
2011年05月23日
1.「九州新幹線全線開通」プロモーション概要

●概要
・商品名:祝!九州 九州がひとつになる
・広告主:JR九州
・ジャンル:スペシャルサイト
・イベント開催日:2011年2月20日
・サイトURL:http://www.shuku9.com/
● 施策の目的
・九州新幹線全線開通のお祝い、話題醸成のために、九州縦断イベントを実施
● 全体像

●事例概要:九州縦断イベント

・「みなさん全員がずっと待ち望んでいた新幹線だから、その全線開業は九州のみなさんとお祝いしたい」というスタッフさんの想いがこのイベントとなって実現
・カメラをのせた7色の新幹線が、鹿児島中央駅から博多駅まで走り、沿線上に集まってくれた九州のみなさんを撮影し、そのときの笑顔や手をふってくれる姿を、みんながひとつになる様子を、全線開業時の広告として発表した
・この動画はYoutubeで447,948回も再生され大きな話題となった
(WEBコンテンツ①From the Rainbow)

・イベント当日のスタート地点からゴール地点までずっと回っていたカメラが映し出した九州の様々な姿を紹介。GoogleMapと連動し、駅をクリックすると撮影日のその駅付近の写真が映し出される。紹介されている写真を選んでオリジナル壁紙にすることが出来る
・メールでURLを送る、Twitterでつぶやく、Facebookのシェアボタンの3つの外部拡散ボタンが用意されていて、自分の登場シーンを友人へ伝えることもできるようにした
(WEBコンテンツ②Youtube公式チャンネル)

・九州新幹線全線開通のCM集のための公式チャンネル
・背景はイベント当日に走行した新幹線と一緒で、7色のレインボーが可愛い
(WEBコンテンツ③HOWTO九州縦断イベント)
・①映るかもエリア、②イベントの楽しみ方、③カメラに映るためのポイントを愉快に紹介
▼映るかもエリア

▼イベントの楽しみ方

▼映るために

(WEBコンテンツ④フォトライブラリー他)

・ イベント当日の写真や、九州新幹線全線開通のCM集など、九州の方々が多く参加した様子が多くアーカイブされている
● 結果
・ 第50回「福岡広告協会賞」大賞受賞
・ Youtubeで447,948回も再生され大きな話題となった
・ 3.11の東日本大震災以降CMが自粛されO.Aされていなかったが、ネット上では「元気が出来る」「涙があふれた」と大絶賛の嵐だった
2.クチコミ調査について
九州地域に対して大きな経済効果をもたらすと期待され、「九州がひとつになる」をキャッチコピーに2011年3月12日に全線開通した「九州新幹線」。スペシャルサイトや、「九州縦断ウェーブ」という15,000人とも20,000人ともいわれる一般参加者を巻き込んだスペシャルCMの作成。そのCMは開業3日前の3月9日より放送されていたが、震災によりその放送を自粛。しかし内容が「感動する!」「見ていて涙がこぼれた」など現在でもネット上を中心にクチコミが起こっておりYuouTube上ではのべ数百万回再生されている。
今回のレビューでは、「九州新幹線」全体のクチコミ推移と、話題となった動画に関係するクチコミを調査したい。同時にテレビ露出とも掛け合わせ動画が拡散したきっかけとなったメディアも追及したい。
<クチコミ調査のポイント>
(1)「九州新幹線」のクチコミの件数と推移
(2)「九州新幹線」のCMに関連するクチコミ
<クチコミ調査範囲>
国内主要ブログ20サイトと一部独自ドメインブログを含む

●「九州新幹線」のクチコミ調査報告
調査期間:2011年1月1日~5月10日まで
まずは、「九州新幹線」を語るクチコミの件数をみてみたい。
<クチコミ推移>

ブログクチコミ数:26,700件(1日平均:205件)
大きく盛り上がっているポイントは2つ。① 3月11~12日、② 4月22~23日の4日間。
以下より、この2つのポイントを中心にクチコミの内容や増加の原因などをみてみたい。
ポイント①(3月11~12日)では、震災を受けCMやイベントなどの自粛が発表され、それに関係するクチコミが発生している。
「九州新幹線」と伴に語られているキーワードは以下の通り。
<関連語>

「中止」、「残念」などのキーワードが書き込まれていることがわかる。
次に、ポイント②(4月22日と23日)については、テレビの報道を受けた「九州新幹線のCMに対するクチコミが多く発生していたため、クチコミとテレビのクロスメディア分析を行ってみたい。
<クチコミ件数とTV露出回数>

3月1日~5月10日の「九州新幹線」+「CM」に関するクチコミの総数は、5090件(1日平均:71件)であったが、4月22日のテレビ露出に合わせクチコミが急増(774件/日)していることがわかる。
九州新幹線のCMに関する報道を当日確認できたものは、午前8時より日本テレビで放送された『スッキリ!!』のみ(調査対象は関東エリア)であったことから、本報道が視聴者に大きな影響を与えたと思われる。
<TVデータ>

