2013/02/26

デジタルマーケター必見!!テクノロジーキーワード解説①『クラウドとは?』

テクノロジーが急速に人々の行動に変化を与える昨今、すべてのマーケティング活動で、当たり前のようにテクノロジー分野の用語が使われるようになっています。“ドッグイヤー”から今や“マウスイヤー”のスピードで進化しているテクノロジー。次々飛び出す用語の意味や活用法、なんとなく分かっているつもりでも、実はよくわからなくて「もやもや」していたりしませんか?

そこで、コミュニケーション・ゼンブノセZでは、マーケティングツールの開発に日々いそしむ開発部門で目下猛勉強中の新米エンジニア星野くんと先輩プログラマー神山さんの会話を通して、デジタルマーケティングにかかせない様々なテクノロジーについて、基本から活用方法まで分かりやすく解説していきます!

第1回は、スマートデバイス市場の爆発的な成長で、ますます耳にするようになった“クラウドサービス”がテーマです。

それでは、2人に登場してもらいましょう!はじまり、はじまり~♪


0. 新人エンジニア星野の悩み


新人エンジニア星野:「神山さん・・・・。マーケティングツール開発の仕事を始めてから、テクノロジーの世界に飛び込んできたんですが、APIだとか、NFCだとか、フィジカルコンピューティングだとか、次から次へと単語が登場し、エンジニアとしてやっていけるか正直心配です・・・。イマイチ理解に自信がもてなくて。」

先輩エンジニア神山:「なるほど、そんな悩みを抱えていたのかぁ。専門書籍もネットの情報も、ある程度リテラシーがある人が読むことを前提に書かれている事が多いから、独学では難しいかもしれないね。」


星野:「神山さん・・・、リテラシー・・・・って何ですか?(ボソッ)」


神山:「!!!!!そこからかぁ・・・」


星野:「スミマセン・・・」

神山:「リテラシーとは情報や知識を持っていて、それらを活用することができる事!・・・よし!わかった星野くん!!これから僕が星野君のリテラシーを向上するために色々と押さえておくべき単語について詳しく教えていくよ。」


星野:「よ、よろしくお願いします!」

神山:「ではさっそく、今日はクラウドについて理解を深めていこう。マーケティングツールの開発には欠かせないものからね!」


1. そもそもクラウドって何?



神山:「ところで星野くん、クラウドの意味はわかるかな。」

星野:「クラウド=cloud(雲)ですよね。・・・でもクラウドって”インターネットにつながっているでっかいもの”という漠然としたイメージしかなくて。」

神山「簡単に言うと、クラウドは、これまで個人のPCや社内サーバーなどのユーザーローカルの環境にあるデータやサービスを、インターネットのサーバー上で実現するためのテクノロジー/環境/サービスの総称だね。」


星野:「図で表してみると、本当にインターネットにつながっている何かでっかいもの、なんですね!」

神山:「そうだね。クラウドという言葉は様々な意味で用いられているからだね。たとえば、狭義では“クラウドコンピューティング”というクラウドの環境やサービスを実現するためのテクノロジーのこと、というようにね。」

Cloud Computing


2. “縁の下の力持ち“から”サービスの枢軸“へ


神山:「本来サーバーやネットワークなどのインフラとサービスを実現するテクノロジーは縁の下の力持ち。ITや開発などの専門部門以外で注目を集めることはそれほどなかったんだ。」

星野:「クラウドについては、経済紙をはじめ業界をまたいで話題になっていますね。」

神山:「それは、クラウドがインフラの業界だけでなく、サービスやビジネスにも影響を与えているということだね。」


星野:「それはどういうことですか?」

神山:「僕は、スマートデバイスの普及でクラウドがどれだけ身近になってきたかを実感してるよ。たとえば、スマートデバイスでは、ノートPCなどに比べてハードディスク容量は少ないよね?」

星野:「僕のスマートフォンのハードディスク容量は16GBです。 ノートPCが250GBだから・・・比較すると1/15、確かに少ない!」

神山:「だけど端末のハードディスク容量が足りなくって困ったことはないでしょう?」

星野:「そうですね。 メールはGmailだし、携帯でとった写真はFacebookのアルバムに自動的にアップされるし、メモはEvernoteに・・・」


神山:「それらはすべてクラウドサービスだね!」


星野:「そうか。僕も意識せずにクラウドを使っていたんですね。」

神山:「そういうこと!これからは、ITや開発以外の部門でも、クラウドの仕組みの理解を深めておくことは大事になってくると思うよ。」


3. サービスで見るクラウド – XaaS


神山:「クラウドは取り扱う対象がとても広いということは最初に話したよね。まずは、基本としてサービスで分類しながらクラウドを捉えてみよう。そこで覚えておきたいキーワードはこれ、“XaaS”。」


星野:「エックスエーエスエス???」

神山:「クラウドを、“提供するサービスのカタチ”で分類したものの総称だよ。『XaaS』 は『ほにゃらら(X) as a Service』の頭文字をとったもので、ほにゃららの部分にサービスのカタチが入るんだ」


星野:「サービスとしてのほにゃらら~???」

神山:「クラウドのサービスのカタチは三つ、“SaaS(サース Software as a Service)”、“PaaS(パースまたはパーズ Platform as a Service)”、“IaaS(イアースまたはアイアス Infrastructure as a Service)” というものがあるよ。」


星野:「う、急に難しくなってきました(汗)。」

神山:「大丈夫、大丈夫。まずは“SaaS”。これクラウドを“ソフトウェアのサービス”として提供する形態のことで、このサービスは、利用者がクラウドをアプリケーションとしてすぐに利用できる状態になっている。例えば、GmailやEveronteなどが該当するんだ。それぞれのサービスではアカウントを登録すれば、難しい設定なしにすぐに利用できるよね。エンドユーザー向けのサービスとも言えるかな。」

