坂店」に採用され、2014年6月2日より1ヶ月間限定で販売されました。

みんレポはスマートフォンユーザー専用サービスで、現在会員数は約15,000名。ユーザーがアプリを通じて消費行動(食べた、買った、行った)を自由に投稿できます。また、企業のリサーチツールとしての側面もあり、リサーチニーズのある企業がお題を出し、ユーザーに回答してもらうこともできます。

また、不定期で「みんレポ未来会議」というオフラインイベントもあります。みんレポ未来会議の参加者はアプリ上で募集、抽選で選ばれた人が招待され、アイデアを出し合います。

第三回では「俺のハンバーグ山本 赤坂店」とコラボレーションをして、みんレポのユーザーにハンバーグの後に食べたくなる夢のデザートを考えてもらい、新メニューを開発しました。

参加者からは「一度はゼッタイ食べてみたい」などのコメントが寄せられており、自分たちの作ったメニューに満足している様子が伺えます。

オンラインのコミュニティだけでは、参加者もジブンゴト化しにくいものです。「みんレポ」と「みんレポ未来会議」はオンラインとオフラインイベントをうまく組み合わせた事例だと言えます。

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4.森永製菓、会員制サイトで消費者の声を収集し、商品開発に活用

 

森永製菓は、2013年11月から登録無料の会員制コミュニティサイト「エンゼル PLUS」を運営しています。このコミュニティの目的は、商品やレシピ、キャンペーンなどに関して消費者との直接情報・意見交換を通して、商品企画やマーケティングのヒント収集や、森永製菓の企業活動をより深く理解してもらうこと(ニュースリリースより)。

例えば、「ミルクキャラメルを使ったデザートで何を作りたいですか?」というお題を提示し、会員から「マフィンの中から溶けたミルクキャラメルが出てくるの、どうでしょうか?」「キャラメルを溶かしてバニラアイスの上にかけて食べたいですね。」といった回答をもらうなどして、商品に関する意見を集めています。

会員はお題に回答することによりポイントが付与され、所持ポイントに応じて商品のモニター体験や限定イベントへの応募することができます。

各商品の商品企画担当者やマーケティング担当者からの質問に対し、ユーザーからのコメント数は多い時で1,200ほども集まるとのこと。森永製菓はそこで得た意見を今後の商品開発のアイデアに活していくそうです。

お菓子は、店頭で購入する以外にも、自宅でケーキやクッキーを作ることもあり、多くの人にとって身近なものです。このような身近な題材はユーザーも意見を出しやすく、共創に向いている分野だと言えます。

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5.日本マクドナルド、顧客やサプライヤーとともにとんかつソースを共創

 

2014年6月、日本マクドナルドは「とんかつマックバーガー」のオリジナルソースを消費者と “共に創る“ 「みんなのとんかつソース開発プロジェクト」を発足しました。

一般の消費者と協力してメニュー開発をするのは日本マクドナルド史上初めての試みです。

20代・30代・40代・50代の男女各2人ずつ計16人の消費者と、ソースサプライヤーのカゴメやキユーピー、日本マクドナルド社員、クルー、ハンバーガー専門家が集まり、オリジナルソースの開発に参加しています。

プロジェクトメンバーが自身の個人ブログでプロジェクトの状況を発信したり、Twitterのハッシュタグ「#とんかつマックバーガー新ソース」を作り一般から広く意見を募るなど、かなりオープンなプロジェクトとなっている様子。

年内には、このプロジェクトで開発したソースを使った「とんかつマックバーガー」が発売される予定です。

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ちなみに、マクドナルドの共創プロジェクトは、日本では今回が初の取り組みですが、ドイツでは2年前に先行事例があります。

ドイツのマクドナルドは、2012年に設立40周年記念キャンペーンとして、消費者が70種類の食材からパーツを選んで自分だけのハンバーガーを作れるFacebookアプリを提供しました。

キャンペーン開始一週間で45,000ものメニューが投稿され、消費者同士が好きなメニューに投票できる仕組みも用意し、最終的に人気のあった5つのハンバーガーは実際にドイツ国内の全店舗で販売されました。結果として、この5つのアイデアハンバーガーは1億個以上販売されたそうです。

この成功が元となり、その後オーストラリアやオランダ、スペインなどのマクドナルドが同様の取り組みを行っています。

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日本の今回の取り組みは、各国での先行事例である「Web上でパーツを選ぶ」というやり方ではなく、消費者とディスカッションしてゼロから創り上げるプロジェクトです。そのため、ハンバーガー全体を対象にして消費者の意見が広がり過ぎないよう、意見も出やすく商品にも取り入れやすい「ソース」という要素に絞って始めたのだと思われます。消費者との共創の際には、対象の範囲を広げ過ぎないというのは重要なポイントですね。

 

 

まとめ

 

今回は共創マーケティング事例を5つピックアップしてご紹介しました。

今後も企業が生活者と共創していくような取り組みが増えていくと思われ、本ブログでも、引き続き共創の事例を定期的にご紹介させていただく予定です。

それでは、また次回!

 


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