また、CMに関する報道であったことや本報道をきっかけにYouTubeの動画を紹介するクチコミが増加したこともあり、YouTube内の動画視聴も急増し、5月10日時点で既に数百万回が再生されている。
<YouTube統計情報>

<ブログ本文抜粋>
・今日朝の番組スッキリを見ていたら口コミで話題になった九州新幹線のCMが紹介されていました 東北で被災された方も見てるらしく今だからこのCMを流してほしいといったコメントもあったりと≧(´▽`)≦ アクセス数がもうすぐ81万件になろうとしています CMの中に出てくる人達は沿線の一般の人でJR九州が募集したらしいです 3分フルバージュンを見て なんて心温まるCMなんだろう(*^▽^*)
・今、『スッキリ!!』って番組で鹿児島と熊本で1回ずつしか流れなかった180秒バージョンが放送されてた(*^o^*) 「明るくて元気が出る!!...」って言うのがわかる気がする 実家が九州新幹線のすぐ近くで家からも見える距離なんだけど、その新幹線が沢山の方にパワーを与えられたら嬉しいね 西日本…特に九州が元気じゃないと!! なんでも自粛していては、経済も気持ちも沈んじゃう よし!!頑張ろう!!
・YouTubeの九州新幹線のCMで検索したら色んなバージョン見れます。 震災でCMが自粛になって九州で3日間しか放送されなかった みたいだけど口コミで話題になり、今の日本に必要なCMだって 事でスッキリで取り上げられたみたいです
「九州新幹線」+「CM」に関するクチコミの概観は以下の通り。
<関連語>
3.まとめ

「元気」、「感動」、「明るい」、「素敵」、「勇気」など動画を見てポジティブな気持ちになったという言葉が多く語られている。同CMが震災の影響でわずかな期間しか放送されなかったこともあり「幻のCM」という言葉、またネット上でクチコミがおきていたことから「話題」「ネット」「YouTube」という言葉を見ることができる。

2010年05月14日
分析ポイント
今回のプロモーションレビューでは、2011年3月5日に開催された、国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション」に関するクチコミをブログおよびTwitterから収集してみたい。
1.東京ガールズコレクション概要

<概要>
・商品名:東京ガールズコレクション in東京
・広告主:東京ガールズコレクション実行委員会
・ジャンル:プロモーションサイト
・イベント開催日:2011年3月5日
・サイトURL:http://tgc.st/
<東京ガールズコレクションとは>
「日本のリアルクローズを世界へ」をテーマに年2回開催されている史上最大級のファッションフェスタ“東京ガールズコレクション”のWEBサイト内で、日本のファッションカルチャーやガールズカルチャーを世界に広めるべく、GoogleとのコラボレーションからYouTubeでリアルタイムショーを配信、またFacebookファンページから世界へ向けて情報配信を行っていた。
また、農林水産省が立ち上げた「マジごはん計画」とのコラボレーションでモデルが食べることについて語ったり、キシリッシュとのコラボガムを開発するなどのスペシャル企画も多数用意され、日本のファッションカルチャーやガールズカルチャーを世界へ向けて発信及び、関連産業への貢献を目的とする。
<各媒体の取り組み>
・ WEBサイト
イベントの詳細情報の掲載。また、ショーに登場したアイテムや通販サイト「ファッションウォーカー」の商品を自由に組み合わせ、自分だけのコーディネートを作って友達とシェアできるスペシャルコンテンツを展開。
※参考資料 http://mainichi.jp/select/biz/bizbuz/news/20110311dog00m020020000c.html
・ YouTube
公式チャンネルを開設し、ショーのライブ配信を実施。ファッションショーの動画には、モデルが着ているファッションアイテムがそれぞれ表示され、アノテーション機能(※1)を使い、そのままオンラインショップに移動して、すぐ購入することを可能にしている。
※1:動画アノテーションとは、動画にインタラクティブなコメントを追加する新しい機能。
・ Facebook
ファンページを開設し、イベント前に東京ガールズコレクションに関するニュースを投稿。イベント当日は会場の様子を、イベント終了後はテレビで取り上げられる放送予定をウォールに投稿し、情報発信をメインとして活用。

上記施策の結果から、イベント当日には20代女性を中心とした2万3,000万人の方々が会場に詰めかけた。各媒体の取り組み結果は以下の通り。
・ YouTube
Youtubeの公式チャネルの登録者数 :4,224名
チャンネル再生回数 :531,508回(2011,4,11現在)
・ Facebook
公式ファンページのファン数 :947名(2011,4,11現在)
2.クチコミ調査
<クチコミ調査について>
今回は3月5日に行われた東京開催に絞ってブログおよびTwitterのクチコミ調査してみたい。
分析のポイントは以下の3つ。
(1)「東京ガールズコレクション」のブログおよびTwitterの発言数
(2)上記ブログおよびTwitterの発言のリーチ数(話題の拡がり)
(3)イベントに協賛したブランド毎の発言数
では、それぞれの調査結果をみてみよう。
(1)「東京ガールズコレクション」のブログおよびTwitterの発言数
・イベント前後のクチコミ数
ブログクチコミ数 :9,781件 (2月23日〜3月10日)
Twitter発言数 :17,573件 (3月4日〜3月10日)
※Twitter分析は仕様上過去に遡った分析が難しいため、3月4日以降のデータとなります。
・イベント当日(3月5日)のクチコミ数
ブログクチコミ数 :2,392件
Twitter発言数 :8,383件