星野:「僕がスマートフォンでいつも利用しているサービスは、SaaSだったんですね。」

神山:「SaaSがエンドユーザー向けのサービスとすると、PaaSとIaaSは、クラウド上でアプリケーションやWebサービスなどを提供する開発者やサービスプロバイダー向けのサービスという位置づけになるかな。」

神山:「”PaaS”はクラウドを”プラットフォームのサービス”として提供する形態のこと。サービスの中心は、あらかじめ設定されたOSや開発環境などになるよ。サーバーのハードウェアの構築やOSのインストールなどの設定、そしてそれらのメンテナンスが不要なのが特徴なんだ。 サーバー利用が簡単なので、手軽にアプリケーションやWebサービスなどを開発したり、第三者に提供したりすることができるよ。」


星野:「具体的にはどんなものなんですか?」

神山:「代表的なサービスとしてはGoogleが提供している Google App Engineというもの。クラウドが持つポテンシャルを世の中に示した有名な例があるんだ。2009年のアメリカのオバマ大統領が国民に向けてオンライン市民集会のための質問受付を実施したとき、このGoogle App Engineを利用してシステムを作り上げた。これだけのアクセス集中に耐えるサーバー環境を用意するには莫大な費用と時間もかかるのが常識だった当時に、Google App Engineはそれを相当な低価格と短い納期で実現されたといわれて一気に注目を集めたんだ!」

星野:「へぇ!すごい。サービスを展開するスピードやコストが、クラウドによって劇的に変化したんですね。」

神山:「最後は”IaaS”だね。PaaSとの違いは、開発環境を上から下まで設定できるという点だね。”インフラのサービス”としてクラウドを提供するIaaSは、仮想的なサーバー機を用意するというものだね。最大の特長は、必要に応じてメモリやディスク容量を自動的に増やすことができること。代表的なサービスはAmazonのAWSというものがあるよ。 」


星野:「なじみのない世界です・・・。難しい!」

神山:「導入事例を挙げてみよう。例えば、去年の年末から今年の年始まで展開されていた『UNIQLO オンラインストア特別企画 新春GARA-PON』というキャンペーンは、AmazonのAWSを使っていたんだよ。ECサイトでもIaaSタイプのクラウドを利用するケースが増えているね。ユーザー数が急激にのびても自動的にそれに対応できる環境に切り替えてくれるから安心なんだ。」

星野:「Webサービスやキャンペーンがどんなものを使って実現しているか、そんな視点を持ってみると、クラウドのイメージが描きやすい! どんな利用事例があるかもっと調べてみたくなりました。」

神山:「クラウドは、今後も新しい利用方法が開拓される過程で定義も変わっていく可能性がある。今は、‘クラウドのサービスのカタチ’で分類した“XaaS“の意味を理解してその利用イメージをもっておこう。」

Cloud Service


4. パブリッククラウドとプライベートクラウド


神山:「前述のように、クラウドの最大のメリットは、導入のし易さとスケーラビリティなんだけど、実は弱点もあるよ。」


星野:「弱点、、、ですか。」

神山:「たとえばシステムの信頼性とデータの保管場所が特定できないことによるセキュリティの懸念だよ。」


星野:「???」

神山:「システムの信頼というのは、平たくいうと稼働の保証のことだね。メンテナンスはどれくらいの頻度でどれだけの時間行われるのかそのときシステムは停止が発生するのか、また障害発生時にどれくらいの時間で復旧するのか、そういったこと。」


星野:「なるほど。」

神山:「これらはサービスごとに独自に決められている。クラウドを利用するときには、その目的に見合った信頼性が保証されているか確認が必要だね。」


星野:「セキュリティの懸念というのはどういうことですか?」

神山:「クラウドでは分散コンピューティングを採用しているので、自分が保存したデータが物理的に同じ場所(たとえば一つのハードディスク上)に存在するとは限らない。どこに何があるか特定することが困難なんだ。企業の中には、顧客情報や企業秘密などを厳密に管理したい、という要求があるからそれに応えることは非常に難しいね。」

星野:「そういう企業では、クラウドを使えないってことになってしまうんですね。」

神山:「その弱点を解消しつつ、クラウドを利用する一つの流れとして、プライベートクラウドの導入が進んでいるんだよ。クラウドコンピューティングで実現する環境を企業内の閉じたネットワークの中に構築してしまうんだ。」

星野:「それなら、稼働率などのシステムの信頼性やセキュリティを企業内でコントロールすることができますね!」

神山:「プライベートクラウドに対して、通常のクラウドをパブリッククラウドと呼ぶことも覚えておいてね。」


5. “溜める”から“使う”へ、クラウドの展開


神山:「クラウドはこれからさらに注目されることになるはずだよ。これまでは、莫大なデータトラフィックとそれらの蓄積をいかに行うか?ということにフォーカスされてきた。そしてその方法が確立されつつあり、クラウドは次のステージに向かっているよ。」


星野:「次のステージ、ですか。」

神山:「様々なデバイスからクラウドにアクセスするようになり、ことにスマートデバイスとの組み合わせでは、人々の行動がクラウドに保存されるようになってきているよね。」

星野:「そうか!クラウドに僕らの行動した時間や場所、環境、そして趣味趣向などあらゆる情報が蓄積してきてるんですね。」

神山:「そうだね、蓄積することから、それらのデータをどう使うかにシフトしていく。クラウドに集められた巨大なデータ解析や再利用するためのサービスに関するテクノロジーに今後ぜひ注目していきたいね。」

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