ブログクチコミはイベントの1週間前から500前後のクチコミが発生しており、「東京ガールズコレクション」に対する期待の高さがうかがえる。Twitterについてはイベント前日からの取得になるが、イベント当日のTwitterはブログの約4倍のクチコミが発生していることが分かる。次に、イベント当日にTwitter上で発言されたクチコミを時間帯別に比較してみたい。
・3月5日イベント当日の時間帯別発言数

イベントが開始した14時台からメインのスペシャルステージが行われた15時台の発言がもっとも多く、1時間あたり1,200ツイートを記録し盛り上がりをみせた。
それでは、実際の発言内容を見てみよう。まずは、ブログで東京ガールズコレクションと共によく語られているキーワード(関連語)を抽出してみたい。
・「東京ガールズコレクション」と共に語られているキーワード

今回、東京開催時には初の試みとなるYouTube公式チャンネルからショーをライブ配信したことに関する「ライブ」「生中継」「YouTube」などと同時に語られていることが分かる。実際の本文内容を以下にて抜粋してみる。
(ブログ本文抜粋)
・今日は原宿の代々木体育館にて、TGCこと、東京ガールズコレクションが開催されたよ(^0^)/ 千春、さなえちゃんと行ってきましたぁ♪ スナップ撮影♪ 千春さんがポージングしてるところを激写したょ!o(^-^)o笑 隠し撮りしてごめんね!笑 今回のTGCは優木まおみさんが司会で、ゲストのアーティストもJ soul brothersや人気のK-POPグループの2PMなど、かなり豪華だったょー!!
・今の時代凄いね!ゴイスー!!! 今日は早番でお昼には帰ってきたから、 一本映画見て、その後ずーーーっとネットしながらYoutube LIVEで東京ガールズコレクション観ております。 生で見れるとはー!!!!!
・TGC2011のライブをYouTubeで観てました。 TGCは初めて観たけど、ライブもあって面白かったね。モデルさんは皆可愛かったけど、足が長いし、腹筋割れてる。美は一日にして成らずだね。
続いて、Twitterでの発言内容を以下にて抜粋。
(Twitter本文抜粋)
・明日のTGCに向けて泊まり込みで並ぶギャル達を発見。改めて一大イベントなんだなーと。出てくる洋服に関心はなくとも、女の子たちから素直に発せられる歓声にはいつも感動して鳥肌が立ちます。
・TOKYO GIRLS COLLECTION をYouTubeでやる時代。しかもショッピングもできるという。http://www.youtube.com/tgc2011ss/
・こんなにワールドワイドな日本のTLは初めて見たかもw> #tgc_love TOKYO GIRLS COLLECTION - http://www.youtube.com/tgc2011ss/
(2)「東京ガールズコレクション」のブログおよびTwitterの発言リーチ数
つぎに、「東京ガールズコレクション」に関するクチコミ(ブログ:9,781件 / Twitter:8,383件)のリーチ数(話題の拡がり)を見ていきたい。
※ブログのリーチ数はブームリサーチの影響力測定機能「ブログランク」(http://www.tribalmedia.co.jp/br/basic.html)を利用し、ブログの影響力をA〜Eまでの5段階にランク付けし、想定閲覧者を算出しています。
Aランク・・・影響力大
Bランク・・・影響力 大〜中
Cランク・・・影響力 中
Dランク・・・影響力 中〜小
Eランク・・・影響力 小
9,781件のブログランクでみた結果は以下の通り。

想定リーチ数=403,110人(ブログ)+2,746,278人(Twitter)=3,149,388人
上記より、ブログおよびTwitterの18,164件(ブログ:9,781件、Twitter:8,383件)の発言が、約300万人(推定)にリーチしたことが分かる。
(3)イベントに協賛したブランド毎の発言数
つぎに、ブログ(9,781件)およびTwitter(8,383ツイート)の発言と同時に語られたブランド毎の発言数を比較してみたい。

最もクチコミが多かった「Chesty (チェスティ)」はブログでの発言が多く、2番目にクチコミの多い「CECIL McBEE (セシルマクビー)」は、Twitterでの発言が多く対照的な結果となった。
最後に、クチコミの多かったブランドと検索との相関をGoogle Insightsでみてみたい。

上位3ブランド(Chesty、CECIL McBEE、Kitson)の検索件数の推移をみると、セシルマクビーは前日、キットソン、チェスティが当日に検索数を伸ばしており、さらにセシルマクビー、チェスティにおいては、イベント翌日も検索数を伸ばす結果となった。直接的にイベントとの相関を測ることは難しいが、イベントへの接触(ブランドに関するクチコミ含む)が、ある程度検索に寄与しているとみることもできる。